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一話
「腹が減った。わしはいつまでこの仕事をしなければいけないんだ。」
大画面の前で爺はため息をついた。
画面の中央には地球が映し出されている。
「あ〜あ〜。どうしてこうなったかのぉ...」
「どうかなさいましたか。」
隣で見ていた執事の様な格好をした男が聞いた。
「どうもこうも無い。まったく...何故こう人間ばかりが増えるかのぉ...」
「本当はわかっていらっしゃるのでは?」
「...ほんの少し知能指数を高くしただけだ!少しくらいいいだろう!」
「その結果がこれですよ。」
爺はまた大きなため息をついた。
何秒かの静寂のあと、爺はこんな事を呟いた。
「わし、辞める。」
「...え」
「この仕事辞める。もう疲れた。」
「...適当に他の奴連れてくるから。」
「無理無理無理無理!行かないでぇえええ!」
叫び声をあげる前に爺は姿を消した。
それと同時に俺が現れた。