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HANIWA⭐︎HAO  作者: なかと
第三章 ノロワ=レイル編
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団結⭐︎いざ決戦の地へ!だよ! ②

 ノロイの影響で、空は厚い雲に覆われています。


 そんな中、気象予報士に変身したメオちゃんは笑顔で口を開きました。

「みなさん、こんにちは。メオちゃんのお天気コーナーですわ。明日の天気は雪。お出かけにはご注意くださいですわ」


 いわゆるお天気お姉さんですね! それにしても、なんて美しいおねーさんなんでしょう。これはハオちゃんの主役の座も危うく感じてしまいますね!


『ちょっ、ま。 俺は豪雨って言ったんだ。秋に雪なんて、ありえないだろう?!』

 おっと?ノロイは専門家気取りですね。 でも、自称専門家は信用してはいけません。

 メオちゃんはノロイの言葉を華麗にスルーすると、満遍の笑みで画面に語りかけます。


「お天気の次は、『激突!隣の晩御飯』のコーナーですわ!」


 場面は切り替わり、美食家ハオちゃんが険しい顔で料理人ラビくんを見つめています。


「料理人、アッシの舌は神の舌だよ。果たして満足させる事が出来るかな?だよ」


「フッ、料理とは高価な材料や調理器具では決まらないのさ! 僕の料理は記憶。思い出補正という奇跡の料理なのさ! いざ勝負だ!美食家!!」


 ハンムラビくんはレンジのスイッチを押します。

しばらくして『チーン』という音と共にスパイシーな香りが場を包みました。


「こ、これは、まさか! レトルトカレーなんだよ! な、舐めんじゃないんだよーーー!!」


 なんと!ハンムラビくんの料理はなんの変哲もないレトルトカレーです!! これには美食家ハオちゃんも大激怒です。 せめてホテルカレーくらい出さないといけません!!


『いや、ちょっと冷静に。俺は何を見せられてるんだ?』

 ギャラリーのノロイも勝負の行方に目を見張るなか、勝負は佳境に。


「取り敢えず食べてやるんだよ。でも、こんなものでアッシは満足しないんだよ」


 ハオちゃんはスプーン(コヅエちゃん)を使ってカレーライスを口に運びます。


 すると。


「…… なんなんだよ、これは。 スパイスの深みもなく、味も大雑把。具に至っては欠片のような小ささで肉なんて見当たらないんだよ」


 これは、料理人の負けでしょうか。ハオちゃんはフルフルと小刻みに震えています。


「だけど、これは、日曜日の昼にパパン(お父さん)が作ってくれたカレーと同じなんだよ! テレビにはルパン3世が流れていたんだよ! パパンでルパンなんだよぉぉお!!」


 なんて事! ハオちゃんは感情が爆発!涙を流して口からレーザービームを天に放ちました!!

 これは!美食漫画であるある演出です!


 その光線は厚い雲を蹴散らして光眩しい青空が広がったのです。


『そんなのありかよぉぉ!! 天気が快晴になって飛行機が飛んじまうぅぅ!!』

 ノロイはこうして敗北し浄化されました。

思い出補正、それは美しき魔砲。 プライスレス。


「不味いカレーは存在しないんだよ。呪・詛・封・印!!」


「ここで番組の訂正ですわ。明日は快晴になるでしょう。邪・心・消・滅!!」


「やっぱり料理は愛情だね?」


「ウチの出番が今回も雑ですよね」


 次回は空港から北の大地を目指します!

迫る最後の四天王『よりどりミドリのビュッフェ』とのバトル! お楽しみに!!


           ── つづく。



         【自 壊 予 告(オピステイル)



 少女の両親も戦争の犠牲となり、彼女もまた、人を、世界を呪う事となる。


『こんな、世界……。 欲にまみれた人間ども……。 私は全てを呪ってやる!!』


 彼女はその日からノロワ=レイルと名乗ることとなった ──。


 生まれ持った膨大な魔力。禁忌魔法ですら簡単に使いこなす事が出来た彼女は、次々と隣国を滅ぼしてゆく。

 しかし、その心の片隅には幸せだった頃の思い出が残っていた。

 それは、悲惨な現実を受け入れない彼女の最後の良心。【優しい世界】を渇望する欠片。


 時は流れ──。


 ある日、彼女はふと故郷に立ち寄った。

生まれ育った家は既に朽ち果てていた。


 彼女はしばらく歩くと、花畑が目の前に広がっていた。


「ここは変わらないな」


 ふと、足元に目を落とす。

そこには頭だけを覗かせた埴輪が、悲しそうに彼女を見上げていた。


「ふふ。確かお前は……、ハオちゃんだったっけ? まだ朽ちずにいたんだな」


 彼女は埴輪の傍らに腰を下ろした。


「変わってしまったよ。何もかも。人の世は醜く変貌してしまった。そんな世界に失望し、私は数多の命を……。今や私の手は血で汚れてしまったんだ。 だけど、心の奥底にある良心が胸を苦しめる。 ねえ、ハオちゃん。この最後の人の心を貰ってくれないだろうか。 そうすれば私はもっと非情になれる。より早く世界を統一して争いを無くす事ができる」


 レイルは目を細めて埴輪の頭を撫でた。


 ── それは彼女の悲痛な【独白(モノローグ)】。


 ── 後の世界で『大虐殺の魔女』と呼ばれた者の……最後に見せた人の心。

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