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依頼

「はぁ〜結局おすすめの場所聞くのを忘れたなぁ…まぁ、適当にぶらついてみるか」


セントウェルダンの街は魔王領よりも先進的な技術が使われており、建物からしてもだいぶ違って見えた。

建物が綺麗に並んでおり道が広く作られている。

そして、武器や防具、雑貨、食べ物などを売っている店が大通りに所狭しと並んでいた。

とりあえず近くのレストランへと足を運ぶとそこには聞いたことのないような料理名がズラッと並んでいた。

何を頼めばよいか分からなかったブレイドはとりあえずおすすめを頼んで料理が届くのを待っていた。

しばらく待っていると豪華な皿に盛り付けられた料理が届いた。

塩味がよく効いており、スパイスなども贅沢に使われている。

ぶっちゃけ魔王領の料理よりも美味しかった。

食べ終わり、会計をすると目を逸らしたくなるような金額が請求され、エイダから渡されていたお金をほとんど使ってしまった。

好きなだけ使って良いと言われていたがさすがに気が引けたので少しギルドで稼ぐことにしたのだった。




「あの〜この依頼を受けたいんですけど」


ブレイドはとりあえず報酬の良かったゴーレムの討伐依頼を受付に持っていくと受付嬢は慌てたようにブレイドにこの依頼の危険について語ってきた。


「悪くはいいません。確かにあなたはBランク冒険者ですが初めての依頼としてこれはとても危険なんですよ?しかもソロでの攻略などベテラン冒険者でも危険なんですからね?」


そう説明されたもののゴーレムは今現在魔王軍で研究がされており、生態や弱点などについて少しでは分かってきている。

それを知った上で自分なら安全に狩れるという確証があったのだがそこまで言われるとさすがに少し不安になってしまう。

しかし、ほかに報酬のいい受けられる依頼がなかったため


「大丈夫です。もし危なくなったら逃げてくるので」


そういってブレイドが引かないと悟ったのか渋々了承してもらえたのだった。


指定された場所に行くと3体の大型ゴーレムが遺跡を守るように配置されていた。

2体は岩のゴーレムで1体は金属でできたゴーレムだった。


「なるほど…核がしっかりと隠されてるからしっかりと観察してから攻撃しないと」


そういって魔力の集中しているところに確実に狙いを定めて魔法を放つと手前の岩のゴーレムが形を維持できなくなり崩れた。それに気がついた他の2体のゴーレムがブレイドの魔力を感知したのかそちらに向けて炎の攻撃魔法を放ってきた。

それを難なくかわして反撃に出ると少々想定外の出来事が起こった。

なんと魔法が全く効いていないのだ。


「さっきのゴーレムとの差はなんだ…?油断してるときは魔法が効くけどそれ以外は効かない…?だとしたら近接で攻撃しないと……そうだ、もらった剣を実戦で使ってみよう」


そういって剣を構えると精一杯の身体強化をしてゴーレムへと突っ込んだ。

ブレイドを打ち倒そうとゴーレムが攻撃したがそれはブレイドの周りに常に張ってある防護幕によって阻まれた。

そして、ブレイドは間合いに入り一閃を繰り出すと目の前の岩のゴーレムが崩れ落ちた。

最後に残された金属のゴーレムは少し戸惑ったもののすぐに大技を繰り出す準備をしているのか魔力が集まっていく。

そうはさせまいとブレイドが攻撃したが片手を犠牲にして防がれてしまった。

そこでゴーレムの準備ができたのか地面に向けて魔力を放つと突然ブレイドや遺跡を巻き込んだ爆発を起こした瞬時にブレイドは遺跡に結界を張ったが一部が崩れてしまった。

ダメージ自体はないが魔力がごっそりと持っていかれてしまい疲労感が溜まり始めた。


「クソッ、もう手が再生してるしどうしたら…ん?魔力がゴーレムに集まってる…?もしかして魔力を吸収できるから魔法が効かないとしたら…」


そこまで考えたブレイドは一旦近くの川まで引き、そこでゴーレムに仕掛けるために水を氷に変え戦闘準備を整えた。

ゴーレムがブレイドの眼の前にやってくるとブレイドのはなった魔法を真っ向から受け止めようとした。

しかし、魔力でできていない純粋な氷で殴られたことにより、バランスを崩して倒れてしまった。

その隙にブレイドは核のある部分に剣を突き刺し、それによりゴーレムは動きを止めた。


「ふぅーなんとかなったな。じゃあ核を持ってギルドまで戻るか」


そうしてブレイドがギルドまで戻り受付に核を提出するとぎゅっとした様子で裏に核を持っていってしまった。

すると、ギルドマスターの部屋まで2回目の呼び出しを食らってしまった。


「はぁ〜、お前はどうして初依頼からこんな依頼を受けたんだ。これはSランクの依頼のはずだが」


「え?ゴーレム討伐の依頼ですよね?でしたらBランクでも受けることができたと思うんですが…」


するとノアは確認をさせ、確かにBランクの依頼としてでていたことを確認し、謝罪してきた。


「これは俺の確認不足だすまなかった。お詫びと言ってはなんだが金は倍は出そう。すぐにでも準備させるから受け取ってくれ」


そういって白金貨を1枚渡され、さすがに多すぎると断ろうとしたが無理やり押し付けられてしまった。

ちなみに銅貨10枚で銀貨1枚と同じ価値で、銀貨10枚で大銀貨1枚。大銀貨10枚で金貨1枚。金貨10枚で大金貨1枚。そして、大金貨10枚で白金貨1枚といった感じである。

ちなみに一般の人の給料は月大銀貨数枚程度であるため相当破格な依頼金となったのだ。

そして、白金貨を受け取ったブレイドは疲れていたこともあり、宿を取って休むのだった。

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