第31話 調査(2)
「誰かがわざとやってるってこと~?」
「可能性の一つだけどね。このサーチ画面を見てるとやけに集まってるところがあるでしょ?まるで布陣しているかのようなものを感じるわけ」
「直接見に行きますか?ステルスを使えば戦闘は避けられますし」
「いや…私は遠慮しておくわ。もし戦闘になったら即離脱になるし…。むしろあなた達三人なら余裕でしょ?」
「たぶんそうだけど、リリアお姉ちゃん居ないと分からないものとかあっても困るし…絶対お姉ちゃんには危なくないようにするから一緒に行こ?」
「うっ…(お姉ちゃんって響きちょっといいわね…)わかったわよ、極力戦闘は避けてね」
「それじゃステルス付けてジャンプ~」
セーレのかけ声と同時に光をまとい、集団になっている魔物の群れの中心へとワープする。マールイッドから直線距離にして約8キロ、山々が連なる深い森の中に一同は降り立った。
「ホント便利ね、四人を瞬時に数キロ先まで運べるなんて…って、ひそひそ(ごめん、普通にしゃべってた!)」
「音も遮断してるから大丈夫だよ~」
周りにはブラックイーター、ブラックベア、そして大型カマキリが多く居るが四人に気づいた様子はない。
「ありがと。全く気づかないわね。匂いとかも遮断してるの?」
「してるよ~、あと熱遮断とかも~」
「はぁ、なんというか、至れり尽くせりね。それにしても、こうして近くで見ると確かに大きいわね、あのカマキリ。成人男性くらいあるし、あの腕の鎌で攻撃されると思うとゾッとするわ…」
カマキリの腕はその体つきに対しやや大きく、死神の鎌を彷彿とさせる。
「両手で攻撃するのかな?」
「そうであれば厄介そうだね~」
カマキリを近くで観察、素通りしつつ辺りを探索する。
「この辺りが先ほどサーチ画面で布陣しているような、と言っていた場所の近くですが…」
「何かあるね」
「洞窟だね~、ずいぶん穴が大きい気がするけど~」
「っ!ここ瘴気を感じるわ!ちょっとストップ!」
「瘴気?」
「魔界の瘴気よ、…もしかして瘴気を知らないの?」
「うーん、私達が知ってる瘴気とは違うかも?」
「瘴気は人族にとって毒よ!少し吸い込んだだけで体調不良を引き起こすわ。魔族であっても濃度が高い瘴気は危ないの」
「それじゃ瘴気遮断付けとくね~」
「…はぁ、力説した私が損したわ、それじゃ中の調査をしましょうか」
「「「おー!」」」




