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フォニックス 白雪の戯れ  作者: ことこん
第一章 別れ、そして出会い
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プロローグ 世界一危険な帰省

 こんにちは!私は戦闘集団、フォニックスに所属する、アインです!

 闇狐のレクフォンを倒し、平穏な日々が再び訪れた私たちでしたが、四月に少し動きがありました。


 「本当に、行くのか?」

と、フウワさんは目の前のソウマさんに問いかける。ソウマさんは頷いた。

「うん。もう、離れないって決めたから……。全部終わらせて、みんなと戦士をやりたいんだ」

ソウマさんはその目に光を宿しているように見えた。きっと、私たちが何を言っても、ソウマさんの決意が揺らぐ事は無いんだろうな。

「……」

フウワさんは俯き、握り拳は震えていた。

まぁ、私がフウワさんの立場なら、絶対に行って欲しくないと思うんだろうな。現に今私もソウマさんが心配でたまらない訳だし。

「帰って、来るんだよな……?」

フウワさんは呟いた。

「勿論。別の世界に行くよりかは、ずっと帰りやすいよ。じゃあ、行ってきます。“世界一危険な帰省”」

「……なんだそれ」

フウワさんはクスッと笑った。そして、ソウマさんの手を握り、

「約束だからな?」

「うん」

ソウマさんの隣には、コウもいた。

「お前ら、きちんと飯作るんだぞ!」

最後の言葉がこれとは、なんだかコウらしい。皆は総出で二人を見送り、角を曲がって見えなくなるまで手を振り続けた。

ライトさんが、パン、と手を打った。

「ツーハ、今日、学校だよな」

「うん。そうだけど?」

「……頑張って来いよ」

「?」

ライトさんも、色々思うことはあるんだろうな。ソウマさんを連れてきた、張本人だし。

と思っていると、イネイさんが徐に髪を纏め始めた。

「私が作ります!」

それを聞いたシン君は、

「本当に大丈夫なのか?」

と訝しげだったが。というか、闇狐の戦争を未然に防いだ後もフォニックスにいるのはもう仲間と言っても良いと思うけど。

「とりあえず、家に戻ろう?四月とはいえ、朝は寒いし」

と私が言うと、皆は特に何も言う事もなく入って行った。


 家に帰った後も、フウワさんは俯いたままだった。私は見ているだけで何か言う言葉、というか言うべき言葉が見つからなかった。何を言っても、意味は無いのかもしれないけど。

シン君が徐に立ち上がったかと思うと、フウワさんの正面に立った。

「おい、いつまでそんなうだうだしてる気なんだ」

私は思わずシン君の肩を掴みそうになった。しかし、何故かフウワさんはクスリと笑った。

「まさかシンに説教されるなんて思ってなかった」

フウワさんは歩き出し、自分の頬を強く叩いた。

 フォニックスも、新シーズンに入ることが出来ました!

 今回は、今までと少し変えました。この回でもそれが伝わっていれば嬉しいです。

 今シーズンは修行回となります。少し退屈に思われるかもしれませんが、修行回だからこそフォニックスたちの内面を描いて行ければと思います。


 今シーズンも、どうかよろしくお願い致します!

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