番外⭐︎ダンベルとグレートマッスルだよ!
みなさまご機嫌よう。本作の麗しき案内人、モノローグでございます。
闇の勾玉の欠片が全て集まり、物語は遂に最終局面へ。
ノロワ=レイルの悲しき過去、彼女に囚われた白巫女。そして黒レ騎士。
色々回収する要素はありますが、作者はちゃんと完結することが出来るのでしょうか?
そうそう、今回のハオちゃんの変身で脳を焼かれた読者様も多いと思いますので、番外編でクールダウンといきましょう!
それでは、番外編『ダンベルとグレートマッスル』
始まり始まり〜。
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むかしむかし、いとおかし。
あるところに、ハオちゃんとメオちゃんという姉妹がおりました。
「メオちゃん!アッシとしたことが森で迷っちまったんだよ!」
「それは大変ですわ! でも大丈夫! プロテインの粉を目印に撒いてきたのですわ!」
まあ、なんてIQが高いのかしら? プロテインを辿れば帰宅可能って訳ね!
「流石はメオちゃんだよ。帰ってカレーを食うんだよ!」
二人は意気揚々と帰路につくことに!
しかし! その途中で悲劇が!!
「コイツは上質なタンパク源だぜぇ?!」
なんと! 野生のマッチョメンが地面に撒かれたプロテインを啜っているではありませんか?!
「なんて事ですわ! これでは帰り道がわからないですわぁ!」
訪れる世の不条理! プロテインという名の道標を、野生のマッチョに完食されてしまった二人。
路頭に迷い、絶望に暮れる中、森の奥深くで「ピカピカ」と輝く不思議な建物を彼女達は見つけました。
「メオちゃん! 見てほしいんだよ! お菓子で出来た頭のおかしい家があるんだよ!」
「いいえハオちゃん。あれは、外壁がすべてスモークチキンですわ。屋根が低反発ヨガマットというこだわりよう。間違いありませんわ、ジムですわ!」
なんて事でしょう。お菓子の家なんて霞んで見える高タンパク低カロリーな筋肉の楽園がそこに!
二人が吸い寄せられるように中へ入ると、そこには……。
『うふふふふふ。よく来たね。美味しそうなバルク(筋肉)の子たちだね』
現れたのは、ダンベルでショルダープレス中の魔女コヅエちゃんでした! 作画崩壊ともとれる岩のような上腕二頭筋がチョモランマってます!
「コヅエちゃん! 遂に番外編にも登場だよ!腹が減ったんだよ! カレーを食わせろなんだよ!」
「ハンムラビさんは出てこないのですわ?」
『うふふ… 彼は俗に言う『出木杉ポジション』なのよね! これ以上、ウチの影を薄くしないで欲しいのよねぇ!』
恐ろしい! この魔女は、自分が目立つために、こんなイカれた家を建てたっていうの?!
まさに筋肉と自己顕示欲の塊。
『さあ、ハオちゃん? この入会申込書にサインして、一緒にマッチョになるのよね!』
筋肉魔女コズエの甘い誘惑がハオちゃんを襲います!
「ハオちゃん! 騙されてはいけませんわ! その魔女、右手に持っているのは法外な金額の入会申込書ですわッ!!」
炸裂するメオちゃんのリーガル・アイ!
しかし、ハオちゃんはもう止まりません!
「やるんだよ! 筋肉こそが真実なんだよ! 埴輪覇王だよ!」
逆光の中でハオちゃんが変身! その姿は、劇画調を通り越して、もはや芸術!!
筋肉から放たれる熱気で、外壁のスモークチキンが美味しそうに焼け始めました!
「ぬわははは! 展開は裏切っても筋肉は裏切らないんだよ!」
『いいわねぇ! ! 背中に冷蔵庫が入ってるのかいッ! ウチの罠に一名様ご入会なのよねぇ!!』
そんな! ハオちゃんは高額な入会金なのに契約してしまいました!
『この世をマッチョだらけにして、魔法少女の需要を根底から無くしてあげるのよねぇ! そして、ハオちゃんの主役の座を喰ってやるのよねぇ!』
なんと!コズエちゃんの正体は人気喰いの魔女でした!!
「コズエさん? マッチョ世界ではもっとゴリマッチョにならないと主役になれないのですわ?」
メオちゃんはそう言って竈門の蓋を開けました。
その中には並々と溢れんばかりのプロテインが!!
『それは!! チョコフレーバー?! ウチの好物なのよねぇ!』
たまらず魔女コズエは竈門にダイブ!!
肉の呼吸、惨事の型 撃沈ッッ!!
メオちゃんは、全集中し竈門の蓋を閉じて、微笑みました。
── こうして、彼女達は魔女の家にあったプロテインを持ち帰り、高額転売で財を為したと文献に記されています。
筋肉の紡いだ愛の物語でした。
── これで番外編も最後です。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
次回より物語はクライマックスへ! ご期待下さい。




