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HANIWA⭐︎HAO  作者: なかと
第一章 ヨクボウ編
16/71

激甘⭐︎キッスのメモリーだよ!

 皆さんご機嫌いかが? 女庭メオですわ。

最近ハオちゃんは頑張りすぎですわ。いつか体調を壊さないか心配ですわ。

 と、いうわけで今日は、隊長を考察しますわ。


【隊長レベル1】

 『俺についてこい!』と、草むらに突撃する男子。とっても、、 えッ?! ハオちゃん!どうしたんですの?!

 

「メオちゃん、考察中に悪いんだよ。実は、いきなり強力なヨクボウに襲われてしまったんだよ。助けて欲しいんだよ」


 まあ、それは大変ですわ。

……と、言うわけで本編スタートですわ!

「メオちゃん、ゴメンだよ。アッシは変身できないんだよ」


 これは大変! ハオちゃんの勾玉型髪留めが、ヨクボウの男子生徒に奪われています!! しかも、男子生徒は上級生です。 上級生マウントが場を支配しているではありませんか!!


「ハオちゃん。あのヨクボウ…… とてつもない力ですわ。一体、何のヨクボウなのですわ?」

 いつも冷静なメオちゃんですら、冷や汗をかく始末。これは前代未聞の事件です。


「メオちゃん、奴は……『チューしたい』ヨクボウだよ!!」


「何ですって?! それは『手を繋ぐ』の上位互換ですわ! なんて……危険なヨクボウなのかしらですわ!」


「メオちゃん! 落ち着くんだよ。手を繋ぐ前にラブレターから始めないといけないんだよ!」

 流石は古風なヒロインです。恋の『ABC』を心得ていますね。


 しかし、メオちゃんが発した言葉でハオちゃんに異変が?!

「あら? ラブレターは沢山貰って困ってるんですの。手を繋ぐ事が恋愛の第一歩ですわ……」

 ラブレターを貰った事が無いハオちゃんは、プレデターみたいな表情になっています! これは恐ろしい。ハートフル作品がハード地獄(ヘル)作品になってしまいます!


「なんだと?! このアマ!」

 いけません! あまりの怒りに『だよ』をつけ忘れています。このままでは読者に『キャラ作ってたのかよ?』と言われかねません!

 友情崩壊と共に、アイデンティティ崩壊の魔の手が忍び寄ります!


 そもそも、怒りの矛先はメオちゃんに向けてはいけません。ベクトルを見失うと仕事の成果が上がらないと、胡散臭い経営コンサルタントも言ってました!


「……危ないんだよ。ヨクボウの罠にハマるところだったのだよ。ごめんだよ、メオちゃん」

「いいのよ。私も言いすぎたのですわ」

 誤解が解けて二人の友情は更に固く結ばれました。この勢いで何とかハオちゃんに変身して欲しいところですが、勾玉の髪留めはヨクボウの男子生徒に囚われています。

『おおおお……ハオよ。すまん』


 この危機的状況の中、メオちゃんはハオちゃんの手を取って言いました。

「ハオちゃん! ()()をするしかないですわ!」

「……メオちゃん。まさか、()()って…… アッシの身体?」

「それはクレー(粘土)ですわ」


「メオちゃん、バトンタッチだよ!」

「それはリレーですわ」


「インド…」

「カレーですわ」

 まあ!なんて素敵な三段活用なのでしょう! これは二人の愛が為せる技に他なりません。


『あっ? メオちゃんだぁ、、可愛いなぁ。チューしようよぉ〜♡』

 ……ふざけている場合ではありませんでした。コイツは激ヤバなヨクボウです。超ヤベェ奴です!


「メオちゃん、いくんだよ!究極合体魔砲! ラヴァー♡カップru(2人の愛で合体)ブベッ(あべしッ))!!」

 ああッ!なんて事でしょう!

ハオちゃんは大事なところで噛んでしまいました。

 これは危険です。暴走した魔砲が混ざり合い暴発しています!! 混ぜるな危険は本当に危険です!

 次の瞬間! 二人を中心に爆発が起こりました!! 火薬多めの過剰な演出です!


ドメスティック(ドメ◯ト)ですわぁぁぁああ!」

 その中から、メオちゃんが吹き飛ばされましたが、どうやら無事のようです。

 しかし、爆発の中心にいたハオちゃんの運命やいかに?!

 モクモクする煙の中から姿を現したハオちゃんは…… !!!


「やあ、アッシだよ。ラバーカップになっちまったよ」

 見事なラバーカップ(トイレ詰りを直す道具)です!! 

 魔砲は諸刃の剣。発音次第でヒロインの品格が大暴落することもあります!


「ハオちゃん!今行きますわ!」

メオちゃんは立ち上がると、ハオちゃん(ラバーカップ)の元へ駆け寄り叫びます。

「あなたの死は無駄にしませんわ!」

「死んでないんだよ」

 メオちゃんはラバーカップを大地から引き抜くと、『キュポン』と、聖剣の抜かれる様なオノマトペが響きました。


『クソぅ!何で変身出来るんだぁ?魔砲少女めぇ!』

 チューのヨクボウは、魔法の杖っぽくラバーカップを構えるメオちゃんに恐れを抱いている様です。


「あなたのファーストキッスは、コレがお似合いですわッ! 悪•鬼•殲•滅!」

 メオちゃんの放ったラバーカップが、ヨクボウに憑かれた男子生徒の唇を奪いました!


「ぐわぁああ!! 俺の初キッスはゴムの味ぃぃいいい!!」

 ヨクボウは断末魔をあげて消し飛びます。

ですが、男子生徒には、消したくても消えない過去が刻みつけられました。


「やりましたわ!ハオちゃん!」

 その後、元通りになったハオちゃんとメオちゃんは抱き合って勝利を喜びます。

 ラバーカップルの起こした奇跡は、吸引力が変わらない唯一の友情を育みました。


            ── つづく

      【次回予告】


 迫る文化祭!! 忍び寄るヨクボウの魔の手!!

 恐るべき敵が魔砲少女達に立ち塞がる!


 次回!劇場版『文化祭の破壊者デストロイヤー!』


   今夜、一挙公開! お楽しみに!!


「アッシの歴史に新たなる1ページだよ」

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