16 とりあえずセーフ
先に動いたのは俺だった。
木刀を突き刺すように体を動かす。
が、
「相変わらず強いなぁ〜」
あっさり弾かれる。
あ?煽ってんのか?買うぞ?その喧嘩。
って、もう買ってるのか。
「じゃ、僕も行くよ。
奥義、『崩牙』」
やっべっ!!早速奥義使ってきた!!
なんでこんな初っ端から!?
というか、俺は使える奥義が少ないんだよ!!
「チッ、抜刀!!『豪刃』!!」
真正面から打ち合い俺が力負けする。
というか、相性が悪いんだよ!!
破壊特化の崩牙と殴打に近い豪刃では普通に打ち返せないんじゃ!!
とはいえ、泣き言は言えないのと言ったらその空きを利用され叩き潰されるのが分かっているので今すぐ泣きたい心を押し殺して逃げる算段を立てる。
だってこいつと戦っても勝てないんだもん!!
「おっと、逃さないよ。
奥義、『血花』」
貯めなしで放って来やがった…ってまあ分かってたけど
ついでに俺はこの状況では血花を避けるしかないので必死で避けてたりする。
下手に当たるというか掠るだけでも下手したら肋骨持ってかれるからな。
「ハアハア…」
「おや?だいぶ疲れてるじゃないか真くん。」
あったりまえだろ…。
つうか、なんでお前は疲れてないんだよぉ…
「まあ、いい勝負だったよ。
じゃあ、これで終わりかな?」
「えっ?」
「最初に言っておくとね、僕は一人で戦ってないよ。」
そう言われた瞬間に俺の意識は切れた。
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「まぁまぁ、起きたのかい?」
あ、ばあちゃん。
「しっかし、界絶には困ったものだねぇ…。」
「いえいえ、僕が弱かっただけですから。」
「そう言うわけにも行かないよ。
あの不意打ちは流石に分が悪いからねぇ。
やるのなら正々堂々としてほしいものなんだけどねぇ。」
…あれ?そういやなんで俺戦ってたんだ?
まあいいか。いつものことだし。
「おや?元気そうじゃないかい。」
「おやおや、血花さん。
お久しゅうございます。」
「その嫌味な言い方をやめてほしいものだねぇ。
知詠さんよ。」
「すいませんねぇ。性分なもんですから」
あ、あれ?気のせいかな?
二人の間で火花が散ってるぞ?
あ、知詠って言われてる人が俺のばあちゃんで、血花さんは俺のじいちゃんのお姉さんらしい。
んで、その上にお兄さんがいたらしい。
実は、俺の生まれる前に死んだって聞いてる。
死んだ理由は曾祖父さんと、戦って相打ちって話らしいが…。
普通聞かねぇよな?
この家、頭おかしいのかな?
現在って21世紀も後半なんだけど…。
何で、死合してるのかな?
法律的に大丈夫なのか…?多分大丈夫なんだろう。
なんか、ここって実質治外法権的な雰囲気あるんだけど一応、日本国…だよな?
なんか、怖くなってきた…。
ほんとに大丈夫だよな!!?
あ、細かい事情は今後出てきます。




