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二話 プロローグ② 失った日

妹な名前を神埼 玲香にしました!

ポツ、ポツ、ポツ、、、、、ザアアアアアアアアアアアアアアアアーー


雨が勢いよく降り出した


あれ、玲香は傘を持って行ったのだろうか?


こんな時間だし傘を持って迎えに行ったほうがいいだろう、、


何度も繰り返し電話をかける


『−−−−−−−−−ツーツーおかけになった電話をお呼びしましたがお出になりません。』


何度かけても繋がらない


どうしようか、、


まぁ、でもコンビニとかで傘を買えば良いわけだし濡れて帰ってくるなんてことはないだろうからいいか。


なんだろう、このモヤッとする感じは、、


胸騒ぎがする、、


心配だ、、、



∇ ∇ ∇



それから更に2時間くらい経ち、警察に行こうか迷っていた時に電話がかかってきた。


妹か!と思い電話を取り、「玲香!こんな時間まで、、」と言いかけてしまった。


『、、、こちら〇〇警察署の者ですが、神埼 玲香さんのご家族でお間違いないでしょうか?』


「はい」


『、、、先程、〇〇通りで男が包丁を振り回すという事件があり、軽傷者五名、重傷者が一名でました。』


体中に嫌な汗が伝う、、


呼吸が浅くなる


「それで、、玲香は?」


軽傷者であってほしい、、


『、、現在非常に危うい状態です。〇〇病院に救急搬送されましたので、ご家族の方と一刻も早く、、』


玲香が、、、?


話の途中だったがすぐ外に出てタクシーを捕まえ、近くに止めてもらい雨の中傘もささずに全速力で走った。


自動ドアの間を走り抜け受付けに行く。


「こんばんは、緊「玲香は!?」」


慌てて話しにかぶせてしまった。


「神埼 玲香の兄です!妹が緊急搬送されたと警察の方から連絡があってきました!」


「っそうなんですね!ご本人の証明となるものを掲示していただけますか?」


「あ、はい!」


財布の中から学生証をだす。


「案内します。」



エレベーターにのって妹の居る部屋の前につく。


部屋の扉を開けてもらい看護師さんは部屋の外で立って待っててくれるそうだ。



部屋の中に入り妹の姿を見る。


「ッ、、、玲香ッ、、、!」


包帯を体に巻かれ、顔は青白くとても痛々しい。


駆け寄って恐る恐る妹の手をとる。


とても冷たかった。


「、、、玲香ッ、、、痛かったよな、、ごめんな、、」


もっと早く帰るよう、厳しく叱ればよかった。


なんで、その時傍に居なかったのだろう、、。


そうしたら絶対傷一つつけなかったのに、、。


守れなかった、、。


ごめん、、。


ごめん、、。


ごめんな、、。


本当にごめん、、、。


「、、ッ、、ごめんな、、ごめん、、」


そうして謝り続けていたら握っている手が「ピクッ」と動いた。


ハッと顔をあげると玲香の目が薄っすらとひらいた。


「、、玲香、!!」


思わず大きな声をあげる。


玲香が何かを言おうと口を開く。


聞き取ろうと集中して耳を傾ける。


「、、お兄ちゃん、、、、あ、、りがと。、、、ごめんね、、。」


そしてその言葉と一緒に『ピーーーーーーーーーーー』と音がなる。


その音と一緒に外で待機していたのか、看護師さんと医者が入ってきた。


「、、玲香、、玲香、、玲香、、玲香ッ、、!頼むから、頼むから、、返事をしてくれッ、、!、、玲香ッ!」


その後医者や看護師さん、警察の人たちが何かを言っていたが、何も頭に入ってこなかった。


無理矢理引き離されるまでただずっと、呆然と玲香の手を握って名前を呼んでいた。




∇ ∇ ∇ 




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