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chapter3-1 いきなり肥大



 これまでのあらすじ・・・・・・冬花が知らんうちにもはや別人レベルに太りました。


 「うわぁぁぁぁぁぁぁもうこれ・・・・・・・マジか・・・・・・」

 サヨリはドン引きしつつも状況把握できていなかった。

 ドスンドスンと音を立てて体重計のそばから離れ、タピオカミルクティーの入ったコップを手にとったが・・・・・・

 「あっ・・・・・・・・」

 コップが一瞬にして割れてしまい、中身が飛び散った。冬花はすぐに拭こうとしたが足を滑らせ大きく転んだ。その衝撃はアホみたいに大きく、震度2~3の地震が来たかのようにサヨリを含む周囲の人々は感じたようだ。その後、サヨリが冬花の身体の主導権を交代し、床にこぼれたタピオカミルクティーを拭いた。

 「やっぱタピオカって・・・でかい鼻クソかカエルの卵にしかみえないなぁ・・・・しかしコレどうしよ~~~!つーかこの体じゃ思った通りに動けないしきつい・・・!!それにいつまでも他人の身体借りるのも不便になってきたし・・・・これからどうしよう・・・・?」

 「ならばバナナダイエットじゃね?」

 サヨリの独り言に合わせるような形で唐突に蒼がアドバイスした。

 「てかいつの間に帰ってたんだ……」

 「うん。最近残業があまりにも多くてね・・・・・もう辞めようと思っている・・・・・ンなことよりもバナナダイエットすればあっという間に痩せるんじゃない?」

 「なんかちょっと・・・・割と古臭い感じするけど・・・・・」

 サヨリはほんの少し疑問を抱いた。しかし、冬花はやる気満々であった。

 「とりあえず、やるわ。それしか・・・・」


 そして4日後・・・・・・・・

 冬花の寝室にに向かったがそこには大量のバナナの皮が散らばっていた。だが一番の変化を起こしたのは冬花であった。比喩ではなくマジに。

 「ウホぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 「「なんじゃぁぁぁぁぁぁぁぁこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」

 二人は超困惑して思わず叫んだ!そう、冬花はどういうわけかゴリラ化してしまったのである!

 「キング・・・・クイーンコングかな?」

 「じゃぁじゃぁゴリアピやって!!」

 「おい、サヨリそれはアカンって!!それよりどうする?えらい脱線してる気が・・・・・」

 「普通の食生活に戻すか。」

 

 1週間後・・・・・・

 「しまった・・・・つい焼肉たくさん食わせてしまった・・・・・!!」

 「リバウンドってレベルじゃない気がする・・・・マツコの3~5倍ぐらい肥大化してるぞ!下手したら仰天ニュースとか出れそう・・・・・。」

 冬花は、もはや面影がないぐらいひどい有様であった。

 「誰か何とかしてええええええええ」

 太りすぎた影響か、声が野太くなっている。そんな状態で二人に助けを求めた。

 「あわわわ・・・・・・・どうしよ・・・・・」

 サヨリは頭を抱え、AVでよく見かける股間にウィーンと当てるやつみたいに体が震えていた。

 「あの手しかないか・・・・・正直使いたくなかったけどしょうがないよね・・・・。」

 蒼は哀れんだ表情を浮かべ、台所に向かった。

 「え・・・?なにすんの?」

 「まぁ見とけって!」


 そのころ冬花はうつろな目で窓を見上げ、<どうしてこうなったんだろう>と思い茫然とした。

 「おーーいヘルシー料理できたよー」

 蒼は冬花を呼んだ。

 「え・・・・・今度は何・・・・・?」

 「うん、野菜たっぷり使用したヘルシーカレーよ。他にも色々とあるけどこれならいけるんじゃない?」

 「へぇーうまそうじゃん!どれどれ・・・・・・」

 すぐさまカレーを口に運んだ。

 すると冬花に電流が走る・・・・!巨体に似合わぬスピードでトイレに猛ダッシュした。その衝撃によって寮全体が大きく揺れた!

 

 「ん?地震か?」

 「最近多くてやーねー」

 ほかに寮に入ってる人達にとってはいずれ大きな地震が来るのでは、と不安な表情を浮かべていた。


 「んヴォエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!」

 冬花の口からマーライオンめいて大量のゲロを吐いちゃったのです!

 「え!何!何食わせたの!?怖い!蒼ちゃん怖すぎるよ!!」

 サヨリは青ざめた顔で激しくツっこんだ。

 「下剤入れました。まぁ死にはしないっしょ。いわば奥の手ってヤツ。」

 「そんな奥の手あってたまるか!」

 

 11分後ようやく冬花は落ち着きを取り戻した。

 「あぁぁ辛かった・・・・・でもこれなんか痩せた気がする!」

 満面の笑みで野菜・・・否、下剤たっぷりヘルシーカレーを好評した。

 「は?」

 サヨリは呆れた目つきで冬花を見つめていた。

 「よぉーしどんどん下剤料理作るぞーーー!!」

 蒼はやる気満々であった!・・・・・つーか殺る気じゃね?コレ

 「蒼ちゃんもしかしてメシマズ属性持ちとか・・・・?」

 恐る恐るサヨリはインタビューした。

 「うーんまぁ可も不可もなく至って普通よ?」

 「うわ・・・無自覚系メシマズ料理作るマンだったのね・・・・・」

 「あっそういう訳じゃないからわざと!あえてなの今回の料理!!」

 「ホントかなぁ~~・・・・」

 サヨリは深く蒼の料理の腕を疑った。まぁそうなるのも仕方ないね♂

こうして下剤料理ダイエットが始まったのである・・・・まぁ1日も経たずに辞めてんだけどね。

 

 「はぁ・・・・・。全然痩せねぇなぁ・・・・どうしようかな・・・・・ってん?」

 玄関のドアが開いた音が聞こえた。

 「なんかスーパーでもらったチラシでこんなんあったよー」

 「あっ蒼ちゃんおかえりーってそれは・・・・?」

 「北斗神拳ダイエットの勧誘のチラシ。ついでに波紋の呼吸で若返り健康レッスンとか。」

 「あっ!!これ地元で妙に流行った奴じゃん!」

 説明しよう!蒼と冬花の地元は岩手県綺麗穂市(きれぼし)藻経明町もへみんちょう出身である!そこでは北斗神拳ダイエット、波紋の呼吸で若返り健康レッスンなどの奇妙なエクササイズが流行っていたという・・・・。ただなぜFCOの世界でも存在するのかはそれは2人はもちろん、誰も知らない!

 「?なんでここにもあるんだろう・・・・都合よすぎない?」

 「知らん・・・。じゃあいこうか。この体系でジムに行けるかどうかだけど。でも幸いにもこの寮から歩いて10分でつくけど・・・。」

 その後、ジムに向かった。しかし本来10分でつく距離なのだが、冬花があまりにも重いため約1時間かかったそうだ。さらに移動手段はリヤカーに冬花を乗せて運ぶ形式だが、完全に荷物を運んでいるようにしか見えないといった声が周囲の人々から上がったという・・・。

                                         

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