表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

53/56

第53話 魔王城へ

この世界の人間を見捨ててもとの世界に帰ることは出来ないという考えに至り、召喚術師探しより魔王討伐を優先させることにした俺たちは来る日も来る日も歩き続けた。

道中襲い来るモンスターはすべて俺と新木で蹴散らし、二本松には後方支援に回ってもらう。

レベルが999でカンストしている俺たちにとって、二度目の魔王討伐の旅は困難なものではなく、また前回来た時から数百年経っているとはいえ見知った世界なので旅はスムーズに進んだ。


そして旅を再開してから三週間が経過した頃、俺たちは魔王の新たな居城へとたどり着くことが出来ていた。



☆ ☆ ☆



「ここだな」

おどろおどろしい城を見上げながら俺は声に出す。


「魔王城だね」

「魔王なんてあたしがあっという間にやっつけてやるぜ」

勇ましい発言で頼もしい限りだが俺は新木に顔を向け、

「いや、新木と二本松の二人は下がっていてくれ。魔王は俺一人で倒すから」

と伝えておく。


「なんでだよ、あたしもやるってばっ」

「魔王を倒すのは勇者って相場が決まってるだろ。こんな時くらい俺にいい恰好させてくれ」


気持ちはありがたいが前回の魔王戦では新木はほとんど役に立たなかった。

むしろそばにいたことによって、足手まといとまではいかないが俺は戦いにくかったという思いがある。

それを正直に言うと新木は食ってかかってきそうなので言わないでおくが……。


「レイナくん、ここは結城くんに華を持たせようじゃないか。結城くんは勇者なのだからさ」

「むぅ……」

まだ何か言いたそうな顔をしている新木だったが「ちっ、仕方ねぇな」とつぶやく声が聞こえた。

新木が納得してくれたようで何よりだ。


「さて、じゃあ魔王城に攻め込むぞ。二人とも気合い入れろよ」

「ああ、わかってらぁ!」

「了解」


こうして俺たちは魔王の根城へと足を踏み入れるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ