第53話 魔具(1)
「どれも白砂糖なんだけど、並べてみるとあなたが出した砂糖が一番白いわね」
「味はどうだろうねぇ~?」
「…、味はほとんど変わらないように思います」
「どれも美味しいよ!」
「比べると全く雑味が無いのはあなたが出した砂糖だけど、ほぼ一緒ね」
「これでちゃんと作れることが分かったね!」
「それで、この魔具はどうするの?」
「…、どうしましょうか?」
「白砂糖作るのが目的だったしね~。その後は何も考えてないかな~」
「リリアお姉ちゃんのとこで売ったらどう?」
「いやいや、これに値段付けるなら金貨何枚ってなっちゃうわよ?とても気軽に買う値段にはならないわね。それに白砂糖を作る用じゃなく、魔物に使う用として買われるでしょうね」
「そっかー、じゃあアリアお姉ちゃんにプレゼントする?」
「ん~、どうやって作ったか、とか質問されそう~」
「うーん、じゃあとりあえず持っておこうか」
「それがいいと思うわよ」
「他の魔具も持っておきますか?」
「火の魔具をアリアお姉ちゃんにプレゼントしたいなぁ。小春日和の裏庭に水が出る魔具はあるって言ってたから、火の魔具があればお湯になるし」
「水を温めるだけなら今の魔具じゃ高威力すぎるから、前と同じように魔石に入った魔法を一旦無くして、違う魔石に弱い火魔法を入れたらいいと思うわよ」
リリアの提案を受け、純度の低い魔石に弱い火魔法を。強い火魔法は魔法効果を除去し、純度の高い魔石は持っておくことにした。
「これでオッケーかな!」
「それじゃ片付けてテレージアお姉ちゃんのところに行こ~」
プリンの樹液、魔石を成形しているときに落ちた魔石のかけら、魔具の装飾に使った針金などをリリアと一緒に片付ける。
「結果はなかなか面白かったわよ。魔具の可能性が広がった感じもするし。また何かあったらいらっしゃい」
「うん!それじゃまたねー」
リリアに別れを告げ、テレージアがやっている花屋、花々恋歌を目指す。
「マールイッドの花畑はまだ無事だよね?」
「サーチしてみましたが見つけた花畑は無事のようです」
「ワープポータルはリリアに入れて貰ったことにしよっか~」
話してると花々恋歌が見えてくる。客は数人おり、隙間からマールイッドの値札を見つけるが、やはり時価になっており、在庫も無くなっている。客が居なくなったタイミングで話しかける。
「こんにちはー」
「あら、いらっしゃいませ。本日はどうしましたか?」
「テレージアお姉ちゃんにプレゼント~。はい、これ~」
「これは魔具ですね。何ができる魔具なのですか?」
「ふふっ♪使ってみてー!」
「分かりました。それでは…」
魔具に魔力を放つ。すると光の柱が現れる。
「これは?」
「ワープポータルだよ!入ってみて」
少し躊躇いながらも光の柱に入るテレージア。続いて三人も入る。




