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シンデレラが唄う時  作者: 山本トマト
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向かうは戦場…いや、戦城 ~あっという間に小金持ち~

予約が半年先まで埋まった事と、立ち見席は連日満員御礼になった事もあり、保証人である祖父は音楽以外にも、よく注文の入る人気の軽食を専門店に出してはどうか!と、他にもビッグビジネスにして成功させる!と、今では私以上に意気込みを見せている。


今までは音楽は貴族の嗜みみたいなもので、庶民にはあまりよく思われていなかったのだ。


下町の中でも裕福な子がピアノや弦楽器をやったりしているが、簡単な曲しか弾けず、また教える先生も少ないということで下町には馴染みは薄かった。


というか皆憧れはあるけど、手が届かない存在、みたいな「どうせお貴族様のお遊びよねー」くらいの感覚だ。


演奏者は(ピアノ)と、オープン時に募集をかけた時に入ってきた、ガチムチマッチョのおねぇ系【ロマ(トランペットとサックス)】、ヒョロリとした細身のイケメン【リアン(弦楽器全般)】、ボンキュッボンというこれぞ女!というセクシー系【イーグル(打楽器、ピアノ)】の4人でやっている。



リアン以外は歌も得意としているので、演奏の合間に何曲か歌ってもらっている。ロマはおねぇ系のキャラとは裏腹にダンディボイスで、イーグルは見た目通りの妖艶な艶のある声に2人の歌の人気は高い。

私は作詞がサッパリなので、リアンが作詞担当し作曲は私。

ロマとイーグルの2人でどっちが何を歌うかを決めてもらっている。


3人ともかなりの音楽家であろう技術の高さだが、3人で始めた趣味が講じて路上でやってきたがまさかステージに立てるとは思ってなかったと、いくら言っても謝礼金程度しか受け取ってくれない。


また、ドリンクとおつまみはやっぱいるよね!と、始めた軽食サービスは私付きの侍女【ビビ】がどうしても!と言うのでやってもらっている。


彼女の作る飲食メニューの全ては私がこれ食べたい!と、昔母親に作ってもらっていたメニューがほとんどで、1言えば10をやるという彼女のハイスペックレベルの腕前は母親のメニューを忠実に再現し、王都にないものばかりで音楽よりも軽食!と、更に人気を博した要因と言っても過言ではない。


ビビはノワール家の侍女であるが為、いくら言っても『私は既に高額なお手当てを頂いております!』と、給料を頑なに受け取ってもらえずそんなこんなでほぼ丸々がっぽり私の財布を太らせていった。


そんなこんなで、金稼ぎにと初めはしたが、客層は庶民。

なるべくリーズナブルな金額で入場料とドリンク、おつまみ、軽食、という言わばミュージックダイニングレストラン的なものになってからは収入が増えに増え、今では祖父に出資金を全て払いきるまでには貯金できたが、『出資者であるワシの楽しみを奪うでない!』と頑なにお金は受け取ってはもらえていない。


…祖父よ。お金を出すのが楽しみって何なんだ…。


てか最近も祖父作の絵画が届いたし…これ、アート屋にするつもりだな。


と…まぁ、いつでも払えるようにそのお金には手をつけず、これからも他にない商売見つけて完全に自立をする事を目標にやってきた…


「……ま、、……様、、…お嬢様!!」

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