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第14話「まりあ、絞られる」

実際、魔法が使える人がいたら、社会はこうじゃないでしょうか?

「…はい!…はい!今、魔法能力対象者・一沢まりあを確保しました。担当官が事情聴取中です」

 陸自ヘリのローター音がうるさい中、後ろで警官が報告している。

 警察車両や消防車などの緊急車両の回転灯もまぶしい。

 そんな中で、おれは担当官から質問され続けていた。

 茜や美希も参考人として、ここに付き添っている。

「そうですか。

 では、あなたはダンプカーにひかれそうになった子猫を救うため、強力な魔法を使って止めたのですね」

「はい」

「ダンプカーの運動エネルギーを光エネルギーに変換させて」

「はい」

「あなたぐらいの能力保持者が強力な魔法を使うと、国の魔法感知器が作動してJアラートがなるんですよ」

「…はあ」

「すると、警察・消防・自衛隊が緊急出動するんです」

「……はあ」

「官邸にも危機管理センターができて、今も首相が詰めてます」

「………はあ」

 ウウウウウ〜!

『ただ今を保ちまして、警戒警報は解除されました。…繰り返します。…』

「警戒態勢は解除されたみたいですね。

 とにかく、あとで始末書の提出をお願いします」

「えー!?」

「運転手も無事でお咎めなしだし、まあ、それぐらいで済んで良かったという事ですよ。

 それから…」

「それから?」

「子猫が助かって良かったな。少年!」

 肩を叩きながら言われた。


「お疲れ様。まりあ」

「大変だったわね」

「本当。もう疲れたよ!」

「へー。しかし、これが『まりあ男モード』かぁ」

「何だよ、茜!その言い方!?」

「別に(笑)」

「ところで、ねえ?まりあ」

「何?美希」

「あなた知ってる?」

「何が?」

「男に久しぶりに戻れて嬉しいのかもしれないけど…」

「?」

「あなた今。学校の女子制服姿よ」

「え!?」



まあ、行き過ぎると、あらゆる意味で危険な魔法能力者に人権がなくなってしまいますが(笑)。


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