1 ゲームスタート。
─────脳波形状を読み取りました。
・・・リンクを開始します。
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音が聞こえた瞬間、周りの世界が7色の色に光り輝く。
そして、光がまるで蝋燭に息を吹きかけたときのように一瞬で消え真っ黒な宇宙のような空間に俺はおいていかれる。
次に俺を覆ったのは真っ白な部屋だった。
「なんやかんやすごいモーションだったけど…
なんか…こう…もうちょいおとなしい方が好みなんだよな。
ほら、日本の侘び寂びみたいな感じの雰囲気があって趣がある。
S○Oみたいなやつも嫌いじゃないけどというか、そのイメージで作ってるんだろうけど、個人的な趣味には反するかなぁ…?」
派手なのは嫌いじゃないぞ?ただ、あんまり好きじゃないだけだ。
俺、陽キャじゃないし。
「さて、サポートシステムとか無いのかねぇ…
設定とかきっちりしといたほうがいいって聞いたしな。」
『承認。
サポートシステム起動。』
うわぁっ!!
いきなり声出んなよ!!びっくりするだろ!!
「123579…あれ?9も1も素数じゃないな?」
『意味、不明。
理解、不能。
思考を破棄します。』
うわっ、ひどい。
慌てたら素数を数えるのは定番だと思うがな?間違いか?
これは困ったなぁ…
何を言えばいいんだろうか…
「ひ、ふ、み、よ、い、む、や、な、こ、とぉ!!」
『なぜ、ここで、数字を、数える、必要、?』
呆れたように返されたぞ…。
というか、最近のAIは優秀なんだな。
『まあ、いいです、脳波検査を、します、おとなしく、しじに、従って、下さい』
「了解」
そう言うと俺の目の前にドット絵の剣が現れた。
「なにこれ?しかも地味にかっこいいし。」
『コレは、スポンサー様の作品に登場するネタ枠の剣で御座います』
「急に流暢になったなぁ…。
今は?」
『最新のゲームをしながらアナログ時代のファ○コンを経験してもらおうと言う有り難いお考えです。』
「うん、無駄だよね?変な所に遊び心入れてるよね?これ?」
『AIである私に疑問をぶつけないでください。
気になるのであれば公式ホームページの質問のところにお書きください。』
アバウト!!?雑っ!?
もうちょいなんか言い方ないの?
幻想を壊す例の右手で殴られたみたいに夢から覚めたよ?ねぇ?ゲームとしてどうなの?
『いえ、別に知りません。
と、チューニング完了しました。
これで、ここがホームに設定されました。
キャラメイキングをしますか?
そのキャラクターはあらゆるゲームに反映されます。』
「心読めるのかよ…
あっ、ハイ。
キャラメイキングをします。」
目の前に半透明の俺が映ったアニメでよくあるステータス画面のようなものが出る。
大まかな体格とかは変えれ…無いな。
髪の毛の色…変えてもいいけど…まあいいか。
ちょっと目つきを優しくしよう。
委員長からも三白眼って言われるほどだし。
せめて初対面の印象は良くないと。
人間の印象って基本初対面で決まるし。
あと、髪の毛の色を白色にしよ。
『設定を完了しますか?』
「あっ、はい。
特にイジるところもなかったし。」
『了解しました。
設定を初期化…完了。
キャラメイキングを終了します。
以後、キャラメイキングをするのには課金が必要となります。』
「ちょっと混てぇぇ!!?
なんで初期化した!?ねぇ!??おかしいだろ!?」
『貴方様が「特にイジるところもない」と仰ったので初期化いたしました。』
「なんでそうなる!?というか、勝手にいじっちゃだめだろ!!」
『正直に言いますと…元のお顔の原型からかなりそれており反映した際にエラーが発生したため急遽こちらの独断で初期化いたしました。
この場合の初期化では髪の色などの関係のない部分の色変更は問題ないのでご安心ください。』
「目つきを優しくしようとしただけなのに…」
もうこのAI嫌だ。(´;ω;`)
『では、ゲームを選択しますか?』
「…はい。」
『ゲームを選択します。
プレイ可能ゲームはComplete game onlineのみです。』
「そういや、そのゲームの名前の由来って知ってるのか?」
『噂によれば、製作者様が考えるのが面倒になり適当に決めた名前がかこれだったと。
意味は完全無欠なオンラインゲームらしいです。』
「制作秘話ざっつ!??
なにこれ?有名ゲームだよな!?なんでこんなに雑いんだよ!!?」
『起動します。』
いや、最初から最後まで話聞かねーなこのAI!!
このAI現実にあれば訴えられますね(笑)