柿原莉子の楽器&用語解説with冴木・松尾 用語編
「後半は用語解説ね。松尾君、何かわからない用語はあるかしら?」
「マーチってなんだ……?」
「マーチっていうのは日本語でいうと行進曲。音楽の構成が決まっていて、まずは前奏」
「よくファンファーレだったりするな。ファンファーレっつうのは主に金管が演奏する華やかなヤツかな。選手宣誓の前とかに鳴ってるやつだな」
「そして、メロディーが始まる。同じメロディーを二回繰り返して、中低音で構成されるメロディーが後に続くの。それが終わったら元のメロディーに戻る。そのメロディーが終わったらゆったりとしたトリオと呼ばれる部分に入るわ」
「トリオは……実は俺もわかってねぇんだけど転調して音楽の雰囲気が変わるとこだ。ずっと激しかったりゆったりしててもつまんないだろ?木管中心になって演奏する聴かせどころだな」
「で、トリオが終わったら曲の頭に戻ったみたいになって最初のメロディーに似ているけどちょっと違うメロディーを吹いて盛り上がって、みんなで同じ音形を吹いておしまい。曲構成には形が大体決まっているわね。この曲はどういう曲構成をしているか知ることは演奏する前に大事なこと、しっかり覚えておくように!」
「まとめると、{AABAトリオC全員}で、ってところだな」
「ウッス……対旋律って何ですか?」
「対旋律、裏メロディー略して裏メロなんて言われるわね。旋律に対をなす。クラやペットその他がやってるメロディーを表とするなら、その表を際立たせるためのメロディーってことね。だから裏メロディーなんて呼ばれてるんじゃないかしら」
「じゃあスコアってなんすか……?」
「スコア、日本語でいうと総譜ね。すべての楽器の動きが載っている譜面といえばいいかしら。指揮者が見ながら指揮するの。そういえば、みんなに配らなくちゃ」
「配ってどうするんすか?」
「どのパートが自分と同じ動きをしているのかを探したりするためよ。ほかに質問は?」
「アンサンブル……?」
「アンサンブルは合奏という意味ね。アンサンブル大会というものがあって少人数で奏でるコンクールね」
「あとリードってなんすか?」
「リードっていうのは薄い木の板ね。楽器によって大きさが違うし、リードって言ってもシングルリードとダブルリードがあるの。シングルはクラやサックスが使う一枚の板状のもの。ダブルはオーボエやファゴットとかが使っている、二枚の木の板が合わさっているものよ。形はシングルは平べったいけど、ダブルは細いわ」
「なるほど……じゃあホルンが吠えるってどういうことっすか?あとグリッサンド」
「まず吠えるはそうね……とにかく吠えるのよ。パォーーーンって感じに。実際には「アフリカン・シンフォニー」って曲を聴くといいわ」
「次は俺が説明しようか。グリッサンドはトロンボーンの十八番だな。ある音からある音までつなげて吹くんだ。たいていの楽器は半音階とか、適当にピストンとか押してリップスラーだったり。でもボーンはスライドを動かすだけ」
「音階っていうとドレミファソラシドだけど半音階っていうと、ピアノの白と黒全部ね。ちなみにドレミファソラシドという言い方はイタリア式。吹部ではドイツ式のC,D,E,F,G,A,H,C(ツェー、デー、エー、エフ、ゲー、アー、ハー、ツェー)って言うの。普通のローマ字呼びじゃないものもあるから注意ね」
「リップスラーは金管特有の言葉で唇だけで音を変えることだ」
「先打ち、後打ちってなんだ?」
「先打ちは4拍子でいうと、1拍目ち3拍目に音を刻むことで、支えとなる低音楽器やパーカスのバスドラムやティンパニーがやっているわ。後打ち、裏打ちとも言うわね。2拍目と4拍目に刻むことで、金管だとホルンやボーンがやっているの。今言ったのは一つの形だから曲をこなせば何が先打ちか裏打ちかわかるわ」
「バスドラムは大太鼓。ティンパニーっていうのは半球形で上に皮が貼ってある太鼓。4つ、5つとか複数あるんだ。ティンパニーは下にペダルが付いていて音程が変えられるのが特徴だ」
「ありがと。最後に転調ってなんだ?」
「調が変化する、つまり……ドレミファソラシドのドの音の基準が変わるってこと」
「??」
「まぁ、楽譜の5線の端にある♭や♯の数が変化すること。つまり、曲の雰囲気全体が変わると思ってほしいわ」
「吹部、続ければわかるさ……早く知りたければググってくれ」
「わかった……二人ともサンキュ」
「以上、柿原莉子の説明を終わります」
「「「ここまで付き合ってくださった方、ありがとうございました」」」




