閑話「まりあのお正月」
今更感がありますが、明けましておめでとうございます♪
「…おめでとう」
「…明けましておめでとう」
「明けましておめでとー!茜!美希!」
「ま、まりあ…」
「振り袖?」
「そ!かわいーでしょ?」
「まあ、確かにかわいいけどね」
「茜の言う通りだけど…」
「「何で!?」」
「え?だって、お正月だよ?」
「確かにそうだけど…」
「あなた、着付けは?」
「ママがしてくれた!」
「まりあのお母さん、何気に高スペックだよね」
「まりあに着物を着させるために、一生懸命勉強してそうね」
「お母さんにとって、まりあはもう最初から娘として生まれてきた様な?」
「少なくとも男扱いはしてないわね」
「ねぇ。二人は振り袖着ないの?」
「「え?」」
「私は家では着てたけど、着替えてきたわ」
「えー!?何でー!?
美希の晴れ着、見たかったな〜」
「ちなみにアタシ。晴れ着は持ってないよ」
「「やっぱり!」」
「ちょっと!『やっぱり!』って何!?『やっぱり』って!?」
「いや。何となく」
「予想通りだったから」
「失礼な!?」
「でも、事実じゃん」
「う!?」
「それはともかく。クリスマスに続いて、何で私達を呼んだのかしら?」
「あ!そうそう!実はあたし。世界中を幸せにする魔法を考えたのです!」
「え!?」
「ちょっと、まりあ…?」
「大丈夫!政府関係には、許可は取ったから!『どうぞ御勝手に』って」
「…信じてないわね」
「だよね〜」
「とにかく、やってみるね。
みんな、幸せになれー!」
「…あれ?」
「…」
「…やっぱり」
「何で?」
「地球総人口、何人いると思って?」
「え!?何人?」
「約75億よ」
「え!?」
「あなた、知らなかったの?」
「う、うん」
「つまり、あなたがやった幸せ魔法は、一人当たり75億分の1になるわね」
「え!?そんな…」
「ただ、一人だけ変わったことがあるわ」
「何?」
「まりあ、魔力を使い果たして男に戻ってるわよ」
「げ!?」
「うわあ〜。振り袖の女装か〜。あんなにカワイかったのに」
「うわっ!?み、見るな!!」
「ねぇ、美希」
「何?茜」
「誰得かなぁ?」
「さぁ?一部のマニアかしら?」
あれ?思ったより、オチが弱かった!?




