初仕事 1
「ふぅー、なんとか皆に認めてもらえたなぁ。これから皆の期待に答えるようにしないと…!」
「頑張るのもよいがそれで体を壊さぬようにな。」
「はい、もちろんです」
「それならば良い」
僕は魔王軍の兵たちに実力を認めてもらい、幹部として正式に働くことになった。
そして、今日から魔王軍での仕事が始まる。
今エイダの部屋に来ているのは仕事の話をするためである。
「それで仕事についてじゃがお主には兵の育成をしてもらいたいのじゃ」
「人の育成はしたことがありませんが最善を尽くしたいと思います」
「うむ、それではこれから案内するゆえ粗奴らに戦い方を教えてもらいたいのじゃ」
「わかりました」
そうしてエイダと共にこれから僕が教えるという兵のもとに向かったのだが…
「なんというか…荒れてますね」
「うむ、申し訳ないのじゃが小奴らが他の幹部のいうことを聞かなくて困っておったのじゃ。できなければそれでよいが…」
「まずはやってみますね」
そうして、かなりの問題児約10名を引き受けることになったのだが…
「ブレイド様!もしや我々に戦いを教えてくださるのですか?」
「この前の戦いでこてんぱんにされたことであなたのように強くなりたいと思いました!ぜひ我々にいろいろと教えてください!」
「あ、うん。うまく教えれるかわからないけど任せて」
エイダから聞いていたこととは真逆で全然荒れていない、しかも優等生よりの兵ばかりである。
そして、ブレイドに教えてもらえることで皆が盛り上がっていた。
「とりあえず皆の名前を教えてもらえるかな?」
「じゃあ俺が紹介しますね。まず俺はブラン・ホワイトといいます。そしてそこの狐の獣人の女の子はルナ・ミーシャ、あそこにいる二人の猫の獣人は姉妹で右から姉のシュエ、妹のシュナといいます。あそこの吸血鬼の男の子はブラッティー・ヴァレンタイン、そしてあそこにいる魔族の女の子はミア・アビスでその隣にいる狼の獣人の男の子フェルドールです。そして今日は来ていませんがフセイン・カーライルとロバート・ノーヴァとアドルフ・ディールがいます。ちなみに今日来ていない三人は特に問題児なんですけど魔族領貴族なんで注意するにもできないんですよね」
「なるほど...ブランありがとう。じゃあまずは皆のいつも通りの訓練を見てもいいかな?」
「はい!よしじゃあ皆やるぞ!」
「「おー!」」
それから各自の訓練を始めていたのだがそれはあまり効率的な訓練とは言えないものだった。
例えば身の丈に合っていない武器を使い、逆に武器に使わされてるようになっていたり。
魔力の使い方が慣れていなく、魔法が暴発してしまっていたり。
中には絶対に使わないであろう筋肉を鍛えていたりなど。
「ちょっといいかな?フェルドール、君は大剣よりもナイフを使って素早さを生かして相手を翻弄する戦いのほうが合ってそうだけど」
「フェルでいいです。実はお兄ちゃんが大剣を使っててかっこよかったから僕も大剣を使いたいなぁって」
「わかったよフェル。うーん、それなら力と体力をつける必要があるね。あとは身体強化ができればいいけど...」
「身体強化ならできます!」
「それならやってみてもらえる?」
そう言ってブレイドは氷の塊をフェルの前に出して壊すように指示した。
「せいっ」
身体強化したフェルの拳は確かに氷の心をとらえた。しかし、魔力量や筋力、魔力の扱いがなっていなくそこまでの威力は出なかった。逆に手を痛め、地面を転げ回っていた。
そんな様子のフェルに回復魔法をかけながらブレイドは、どのようにすればよいかを考えていた。
「そうだなぁ、まずは体力をつけるところからだね。とりあえず走り込みで体力をつけてみようか」
「は、はい、やってみますね!」
そう元気に返事するとフェルは走りに行った。
「次はシュエとシュナだね。君達は魔法がメインのように見えるけどどの魔法が使えるの?」
「わたしは水魔法と火魔法を使えます」
「わ、私は風魔法と雷魔法を、つ、使えます」
「それじゃあ魔法を使ってもらえるかな?」
その言葉に二人は了承すると魔法を放った。
シュエが非魔法を使い、シュナが風魔法を使う。
それにより、魔法の威力が上がってしまい、コントロールできなくなってしまった。
城に向かって魔法は威力を落とすことなく向かっていき、既のところでブレイドが結界を張って事なきを得た。
「2人の合体魔法は強力だけどコントロールを失ってしまうと使いづらくなってしまうから魔力のコントロールが必要だね。そのために魔法の大きさや形を自由にできろように練習してみようか」
「「はい!」」
そうして二人は魔法に打ち込むのだった。
今回は2つに話を分けるため、少し短くなりました、すみません…
これからも頑張って描いていくので応援の程よろしくお願いします!