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フォニックス 白雪の戯れ  作者: ことこん
第十一章 交差する人生
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第三部 相変わらず

 ゼノは力づくながらも弁当箱を開け、フォークでハンバーグを刺す。

「ん〜?美味いのか?これ?」

「食べてみれば良いさ。不味かったら俺が食べる」

ゼノはゆっくり顔に近づけ、匂いを嗅ぎ、小さく一口。

多分、一回の瞬きぐらいの間はあったと思う。

ゼノが倒れるまで。

「おい!大丈夫か!?」

「なんで……」

「?」

「なんで、玉ねぎが入ってるんだよっ!」

それだけ言い残すと、ゼノは動かなくなった。

嘘だろ……ハンバーグの玉ねぎでも駄目なのか……。明日のレシピはもっと工夫しないと……。

ゼノの魂がふわふわ飛んでいっていそうだった。


 結局、ゼノはポテトとパンしか食べなかった。

「野菜はいらん!」

「おいおい……」

まぁ、ここで言い争っていると今日修行出来なくなってしまう。

セイ、ドラセナ、フィラ、レオンを育てて来たが、ここまで酷い食わず嫌い(玉ねぎは食べたが)は初めてだ……。

「こんなんより、早く修行させろ!」

「分かった……」


 「はぁ?なんだよここ?」

俺がそのまま連れて来たのは室内プールだ。ゼノは終始文句を言っているが、まだマシだ。フィラに比べれば。フィラに比べれば……!

「水泳は大事だ。内臓も鍛えられるしな」

「えぇ……俺泳いだ事ないぞ」

「大丈夫だ。俺の言う通りにやってみろ」

その後、蹴伸びから教えようと思ったのだが……

「嫌だ!あれやる!」

とそのまま隣のレーンを真似てクロールをし始めた。

いや、普通出来ないだろ……。

と思いつつも心配なので隣のレーンから追う。

結果。

ゼノは向こうの壁に激突した。

「いってぇ!」

そのまま沈没しそうだったので、隣から移動し助けた。

「大丈夫か?」

「大丈夫、だ!なんともねーよ!」

とか言いながらぶつけた頭を押さえている。

「見せてみろ」

今回ばかりは素直だった。

やはり、頭皮が赤く腫れている。

……病院、行ったほうが良いのか?


 結局、いつもの医者に世話になり、無事が確認できたので、室内で走り込みを始めた。

「おい!待ちやがれ!」

そりゃ、歩幅が違うからな……。

俺は速度を落とした。

「あまり話していると、後々苦しくなって来るぞ」

とは言ったものの、すでに1キロ走っていてこの余裕。

そこらの子供と思っていたらすぐに追い抜かれそうなほどのポテンシャル……。

やはり、この歳になると、後輩たちの凄さに圧倒されそうになるものにゃのだな。……噛んだ。


 「ふぅ〜」

「落ち着いたか?」

走り込みを終え、帰る前に休憩していた。

結局、今日はあまり思い通りに出来なかったが……それもまた良いか。

 

 


 

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