吹奏楽部は人気者!?
柿原とその他数名が追試に追われ、追試がすべて受け終わったころ、体育祭が始まろうとしていた。
「さっさと体育祭の曲を仕上げて、コンクールの練習ができるようにしましょう。楽譜配ります」
坂下高校では吹部はいろんなイベントに引っ張りだこである。入学式、卒業式、体育祭のBGM。それから、野球応援。ただ、ウチの吹部は野球応援はしていない。あと、文化祭の初めにファンファーレを吹いたりするのだ。
部活初めのミーティングで楽譜が配られる。
「校歌も吹くんですね」
「うん、閉会式の時にね。毎回3年は参加しないけどね。頑張れー」
「熱いのはメンドイです」
「まぁ、いい思い出だよ。今となってはね。あの暑い中で演奏したりとかーみんなが並んでるのに吹部だけポツンと端っこに居てさ。アハハ」
「さて、3年は出ていくとしましょうか」
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「さて、合奏を始めたいと思います。たかが体育祭の曲といっても妥協はしませんよ」ニコ
1曲目は得賞歌「見よ、勇者が帰る」、あの優勝旗授与のときに流れる曲だ。
1,2,3,4
パァーパァーパパァーパー……
「ストップ。外で吹くんですよ?言わなくてはダメなんですかね」ニコニコ
ホールに反響板というものがある。しかし、外にはない。つまり響かないのだ。だから通常よりも音の届けかたを考えなければいけない。
指揮者モードの柿原にこってりと絞られるが、今日だけで体育祭の曲を仕上げた。
「手と口の怪我は避けるようにしましょう。怪我するなら頭か胴か足でお願いします。これで合奏を終わりにします」
その一言だけは説得力がないぞ、柿原……
体育があるごとに転んだり何かしらの怪我している柿原。
「この前は確か……突き指してた気がすんな」
まぁ、トロンボーンだったらあまり影響はないが。
柿原ににらまれた。




