ユーバの家
「最近は、鍛冶師の適任者でも他になる人が多くてね」
「新しく鍛冶師の適任者がきてくれて皆大喜びさ」
足早に大通りまで歩くルナを追っていくと大通りは昨晩の静けさとは
うってかわってたくさんの人で溢れかえっていた。
「なにをそんなに驚いて。ここは交通の要所だから人も多いのさ」
「あんた、えっとシュンとやら、どこから迷い子になったんだい」
「そこの記憶が曖昧で。職業も役所でやっとわかったんです」
「それもユーバのところに行けば、わかるだろうさ」
ユーバの家は、城壁をでて東に行ったところにあった。のっぺりとした平屋が4建程、軒を連ねていた。
その一軒の戸をルナさんが叩くと、一人の老人がでてきた。
「すまねぇ。風邪をこさえちまってな。会合にでれなかった」
「いいんですよ。早くお元気になってくださいね」
「ありがとうよぉ。それでその隣のは」
「鍛冶師適任のかたですよ。実際に鍛冶師やられてたかは疑問ですが」
「そうか。では、火をいれてみることにしよう」
その老人はこちらをじっとみて
「なに、安心しなさんな。若いの。ルナの若い時だって辛抱強く待ってた。
今や、弟子もいない。一人前になるまでみてやる」
「ユーバさん、よけいなこと言わないでください。この人が鍛冶師をやっていたかきちんと見定めてから帰らせていただきますからね」




