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契約
ここまでがパーティーに出会うまでの話である。
そこからは、展開が早かった。
いくつかの質問をなげかけられ、それに答えると
「なるほど、迷い子か」
「解体が済んだら近くの街までおくっていってやる」
「よろしくお願いします」
いぶかしげな顔をしながら一人が近づいてきた。
湖を回ってきたその青年は、名をデニスといった。
「どこから迷い子になったんだ」と聞かれたので
少しばかり逡巡したあと、
「東のはてから」
「手持ちは」
「パンと銀貨が数枚」
「名は」
「シュンです」
「俺はデニスだ、よろしく」
と手をのばしてきたので、握手かと思い握ると首をふられ
「善意というのは足枷にもなるときがある。契約といこう」
「銀貨しかありませんが」
「銀貨一枚でいい。近場の街まで送る」
銀貨を渡すと用が済んだとばかりに仲間のもとへと立ち去っていった。




