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スズメについて思うこと、色々

お久し振りです。

無断転載とかなにやら安心できない事ばかりですね!

日常のちょっとした事を書いてみましたので、よろしかったらどうぞ。

 先日、芸能人が保護したスズメの事をブログに載せていたら、違法だとか何とかTVで取り上げられているのを見ました。今回はこの身近なスズメについてです。


 私が住んでいる所は、三階建ての賃貸マンションの三階です。ベランダにガス給湯器の室外機(?)があります。

 いつ頃からか覚えていないのですが、ベランダに良くスズメが来るようになりました。餌などは置いていないのに、何故だろうと思いつつも放置していたところ。

 洗濯物や布団を干していると時折落とし物があったり、窓を開けると威嚇されたり、雛と思われる鳴き声が聞こえたり。

 もしかしてベランダ周辺に巣でも作ってるのかなぁと見回しても見当たらず。なんだかなー、とずっと思っていました。

 ある時、見るともなしに外をみていたら、給湯設備の直ぐ下、配管のカバーの下に飛び込んで行くスズメの姿が見えました。


 え? まさか……


 と、下から覗いてみたら、枯れ枝や枯れ葉等の巣材が見えて、その中からガサガサと何やら生き物がいる気配がします。


 こんな所に巣を作っているとは!


 そりゃあ、ベランダ周辺にうろうろするし、雛がいるなら威嚇もするでしょうね!


 通りに面した三階のベランダですから、蛇や猫等の天敵には襲われ難いし、カラスももしかしたら寄ってこないのかもしれません。カバーの中ですから雨風もしのげます。スズメにとっては好物件だったのでしょう。

 ただ、ガスを燃焼して湯をつくる給湯設備の真下なので、可燃性の物があるのは火事の心配があります。

 どうしたものかなぁ、と思ってダンナに話してみました。


「ダンナ、ベランダにスズメが巣を作ってる」

「どこに?」

「給湯器の配管カバーのとこ」

「あ~」

「どうしようか?」

「そうだな、子育てが終わったら撤去しよう」


 という事になり、暫くスズメと共存する事になりました。

 それからも、洗濯物を干そうとベランダに出れば威嚇され。

 落し物されたくないので、巣から離れた所に干し。なんで家賃払ってるこっちが気をつかわなきゃならないんだ、この鳥め、焼鳥にすんぞ!

 と言っても、「ギャルルルル」と威嚇されるばかり(涙)


 しょうがないな~と思っていたある日の事。ベランダに二羽のスズメが止まっていました。何気なく眺めていると、右側の一回り大きな個体が、更にもふっと体を膨らませて前屈みになり、

あっちを向いて、

「ヒヨヒヨヒヨ~」

こっちを向いて、

「ヒヨヒヨヒヨ~」

 と何やらアピールしている模様。


 おや? これはもしかして……


 見守っていたら、交渉が成立したのか、右の個体が左の個体に乗っかってパタパタパタパタ。


 うわ、やっぱりスズメの求愛行動だったんだ。

 へぇ~、思わぬ観察が出来ちゃったと感動してしまいました。

 ちなみに、時系列は覚えていません。記録しておけば良かったと後から思いました。思っただけですけど。


 そんな日々を過ごしている内に雛が巣立ち、もぬけの殻になったのを見計らって、カバーを外してみました。なんとも上手い具合に配管の所に巣を作っていましたね。

 巣材の量は、コンビニでお弁当を入れてくれるポリ袋に一杯になるぐらい。

 小さな体でよくぞこんなに運び込んだ。その努力は認めるが、撤去するね~と片付けました。


 その時は知らなかったのです。スズメは繁殖期に二度子育てをすると。


 は~やれやれ、と思っていたのも束の間。巣を撤去されているのに気付いたスズメが、またせっせと巣材を運び込んでいるのを目撃。

 ダンナが再度巣材を撤去し、入れないようにガムテープを下部に貼り付けました。

 それでも飛び込んでいくスズメ。


「ダンナ」

「何?」

「スズメがまたカバーの中に入っていった」

「ガムテープ貼ってるのにか?」

「うん、今、中にいる」


 で、コンとカバーを叩いたら中からバサバサッ、バタバタッ、バッタンバッタンと慌てふためく物音が───


「あ、羽根がガムテープにくっついてる」

「可哀想だろう!?」


 えっ、私が悪いの?!

 えぇーと思いながらもスズメを救出したところ、羽根の一部が曲がっており、飛び方もぎこちない有様。

 だ、大丈夫かなぁ? あ、でも屋根から屋根に飛び移れる様だから平気平気。うん、大丈夫。

 などと私は自己完結し。(おぃ

 スズメも流石に懲りたのか、ベランダ周辺では見掛けなくなりました。


 にも拘らず、マンションの周りにはスズメの姿が。まだ付近に巣があるようです。

 屋上の方からスズメのいるような気配がするのですが、スズメが巣を作れるような所があったっけ? う~ん、立ち入り禁止だから確認出来ないんだよね。ま、落し物さえされなければ良いやとまたもや放置していたら、玄関先が賑やかな様子。


 玄関ドアを開けると、巣材の枯れ枝が……


 点々と落ちている巣材を目で追っていくと、ドア横の壁にある電気メーターの隙間から枯れ枝がチラリと。


 そんなところに?!


 えっ?

 2・3㎝位しか隙間無いんですけど!?

 そこから出入りしてるの???


 ていうか、何故、私の家の周りで巣を作る?!


 なんでだー、と疑問に思いはするものの、スズメから返答があるわけでも無く。

 電気メーターは共用部分にあるので、あとは管理会社に任せようと、またもや放置しました。放置してばかりですね!


 それはともかく。


 見ていたところ、三階の電気メーターは軒並みスズメに巣を作られていたようです。お隣も、そのまたお隣も被害(?)にあっていました。

 被害と言っても、玄関先に巣材や糞を落とされる事と「ジュンジュン」鳴く雛の鳴き声がちょっとうるさいのと、人が玄関を出入りするたびに親鳥に「ギャルルルッ」と威嚇されるのが鬱陶しい、くらいですから。


 掃除は週3日来る管理人さんがやってくれますし、鳴き声に関しては部屋に入ってしまえば、それほど気にならないので、皆さん雛が巣立つまで放置していたようです。


 我がマンションは、スズメの営巣地になってしまいました。


 ただ、コンセントに埃が溜まると火災の原因になる可能性があるように、電気メーターの中に可燃物があるのは火事を起こす恐れがあります。

 それと巣の周りは、運び込む途中で落とした巣材で汚いといった理由からか、管理会社が業者を呼んで、子育ての終わったスズメの巣は全て撤去されたようです。いつの間にか我が家のメーターもきれいになってました。


 ところで、〇京電力は現在スマートメーターに順次切り替えています。これにすると、データの取得が楽になり、検針員が個別にメーターを見に行かなくても済むとか何とかだそうですね。

 我が家のメーターは、未だ円盤状のものがクルクル回る旧式のものですが、ここで不思議なことが1つ。


 スマートメーターにはスズメは巣を作らない。


 今のところは、と注釈がつきますが。


 スズメの巣が撤去されてから、お隣のメーターはスマートメーターに付け替えられました。

 次の年も我が家のメーターにはスズメが巣を作っていましたが、お隣のスマートメーターには巣作りしていないのです。


 スマートメーターは濃いグレーです。その色がスズメにとって何らかの問題があるのでしょうか?

 構造はそれほど変わらないと思うのですが、スズメの価値観はよくわかりませんね。


 なんにせよ、また玄関を出入りするたびに親鳥に威嚇される日々が始まるのです。


 さて、今回これを書くに当たって不確かな知識ではどうかと思ったので、少しググってみました。

 昔から近所の人が飼っていたりとかよく聞くけれど、違法だというのもよく聞く話で、こんなに身近な生き物なのに、その生態を良く知らないと思ったのもあります。

 検索の仕方が悪かったのか、何故スズメを飼ってはいけないのかは分かりませんでした。

 分かった事は、


 スズメは狩猟対象に指定されていて、食用目的ならば許可を得れば捕獲する事が出来るという事。


 猟期があり、更に捕獲方法も定められている事。


 巣から落ちた雛や、ケガなどで保護したスズメは専門家に連絡した方が良い事。


 といったところです。

 専門家って、何処の誰の事だろうと「専門家」という言葉が出る度に思うのですが、スズメの場合は野鳥の会で良いそうです。


 生態に関しては、

 春から夏が繁殖期で、屋根瓦の隙間や、道路標識にも巣を作るのが観察されたとか。

 卵は4~8個を産み、シーズン中は二度子育てする事。

 交尾時に下のメスが「ヒヨヒヨヒヨ」と鳴く等々。


 ────えぇっと。

 私が見たのは「ヒヨヒヨヒヨ」と鳴くのはオスの求愛行動だったんだけど……


 うん。私は自分の目で見たものを信じます!


 それにしても、電気メーターの中の巣に卵をそんなに産んでたとは驚きです。

 小さな隣人が、人の傍らで頑張って命を繋いでいるかと思うとなんだか感慨深いです。


 スズメの数は減っているとか。

 今まで巣を作っていた瓦屋根の家が建て替えなどで気密性が高くなり、スズメが巣を作れる隙間が無くなったのも、数が減った一因だそうです。

 それでも、給湯器の配管カバーの中や電気メーターの中といった隙間を探して逞しく生きている。

 これからも飼育はしないけれども、この小さな隣人を見守っていけたらな、と思います。

 スズメが生きていけないような世の中なら、人も生き辛いと思うから。


 さて、小さな隣人は今日も元気かな?

 玄関ドアを開ければ、


「ギャルルルッ」


 ふむ、狩猟する場合は猟友会で良いんだっけ?

 あっ、猟期は秋だった!




 そんなスズメについて思うこと、色々でした。




お読み頂きまして、有難うございました!

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