chapter7-1 ナセヤ町の闇
ロゲエーオからデコトラで逃亡中の冬花たち3人は現在、南東に向かって走っている最中である。
「こんな世界でもさも当然かのように高速道路あるんだねー」
「そだねー・・・・って無免許運転じゃん!色々と大丈夫なのかな・・・・?」
冬花は心配で心配で仕方がなかった。
「まぁ入り口、普通に通過できたしそもそも日本じゃないし・・・・・まぁ大丈夫でしょ。」
蒼は軽いノリで答えながら運転していた。
そして1時間後、とある町についた。その名はナセヤ町という。特に目的はないものの、大型ショッピングモール【塚☆モールナセヤ町店】があるみたいなのでとりあえずこの町に行くことになったそうな。
「ここがナセヤ町かー。アレ?なんか妙に活気がないというか暗いオーラがめっちゃするわ」
異変に気づいた冬花たちはすぐさま町の様子を調べた。
「これは・・・・絶対なにかあるね。冬花とサヨリは北の方を頼んだ!私は南を探索する!」
二手に分かれ、捜索がスタートした。
南の方での探索で蒼は何かを感じ取り、本屋へ向かった。するとわかりやすい異変を察知した。
そう、グラビア雑誌や一部の少年向け漫画雑誌、エロ本が商品棚に一冊もないのだ!
「あのーちょっといいですか?あそこの棚不自然にガラリとスペースがあるんですがどういうことですか?」
早速、蒼はおとなしそうな雰囲気の男性の店員に聞いた。
「すみません・・・・正直なぜこうなったのかわからないんです。ただ、害悪なフェミニスト集団がいわゆる悪書追放運動みたいなことをやってたみたいなんです。」
「それでなにか抵抗などはしたんですか?」
「それが箒で追い払おうとした瞬間、突然身体にものすごい激痛が走ったんです。店長は警察に連絡しようとしたのですが電話そのものが壊され、結局・・・・グラビア雑誌などが燃やされて私たちはただなんも抵抗もできずにそんな恐ろしい光景を見ているしかなくて・・・・うぅ・・・・・!!」
店員は泣き崩れた。蒼は見ているだけで心が苦しくなった。
「事情は大体把握しました。・・・・用はこんなことしやがったキチガイフェミ野郎をぶっ潰せば!」
蒼は怒りで震えていた。『奴ら』の非道な行いを決して許しておけないと強く決意した。
「無駄ですよ・・・・今更何しても『奴ら』に歯向かうことはもう出来ないんです。戦おうとしても正体不明の激痛が襲ってくる以上、勝ち目は・・・・・もう・・・・・」
店員はすべてをあきらめた表情で語った。
「ああああああ!!クソぉぉぉ!!面倒だ!忠告はありがたく受け取るけどそれで抗うのをやめるつもりは決してないから!たとえこの身が滅んでも!」
蒼はそう叫んで、本屋から離れていった。そして装備をが整えるため、急いで武器屋に足を運んだ。しかし・・・?
「バカな・・・・・閉店ガラガラじゃないか!」
焦りながらシャッターをバンバン叩いてみた。1分もしない内に店主らしきおじさんの声が聞こえた。
「悪いけどアンタ、もうこの町でもう武器は買えないよ。『奴ら』のせいでこの店はもうおしまいさ。」
「と、突然すみませんでした!すぐ撤退します!」
「まぁまぁお嬢さん、時間あるならお茶していくかい?こんな町のアレコレについて話したいんや。
アンタのような勇敢な若者を求めていたんだや!」
突然、おじさんから勧誘を受けた。しかし蒼は罠ではないかと疑っていた。
「すみません。ちょっと時間がないので・・・・」
蒼は遠慮がちに受け答えた。
「まぁーしゃーないわ。せめてこのメモを受け取ってもらえないかね?少なくとも道しるべの1つになると思うから。」
おじさんはそういうとシャッターから少し大きめのメモ紙がニュっと出た。蒼はそれを受け取り、その場を去った。
すると突然、爆音が響いた。方向は北のようだ。
「うわぁぁぁぁぁた、助けてくれええええええ!!」
「や、やめてくれーーーー!!」
多足歩行型のカーキ色のロボの大群が一般市民に襲い掛かっていた!冬花とサヨリは急いで駆けつけた!
「大丈夫ですか!?サヨリちゃんはこの人たちを!」
「うん、わかった!さぁこっちへ!」
サヨリは一般市民の避難誘導し、冬花は戦闘態勢に入った。
「まったく・・・!一体なんなの!?まぁいいや!この新武器<氷海の瑠璃大槌>でなんかこう・・・冷やしてぶっ潰す!」
冬花は殺る気マンマンで多足歩行型のカーキ色のロボの大群に突撃し、ハンマーを振り回そうとした。
「でやぁぁぁぁ・・・・・・ってうぐッ・・・・・痛い!」
なんと突然身体全体にに激痛が走った。
「え?一体何が起きたの!」
周りを見渡したが特に多足歩行型のカーキ色のロボの大群と荒れ果てた町以外に怪しいものは見当たらなかった。
「フッッッッッッッッッッッッ!ハッッッッッッッッッッッッッ!!冬花!!どうして戦わないの!」
なんか急にサヨリが現れた。
「いやなんか攻撃しようとしたら突然身体が・・・・・」
冬花は突然やってきた痛みに戸惑いを隠せなかった。
すると、容赦なく多足歩行型のカーキ色のロボの大群はレーザーを撃ちまくった!
「グワーッ!」
地面に火花が舞い散り、冬花はかなりのダメージを受けた。
「あっ!冬花ちゃん!だ、大丈夫!?・・・・・うぐッ!!」
サヨリは冬花のもとに駆け寄ったが首元の辺りに禍々しいデザインの矢が突き刺さり、そのまま体内に溶け込んだ。
「ククク・・・・これで貴様は終わる。せいぜい絶望の淵に堕ちるがいい。」
死神めいたメンポを身に着けた黒い騎士っぽい格好の不審者が現れた。
「あ、あなたは一体・・・・?」
「我が名は死神将軍。偉大なる ヅォックァーの右腕にして世界に混沌をもたらすものなり・・・・。」
「え?なんだって?ごめん、声がくぐもってよく聞こえないんだけど・・・・・・」
サヨリは某議員みたいに左耳に手を当てもう一回行ってくれるようにお願いした。
死神将軍はもっと大きい声で中二病みたいな自己紹介をしたがやっぱり少し聞こえずらかった。
しかも今日の気温は30度ぐらいあるので死神将軍の息づかいがだんだん荒くなっていった。
「あのー・・・今日結構暑いので熱中症に気を付けた方がいいのでは?というかそもそもこんな格好じゃ確実に熱中症になると思うんですが・・・・・?」
サヨリは死神将軍に気を使ってアドバイスをした。その様は完全にシュールであった。
「フッ、まあいい。これで貴様は終わる。せいぜい絶望の淵に堕ちるがいい。」
「さっき聞いた」
「えっ・・・・・?」
死神将軍はとても気まずい雰囲気に圧倒されどっかへワープした。
一方冬花は痛みに耐えながらもロボの大群と戦っていた。
「こっちは攻撃しようとすると突然の痛みでどーすることもできない・・・・つまり自由を奪った状態で殴るなんて・・・・・・やめろよ卑怯者!!」
冬花はキレながら命乞いするしかなかった。
そこに蒼が急いで駆けつけた!
「冬花!今助ける!喰らえぃ!スターライトスライサー!!」
蒼の左手に光のエネルギー的なものが集まり星形のスリケンを形成し、それをロボの大群に投げつけた。しかし目の前でスターライトスライサーがパッと消えてしまった。
「なんで消えんの!?」
多足歩行型のカーキ色のロボの大群は蒼にターゲットを変更し、これでもかとレーザーを撃ちまくった!
「え・・・・ちょっと・・・・!うわぁぁぁぁぁぁ!!」
蒼はあっという間にボロボロになった。
「なぜ攻撃できない!?どういうことだよ!!ああもう・・・・ムカつく・・・!!!」
最後の力を振り絞って立ち上がり、武器を構えた。
「待って!蒼ちゃん!今は分が悪いかもしれない!いったん退却して!」
冬花は必死に蒼を呼び止めた。
「くっ・・・・!」
蒼は悔しそうな表情で一歩下がった。
するとホットドッグみたいな形状の変な車が冬花達に向かっていった。運転席の窓からひげ面のおっさんが顔をだしこう呼びかけた。
「君たち!早く乗りなさい!」
冬花たちは急いでその変な車に乗った。
「すみません、ありがとうございます。えっとあなたは・・・・?」
「説明は後じゃ!それよりも後ろの連中から逃げることを優先せねば。」
後ろからカサカサした動きで多足歩行型のカーキ色のロボの大群が追いかける!
「うわぁキモいなー・・・・・そういえばこいつらの名前は?」
冬花がゴキブリを生で見たような感じの表情でひげ面のおっさんに質問した。
「あれはオクトーザーっていうぞ。ちなみに壁もすごい速さで移動できるぞ。」
あっさりとした感じで答え、運転席の赤色のボタンを押した。すると車体後部から煙幕が放たれ、オクト―ザーを包み込んだ。
「破壊できないのはちと面倒だがとりあえずワシが運営しているパン工場に向かうぞ!」
ひげ面のおっさんがそう言うと、法定速度ギリギリ・・・・ちょっと超えた感するスピードを出し、パン工場へ向かった。
「・・・・そういえばこのメモに書いてある〈アイアンパンメェンの力を取り戻せばなんか平和になんじゃね?〉ってどういうことだろう?」
蒼は武器屋のおじさんからもらったメモ紙をじっと眺めていた。その意味とはいったい・・・?




