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フォニックス 白雪の戯れ  作者: ことこん
第五章 師匠というより兄貴っぽい
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プロローグ 目標

 エントだ!

翌日、俺はセイさん?に連れられて昨日戦ったバトルコートにやって来た。

道中はなんとなく話しかけ損ねていたが、多分今からは話しかけてくれるだろう。

「ごめんな、ちゃんと案内したくて、地図ばっか見てた」

と言ったセイさんは穏やかに微笑んだ。戦ってた時とは打って変わって、なんだか優しい感じだ。

「……あ、いや、別に……」

もっと真面目なタイプだと思っていた俺は、しどろもどろに返事をしてしまった。

「あ、別にタメでもいいぞ?俺、年功序列嫌いだし?」

「えっ、じゃあ、セイ?」

セイはニィと口角を上げると、バトルコートを見た。

「フィラは言っていないけど、俺は言われて貰うか。みんなには内緒だぞ?俺は未だにコナさんに頭が上がらない」

セイはバトルコートの中に入った。

「二年後に、戦士の大会があるんだ。それこそ、世界中の奴らが集まって来る、デッカい奴。お前らの最終目標は、そこで俺らと戦う事」

戦士の、大会。戦闘集団の序列が決まる大会なのだろうか。

「と言っても、俺らも参加した事無いから分かんないけど。あいつは優勝する気満々で行くだろうけど」

セイは頭の後ろで手を組み、空を見上げた。

「ってな訳で、よろしくな!」

「あ、ええと、うん?」


 「よし!じゃあ、頑張るぞ!」

セイが真っ先にバトルコート近くの小屋から取り出したのはダンベルだった。

「シンプルに筋トレって事か?」

「そうだ。エント、筋はいいから鍛えたら結構戦えると思うぞ!」

スクワットとか、腕立て伏せとかは、今までもやって来ていた。でも、セイとやるそれらは回数は多いし、ダンベルなんて使った事なかったしで、結構大変だった。

既に筋肉が痛いし、息も上がり切って苦しい。口の中に唾が貯まるのを飲み込み続けた。

「おっと。全然気づかなかった。休憩だ休憩」

小屋の陰は涼しかった。セイから渡されたドリンクは火照った体に染み入るようだった。

「すっかり夢中になってた。オーバーワークは逆効果なのにな」

「いや、これだけでバテてる自分が情けない……」

「そうか?逆にここまでやれるのはリーダーとレオンくらいだし。フォニックスの中では一番力ありそうだけど」

「いや、うちにはフウワっていうゴリラがいるから」

セイは声を上げて笑った。

「本人の前では言うなよ?まぁでも、体幹はしっかりしてるよ。押し負けてるのは、今はただ発展途上ってだけだ」

セイは立ち上がった。

「さてと。後半戦、行けるか?」

「ああ」

「いい返事だ」

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