表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フォニックス 白雪の戯れ  作者: ことこん
第二章 天才、それは無限の道
10/51

第五部 準備は進む

 その日の夜、イムは帰り、フォニックスたちは準備を始めた。

「必要なものちゃんと確認しろよー!消耗品は一年分持ってけないだろうから、ちゃんとそーゆーの買う金も持ってけよ」

と私は声をかけたが、正直一年分の準備なんてどうすれば良いのか分からなかった。イムが残したメモを見ると、「年中過ごしやすい気候」と書いてあるので、上着などは必要無さそうだが。


 一方、私、イムは早速彼の戦闘集団の所へ交渉しに行っていた。二度目の訪問だからか、特別警戒される事も無かった。

しかし、驚いた。国全体に警戒網を張り巡らし、一人でこの国で起こっている事全てを把握するまでに成長したとは。

私はリーダーと呼ばれる人物と話す事が出来た。

「―ということなんだが」

私はフォニックスに伝えた事をそのまま伝えた。リーダーは何か返答をすることもなく、本を読み耽っている青年に話しかけた。

「俺はこちら側に何かしらの対価が払われるなら構わんが……お前はどうだ?」

フィラは本を閉じると私を見つめた。

「どんなのが来るのか知りたい」

私は王族から入手したフォニックスのメンバーの書類を見せた。青年は一枚一枚丁寧に見つめる。

「へぇ……。面白いのがいる。いいんじゃない?僕たちも始めてから結構経ってるし、ちょっと、話してみたい人もいるし」

リーダーはその言葉を聞くと向き直り、

「という訳で、俺たちは構わない。いつでも来て良いと伝えておいてくれ」

と答えた。他のメンバーが何か反論する事もなく、するりと決まってしまった。


 翌朝。私たちフォニックスは、すぐに行ける事を知らされた。

「どんな所なんだろ?」

とアインは言っていたが、その疑問を一気に解決する書類が沢山あった。メンバーの書類、建物の間取り、周辺の店などが詳しく記載されていた。

「とりあえず、絶対強くなって帰って来ようぜ!」

と言うと、ライトはイネイに近付かれた。

「え、ええと、「絶対、強くなって帰って来て下さい。あと、こちらのことは任せて下さい!ライトさんがどう思っているかは分かりませんが、少なくとも私の中での一番はライトさんですから!」

「……へ?」

全く、こんな時に……。ライトは顔を赤くして止まっている。

おそらくイネイは一番(の戦士)という意味で言ったのだろうが、ライトはそれを一番(の恋人)とでも感じ取ったのだろう。

「で、でも、一人でここに住むのもアレじゃないか?」

「大丈夫です!知り合いを呼んでみればきっと来てくれます!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ