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サックスの1コマ
「さっきの最後のほうさ、間宮なんだか赤くなかったか?体調でも悪かったんじゃないのか?」
「さぁね……鈍感バカ」
「最後聞こえなかったんだけど」
「耳、腐ってんじゃないの?失礼しまーす」
「罵倒するだけかよ。次はサックスか」
サックスは突撃しても動じないと……
個人練習を続けるサックス、まさかのガン無視かと思われたがさすがに2年の先輩が対応する。
サックスは3年アルト、田中修司。2年アルト、茨木香奈。2年テナー、久崎栗栖。1年バリトン、早田凪。計4人。
「どうしたの?」
「おー!柿原と冴木じゃないか。集中してて気が付かなかった」
サックス恐るべし。みんな、集中力高いな。
「少し、抜き打ち検査のようなものですが……心配いらないようですね。ただ、やっているとは思いますがパートで合わせておいてくださいね。明日は合奏なので」
「あぁ……」
それだけか?と面をくらったような顔をする田中先輩。
「お邪魔しました」