表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
信仰と七国  作者: 宙辺 砂銀
7/7

7.五つの問

「私は神さ!」


 僕の中にいる目の前の"それ"は自分は神だと名乗った。


「神様……? なら、貴方が本当のレスティ様……?」


 僕は願った。目の前にいるこの人こそ本当のレスティ様で、アリアに酷いことをしていたアイツが別の何かである事を。


「いんや? 私はレスティではないよ」

「君の目の前にいた者、彼が君たちの言うレスティで間違いないよ」


「なら……あなたは……」


「言っただろう? 私は神だよ、神様さ!」


 (神様? という事は)


「他の六国の神様って事……?」


「あー、違う違う。君たちが崇めている七つの神ではなくてね。」


「私がこの世界における、唯一の『神』だよ」


 言葉の意味が理解できない。この世界、七つの国に七つの神様と物心ついた時から教えられてきた。なのにこの『神様』は自分を唯一の神だと名乗る。なら今まで教えられた神様は……


「あーあー、色々考えている所申し訳無いんだけどね。一応私ね、神様だから、さ。なんでもかんでもは教えられないのよー」

「だけれども、なんとなんと! 神様との初会話特典で、『五つ』どんな質問にも答えてあげますよー!」


 自称神様は両手を広げ、とても良い笑顔で質問に答えると言う。けれど、五つしか質問できない。慎重にいかなくては。


「……神様は本当に神様なんですか?」


「そんな質問で良いのかい? もちろん! 私は本当に神様だよ!」


「……それだけ?」


「ん? 君は私が神なのかどうかを問いただろう? だから私はそうだと答えた。それだけだが?」


「それだけって……なんの神様なのかとか色々……」


「言っただろう? 質問には答えると。何かを知りたいなら細かく質問したまえよー。さぁ、後『四つ』どうぞ」


 あと四つしか質問する事ができない。なら、今目の前にいるのが何の神だとか、そんな事はどうでもいい。今一番知らなければいけないのは、どうすればアリアを救えるかだ。


「質問……どうすればアリアを救えますか」


「レスティを消せばアリアは救えるよ、まだ間に合うはずさ」


「間に合う……!」


 だが、テザモスの人々、自分も含め、アリアやジョセフが敬い、祈りを捧げた神様を。この手で葬らないといけない。でも、アリアを救うには。


「質問……レスティを葬る方法を教えて」


「簡単だよ! 本当の名前を呼ぶだけさ」


「本当の名前……レスティじゃないの?」


「いや、レスティで間違いは無いが、真の名があるのさ。そちらを呼べば消えるよ」


 名前を呼ぶだけで消える、神様をそんな単純な方法で消し去れるものなのか。そもそも神を消すとは簡単に言うが、本当に消してしまっても良いものなのか。そんな事が頭をよぎるが、今必要なのは一つだけ。


「質問……レスティの真の名を教えて」


「ああ、もちろん! レスティの名はね……」

ここまで御覧下さりありがとうございました。

投稿ペース乱れますが、ご容赦を。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ