chapter7-9 正義の鉄槌!アイアンパンチ
これまでのあらすじ:遂に始まったマナザー・ラシムとの交戦!事前に冬花達はかなりピンチになりながらも非常に厄介な非暴力フィールド発生装置を破壊したことで戦況は有利かと思いきや世の中そんな甘くない。
なぜなら、マナザー・ラシムがとんでもない強さを誇る兵団を持っており、逆にドクタージャム率いるレジスタンス軍はかなり追い詰められた。そこでドクタージャムは龍山師 蒼に牢獄に囚われている3人のパン戦士の開放を命じた。その3人のパン戦士は無事に蒼の手で解放され、戦場に4人のパン戦士が揃い踏みになった!
そして戦況は一気に逆転!!さすがはパン戦士だ!そしてついにマナザー・ラシムのボス的な人が姿を現した!!
「うっ・・・・なんかすごい邪気を感じる!なんかヤバいよみんな!」
メイアは五感がとても敏感であるが為に身体が震えていた。おそらく奴隷として売られれたときに何か色々あってエルフ的な感じに改造された影響だと思われる。
「・・・・・貴方たちですね。私が作り上げた健全で美しいこの町をこんな有様にした野獣どもは。」
いかにも悪人面な風貌をしたオバサンが姿を現した。
「いや、野獣って・・・・!まずいですよ!変な風評被害しないでよ!!」
冬花は焦るようにハンマーを構えた。他のみんなも次々と戦闘態勢を取った。
「コイツが大将か。ならば先手必勝よ!イヤーッ!」
蒼の”スターライトスライサー”!!右手に集まった光子が光の星形スリケンを生成しぶん投げた!しかし、あっさり回避され、そのまま蒼の頭を鷲掴みにし、地面に叩きつけた!
「まったく・・・しつけがなってないわね!最近のガキどもは!!あっそうそう忘れていたわ~ワタクシの名は<笛水 魏禅子>と申します~。ほほほほ!」
「なんて奴だ!みんないくよ!」
冬花の掛け声で一斉に笛水 魏禅子に一斉突撃したが・・・笛水 魏禅子はなんと!携帯式非暴力フィールド発生装置を隠し持っていたのだ!
「グワーッ!身体が!!」
冬花たちは身体に突如激しい痛みに襲われ、膝をついた。
「ん?なんか古臭いデザインのリモコンもってない?多分アレの仕業じゃね?」
メイアはすぐに気づいたがそのリモコンを壊せる物は誰一人いなかった。
そして笛水 魏禅子は冬花を激しく何度も踏みつけた!
「随分と醜いことをするね君は!少なくとも我が見てきた中でこれほどまでに汚い手段を持つ奴は中々いないよ・・・。」
ショックパンメェンはよろよろと立ち上がった。
「その装置でここにいる人々の自由や尊厳を根こそぎ奪い、支配してきたんじゃないのかい?ならば答えは1つさ・・・・。この命が消されようともパン戦士の誇りにかけて貴様をこの場で成敗してくれよう!」
非暴力フィールド発生装置が生み出す痛みに耐えながらも渾身のショックパンチを繰り出そうとゆっくりと笛水 魏禅子にむかって歩き始めた。
しかし、顔面に渾身のドロップキックを喰らい満身創痍になってしまった。蹴り終えた後身体をパンパン払いショックパンメェンたちにこう告げた。
「お前らパン戦士どもはバイキーザ率いるカビリオン帝国の連中をいつものようにやっつけますが、この場面を見た乳幼児が”暴力的になる”と心配する親の声がネット上でたくさん見られますわよ。 アイアンパンチでバイキーザ達ををやっつけ、”めでたしめでたし”とする話の流れが、暴力で物事を解決することを良しとする考えを植え付けるに決まっているだろうがこの蛮族どもが!!!」
「「「「「「お ま ゆ う」」」」」」
笛水 魏禅子以外のほとんどの人がほぼ同じタイミングでそう言い返した!笛水 魏禅子はこれに対し冷や汗をかき、やすりのように歯ぎしりした。
「だいたいテメェは変ちくりんな装置でこの町の自由とかそんなん奪っておいてよく言えるな!
絶対に許さん!」
「まだわからないのか貴様ら!乳幼児はテレビに限らず、見たものを模倣し学習していくものよ。
お父さんやお母さんの言葉・行動、周囲の人の言動、テレビのキャラクターの言葉・行動なども含まれますわよ。 例えば、ダンスやトレーニングの映像を乳幼児が見て、その映像をまねている動画を見る機会があると思うわ。興味を抱けば、それが教育的によいか悪いかに関係なく、子どもたちはまねをするでしょうに!」
「あー・・・ダメたこれ手遅れだ。もう聞いてらんねー・・・・」
蒼は怒りをぶつけたが、笛水 魏禅子の思想のヤバさ故に・・・そんな感情がかき消されるぐらいに呆れ、頭を抱えていた。
「つまりパン戦士の行いは・・・・アレよ。好きであれば好きであるほど、主人公を自己同一視しやすく、影響を受けやすいでしょう。アイアンパンマンに限らず、たたいたり殴ったりするキャラクターのまねをする可能性はありますわ! そうしたシーンから、『暴力が問題解決のための有効な手段』だと学習してしまう可能性もあるかもしれないでしょ! メディアの暴力シーンに関する実験研究で、『”復讐、悪漢を倒すなどの動機があるとして暴力が正当化された映像を視聴した場合、暴力が社会的に許容されると教わる”ことになり、暴力を学習しやすいことを示した研究がある。』って聞いたことがありますわ!」
「ちとその研究自体、なんというか信憑性に欠けてる感すごいんだけど。」
「よくわかんないけどこれ考えすぎっつーか被害妄想でしょコレ」
冬花とメイアも追い打ちをかけるようにツッコんだ。しかも前者はインテリっぽい雰囲気を漂わせ首をかしげ、後者は鼻で笑いながら。
「あ?なんなのその態度!!」
「いやそこら辺はゆっくりじっくりと人間としてのなんか大事なやつみたいなの教えればだいたい何とかなるんじゃねって。まぁ後は子供自体の素質次第かな後はうん。 まぁ、あたい自身まだ未熟だけど少なくともオバサンみたいな独善的なやべーやつにならないようにしなきゃと学習しました!あざーーーす!」
メイアは皮肉を込めて深く礼をした。 そして笛水 魏禅子は怒りに震えて爆発寸前だ!
「残念だけど法や説得が通用しない以上戦うしか道がない・・・・。仕方ないね♂正直言ってあたしにはサヨリから受け継いたこの力で何をすべきかは、はっきりいって・・・まだわかってない。けど!どう使うかや責任はしっかり持たなきゃって改めてわかったよ。」
冬花は哀れんだ表情で笛水 魏禅子を見つめたあと蒼、メイアを見つめた。
「でも一人で抱えるのも疲れるし、一人ですべてを背負うのは意味ねーんじゃねーか?その責任ってやつ背負うの助太刀するよ!逝ってしまったサヨリの為にもね。」
「まーシリアスで小難しい話はあたい達らしくないしその辺にしよ?」
蒼、メイアの順に冬花の肩をポンと置いて元気づけ、その後突如、3人同時に「それならとどけ!元気ハツラツpower!!オ□ナミンC!!」の掛け声で茶色い小瓶を取り出し、飲み始めた。さらに追い打ちをかけるようにどういう訳かCMが突如流れた。
「ふざけでいるのか貴様らァ!!」
「着色料・保存料ゼロやぞ」
蒼はそう宣伝するとスリケンを投げ、手元のリモコンに突き刺さり破壊した。
「あっ・・・・・・しまった!いつの間にか非暴力フィールドの効果が切れちゃったじゃないの!!全く全然役立たずじゃないのコレ!!こうなれば・・・・奥の手よ!!」
笛水 魏禅子は逃げ出した!しかも無駄に速い。
「あ!逃げるんだ!みんな追って!!」
冬花を除く全員が追いかけた。そして冬花は<♪デーデデー デレデレーン >といった感じの8bitの音楽を流しながら右腕を天に掲げ精神統一した。するとブブブブブブブブ・・・・・という轟音?をならしながら天から赤き稲妻が落ちてきた。その稲妻は冬花の右手に集まり赤く輝きを放っていた。
そして、赤く輝く右手を突き出し笛水 魏禅子にむけて赤き稲妻をビームめいて放射した。
見事に命中し、プーーーーーーーーといった感じの鼓膜が破れそうな轟音と同時に笛水 魏禅子は時間が止まったかのように停止した。
「え?何それ・・・・まさか!かの有名な落雷フリーズ!?ひょっとして急な思い付きでやってみたとか?」
「うん、そうだけど?まぁ当てやすいように少しアレンジしたんだけどねーただ自分も動けないみたいなのコレ。何か知らんけどエネルギーが逆流しちゃったせいかな?とりあえず、落雷フリーズシュートと名付けようかなー」
「あー・・・・そうなんだーあはははは・・・・・・」
蒼は苦笑いしながら辺りを見回した。
「暇つぶしにここに来てみたら・・・・何やら面白いことになってきたな。まぁ良い。冬花よ、せいぜいバグパワーを鍛え上げるがよい。いずれはこの私の糧となる。フフフ・・・」
死神将軍は物陰から某家政婦のようにこっそり覗き、盗撮した。
「ん?今怪しい人影がいたような・・・?あれー?」
メイアは死神将軍の気配を感じたらしく辺りを見回した。それを察した死神将軍は大急ぎでママチャリをこいでその場を去った。
「はぁ…あ、危ないところだった・・・・・!とりあえず今は帰ってダクソして寝よ。」
一方、笛水 魏禅子は意識はあるが身体は時間が止まったかのように停止していた!そして今だ、アイアンパンメェン!!正義の鉄槌アイアンパンチだ!!
「貴様ぁぁぁぁ!!」
「せめて安らかに眠れ・・・・アイアンパァァァァァンチ!!!!」
辺り一面にダイナマイト100発分の轟音が鳴り響く。
「はっひふっへほぉぉぉぉぉぉーーーーーーー!」
笛水 魏禅子はヘンテコな断末魔をあげはるか遠くへ吹き飛ばされた。その距離およそ約90km! こうして笛水 魏禅子及びマナザー・ラシムの悪魔的支配からナセヤ町は解放されたのだ!だが、マナザー・ラシムはこの件で壊滅したと思われるがどうやらまだ残党がいるらしい。そのことをドクタージャムから伝えられた冬花たちは脳みその片端にとどめることにした。そして抗争が終わり戦後処理も順調に進んでいるところでアイアンパンメェンから伝えたいことがあるそうだ。
「君たち、本当にありがとう!それから一つ伝えたいことがあるんだ。 自分が特別な力を持っているが故に自分の考えが絶対的で正しいと思い込み、全能感を持ったり、周囲が唖然とするようなエゴ丸出しするような人間にだけはならないでほしい。それと誰かが悪さをした場合まずは言葉で説得を試みて、手に負えないような事態に発展した場合のみ戦うこと。」
「わかった。肝に免じておくよ。」
「うん!よくわかんないけどまかせて!」
蒼とメイアは清らかに返事した。しかし冬花は微妙な表情をしていた。
「どしたの?」
メイアは冬花に顔を近づけた。
「いや・・・なんでも。・・・・・はい。」
この時彼女はこう思っていた。
(アイアンパンメェン・・・それと作者の考えは素晴らしいけどやっぱり、あたしは・・・敵がどんな事情やら思想を抱えていようが人々に害なす者は問答無用で討ち滅ぼす。それがどうしても自分の中でしっくりくるんだよね・・・。まぁとりあえず平和が戻ったことだし今は身体をやすめよう・・・・。)
翌日の朝、3人は旅の支度をし、デコトラに乗り込もうとした。
「あーこれすっかり忘れてた!コイツの存在。誰が回収したんだろう?やっぱりドクタージャムがいつの間にか回収してくれたとか?」
蒼はハンドルを磨きながら呟いているとその時ドクタージャムが大慌てで向かってきた。
「おーい!!なんか紫道ユリからだけどお前ら宛てに手紙きとるぞ~~~!!」
「ん?誰なの?どれどれ・・・・これは!?」
さて,この手紙の内容とは・・・・・?
香川県のゲーム規制ネタやろうかな




