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機械仕掛けの神の国  作者: 壷家つほ
第三章 赤き眷族
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17. 消滅集落探索

 翌々日、渾神は鍛冶の種族の里を訪問する。過去に来た際には〈神術〉を使用して短時間で火界の中心部から里の近くまで移動していたが、今回は火人族の官吏数名を伴った旅路である為、その方法は使えない。足の速い獣に乗ったので、当日中に到着することは出来た。しかし、今迄で一番長い時間を消費する羽目になった。

「外側から覗き込んだことは何度かあったけれど、実際に中へ入るのは初めてなのよね。少し新鮮味を感じるわ」

 感慨深げに感想を述べた後、渾神は火人を従えて里の探索を始めた。周囲にあるのは草臥れた色合いの天幕と赤黒い煉瓦造りの建物だ。建築物以外だと道具類や生活塵、火神達が里を制圧した際に生じたのであろう瓦礫と炭の山がそのまま残されていた。だが代わりに、鍛冶の種族の象徴でもある金属製の武器や武具は、軒並み姿を消していた。恐らくは証拠品として火軍が持ち帰ったのだろう。〈術〉にも〈祭具〉にも歯が立たない鍛冶品にどれ程の意味があるのかは不明だが。

「ところで、ここの住民の行く末については聞いていなかったわね。ああ、戦闘要員じゃない普通の里人の方ね。彼等はどうなったの?」

「火軍が到着する前に他の場所に避難しておりましたが、潜伏先が見付かりましたので拘束しております。事情聴取が済み次第、処遇を決める予定です。重刑はほぼ確定かと思われますが……」

 返答をしたのは、渾神の背後にいる武官の一人であった。

「まあ、そうなっちゃうわよね。因みにその辺に転がってる物は全部調べたの?」

「里の制圧から然程日が経っておりませんので、まだ全ての残留物に対する調査は行っておりません。ただ、明らかに反乱に関係があると思われる物は都へ輸送したとの報告を受けておりますので、此方に残っているものは日用品位かと」

「成程ね。だったら、押収物の方は後で確認するとして……貴方、ヴリエの子供なのよね。キイル、だったかしら?」

 先程から受け答えをしてた武官は素直に「はい」と答える。同行者の中では一番の高齢ながら、外見は最も若々しい火人族の王子だ。他種族ではあるが黒天人族の元王太子のシャンセと比較すると、誠実にも朴訥にも見える青年である。

 邪神扱いされている渾神にも礼儀を弁えた姿勢で接するキイルに釣られて、彼女は率直に質問をぶつけた。

「普段はペレナイカの宮殿に? それとも火人族の王城に居るの?」

「火神宮殿に勤めております」

「ふむふむ、指定通りね。条件達成、と。ではキイル、この里に漂っている臭いを嗅ぎ取ることが出来る? かなり薄いから分かり難いかもしれないけど」

「『臭い』でありますか」

 キイルは怪訝な顔になった。他の火人も同じ表情を浮かべて顔を見合わせる。どうやら、火神から事情を聞いていなかった様である。余程火人族に疑惑を知られたくないのか、単に物臭なだけなのか。ともあれ、キイルは神意に従って鼻を動かした後に「いいえ、申し訳御座いません」と返した。

「やはり、分からないか」

 渾神がそう呟いた切り、暫くの間は会話のない状態が続いた。

 やがて、一行は里の中心部に至る。そこで渾神はやや驚いた顔をして足を止めた。以前〈千里眼〉で覗いた時にはなかった、建物も道具類も存在しない開けた空間が出来ていたからだ。彼女はその場所の中央に立って辺りの様子を窺う。そして、空地の周囲にあるのが何れも天幕ではなく煉瓦造りの建物であることと、瓦礫と炭が他所よりも多めに積み上がっていることに気付く。恐らくはこの場所で火神が一暴れしたのであろう、と渾神は推測した。

 黒い地面以外何もない場所に生暖かく緩やかな風が吹く。風は里の建物や遺留物に染み付いた臭いを態々渾神の許まで届けてくれる。まるで、この臭いに纏わる問題から意識を反らすなと言わんばかりに。渾神は苛立ちを覚え、声を張り上げた。

「アエタ、出て来なさい! 見ているのでしょう?」

 渾神の側にいた火人達からどよめきが起こった。彼等は慌てて周囲を見回すが、視界の内には渾神と同胞の他には誰もいない。気配すら感じない。

 しかしながら、彼等が困惑が表れた目を渾神に向けた時、瞼を開いてはいられない程の突風が一同を襲う。ややあって風が弱まり、火人達が顔を上げると、簡素で動き易そうな衣服と薄い領巾を纏った女性が空中に出現していた。風神アエタ――《風》より《顕現》した火神ペレナディアと同格の高位神である。

「良く気付いたわね」

 風神は軽やかに笑った。身を隠していたこと、渾神達を盗み見ていたことについて、悪びれる様子は一切ない。その太々しさに渾神は呆れ返った。

「私を誰だと思っているのよ。本当に相変わらずなんだから……。まあ、良いわ。折角いるんだから、貴女も手伝って頂戴」

「天帝の傘下にいる私が、あの方の敵である貴女に手を貸すと思う?」

 言葉の内容に反して風神は笑顔を崩さない。だが、彼女の目は「腹に一物を抱えている」と語る。何かしら交渉したいことがあるのだ、と渾神は察した。その内容についても心当たりがあった。

「ペレナイカの為に必要なの。協力して」

 風神と火神は仲が良い。本人達に自覚はないが、傍からはそう見える。本音を言えば、今回の件も風神自身が調査したいのだろう。しかし、彼女はそれを実行しない。恐らくは政治的な要因の為に。今回の件は他神の領地内で起こった出来事であり、彼女と同格の神の関与が疑われている。そこに彼女が介入すると、必要以上に騒動が拡大し、自力で収拾が付けられなくなると予見したのだ。故に、風神は外部の者に調査を委託したいと考えた。更に言うなら、調査の過程で問題が生じることも見越し、外部の高位神で口が堅いか誰にも信用されていない者に任せたい、と。何処までも身勝手な女神である。

「内容次第では、後日上に報告するわよ」

 風神は渾神の要請に対し、内心を隠してそう返した。

「問題ないわ。私の考えが正しければね」

 癇に障る言葉や態度に逐一反応するのが面倒になった渾神は、細かい部分は無視をすることに決めて話を続けた。

「それで、貴女はこの里の『臭い』に気付いているの?」

「勿論。火神宮殿や《火》の眷族の王城に漂う香りと同じものね。多分、お香だと思うけど」

「我等の城と同じ?」

 二柱の女神の会話をぼんやりと聞いているだけだったキイルが、徐々に顔面蒼白になる。やはり、彼もまた自身の住まいの悪臭を感じ取れてはいなかったのだ。渾神はキイルに憐れみの視線を送った後、再度風神を見上げて尋ねた。

「保管場所は探れない?」

「やってみるわ」

 風神は目を閉じ、両腕を広げる。すると、彼女の手の周辺から神気を帯びた風が湧き起こった。風は里中に広がり、そこにある全ての物を撫でた後に消え去った。風が収まると風神は腕を下ろし、ゆっくりと目を開いた。

「見付けた。こっちよ」

 緩やかに領巾をはためかせて、風神は飛び去る。他の者が追って来られる様に配慮しているのか、移動速度は遅い。小さくなっていく彼女の姿を確認して、渾神はキイル達の方を向いた。

「私達も行きましょう」

 呆気に取られて立ち尽くしていた彼等は、渾神の呼び掛けによって正気に戻り、彼女と共に駆け出した。



   ◇◇◇



 里の中央より少し北東側に進んだ場所に、小さな煉瓦造りの建物があった。側に比較的大きな屋敷が建っていたので、其方に付属する物置か離れであったのかもしれない。風神はその小屋の前に静かに舞い降りた。

 後から遣って来た渾神達の足音を耳にした風神は、彼女達に背を向けたまま良く通る声で言った。

「臭いの元は他にもあるけど、一つはここよ」

 その言葉を聞いて、渾神はまず空気中に漂う臭いを確認した。しかし、厚い壁に遮られている為か、他の場所との違いが分からない。次に建物の外側を隈なく観察したが、収蔵品を保護する為の〈術〉や物理的な罠は見付からなかった。渾神は風神に目配せをして意見を求めるが、やはり彼女も危険な仕掛けは発見出来なかった様だ。

「此方に危害を及ぼす仕掛けはない様に見えるけど、念の為貴方達は下がっていて頂戴」

 渾神が振り返ってそう指示を出すと、キイル達は困惑と躊躇の色を表した。火界の外から遣って来た女神達は、危険を伴う調査をこの地の役人である彼等に任せず、自ら行うつもりなのだ。越権行為であるし、全ての種の頂点に座する神族に厄介事を押し付けるべきではない。だが一方で、彼女達の行動も一理あると理解していた。何せ彼等は問題となっている臭いを感じ取ることが出来ないのだから。結局、彼等は謝罪すると共に身を引いたのである。

 火人達が建物から離れた後、女神達は再び見詰め合ってから、建物の中へと入った。内部は仕切られてはいなかったが、壁沿いに棚や箱が隙間なく置かれていて、外観から想像するよりも遥かに狭く感じられた。立ち止まり室内を見回す渾神とは対照的に、風神は部屋の奥まで真っ直ぐに進む。そして、迷わず背の低い棚から小さな箱を手に取った。一瞬迷う素振りを見せたものの、風神は意を決して箱の蓋を開ける。すると、中には鼻孔を切り刻む様な悪臭を放つ小さな木片が敷き詰められていた。渾神は脇から箱を覗き込み、次に同じ棚に置かれている金属製の香炉を見てから口を開く。

「香炉と木片……やはり香木か」

 ただし、流通している種類と比較して臭いは幾分か強い。何か特殊な加工が施されている可能性があると考えられた。

 渾神は小箱の中から木片を少量摘まんで建物から出る。そして、外で待機していたキイルにそれを差し出した。

「嗅いでみて」

 キイルは不安気な顔をしたが、承諾の意を告げて渾神から木片を受け取る。受け取ってからも僅かばかり躊躇っていたが、やがて彼は木片を自らの掌に載せて鼻に近付けた。そうして暫く臭いを嗅いだ後に、一層眉尻を下げて木片を顔から遠ざける。彼はこう証言した。

「申し訳御座いません。やはり、私には臭いが感じ取れず……」

 次に、渾神は彼の背後を見た。

「他の子達は?」

 不安と好奇心の両方を抱えた火人達はキイルの許へと集まり、順番に木片を受け取って臭いを嗅いでみる。だが、それが終わった後に彼等が発した言葉は殆ど同じ内容であった。

「恐れながら、私にも……」

「ご期待に添えず」

 火人達の感想を聞き終えると、何時の間にか建物の外に出ていた風神は渾神に尋ねた。

「《火》の種族にのみ、嗅ぎ分けられない香りってこと?」

「だとしたら、香として利用している理由が分からないわ。別の作用があるのかしら」

 渾神は火人から木片を回収し、風神に頼んで先程の小箱と香炉を持って来させた。

「これらは持ち帰って分析してもらいましょう。同じ物が他にもあるなら其方も回収ね。私の推測が正しければ、本当は臭いの染み付いた物は全て処分した方が良いと思うのだけど、結構大掛かりな作業になっちゃうから、分析結果を見てから判断しましょう」

「私が臭いの発生源を教えてあげる。それなら鼻が使えない貴方達でも香木を見付けられるでしょう」

 風神がそう提案すると、キイルは官吏達を代表して謝辞を述べた。

 その後、風神はキイルが持参した鍛冶の里の見取図を広げさせ、調査すべき場所に印を付けた。火人達は位置を確認し、担当を相談して決めると、四方へと走り去っていった。女神達は「話があるから」と告げてその場に残った。

 火人達の姿が完全に見えなくなると、風神は渾神に尋ねた。

「因みに貴女の推測では、事の真相はどうなってるの?」

「まだ言えないわよ。外してる可能性もあるし。おかしなことになってもね」

 渾神は風神の質問をやんわりと拒絶する。地界や《闇》側勢力に不穏な動きがなければ、逆に面倒事になるのを狙って、風神に不確かな考えを打ち明けたかもしれない。だが、残念ながら今は手一杯だ。これ以上問題が増えると、渾神でも制御し切れなくなる恐れがある。故に、渋々ながらも彼女は何も明かさないと決めたのだ。けれども、困ったことに相手はしつこく食い下がってきた。

「『おかしなこと』ってどんな?」

「だから、それも含めて言えないんだって」

「もーっ、そういう所が嫌われる要因なんだって、そろそろ気付きなさいよ! 不確定な話でも危険があるなら事前に知っておきたいの! 対策が取れないから!」

「その対策が問題なの!」

「んもーっ!」

 不満を漏らしつつも風神はそれ以上追及しなかったが、納得はしていない様子だった。普段は物事を深く考えたり執着したりしない神であるのに、現在は浅慮な部分だけが残っている状態となっており非常に質が悪い。果たしてこれは一時的なものであるのか、或いは成長や変化によるものか、変革の神を自称する渾神にとっては少々気になる所ではあるが、今の状況では鬱陶しいという感情が強く出る。よって、渾神は密かに溜息を吐いた。



   ◇◇◇



 鍛冶の種族の里に残されていた香木片を回収し終えた渾神一行は、関連資料等の調査は後日に回すことに決めて、一先ず火神宮殿へと帰還した。風神は道中で何時の間にか姿を消していたので、宮殿へ戻ったのは出立時にいた面々だけであった。

 日没からは暫く時間が経過しており、照明は多く設置されているものの、宮殿内は薄暗かった。渾神は火神への報告役を買って出て、代わりに香木片の運搬と保管を火人族に任せ、それが終わったら解散するよう彼等に指示する。同行者の代表であったキイルは承諾の意を表し、渾神の側を離れる前に同胞の女官数名を呼び寄せ、世話係として置いていった。

 渾神はその後、女官達を伴って火神の居室へと向かう。彼女の部屋には薄っすらと酒気が漂っていたが酒杯の類はなく、部屋の主は真面目に書類仕事をしていた。

「戻ったわよ」

 入室と同時に渾神がそう言うと、火神は人払いをしてから「どうだった?」と尋ねた。渾神はキイル達と別れる前に拝借した少量の香木片を目線の高さに掲げる。火神はそれをまじまじと見詰めた。

「香木……。それが鍛冶の種族の里に?」

「ええ。ここに持って来たのは持ち帰った物の内の一部だけれどね。他は取り敢えず貴女の眷族に任せたわ」

「貸して」

 素っ気ない様子で火神は手を差し出す。渾神は小さく苦笑を漏らした後に、香木を相手の掌に載せた。すると、火神は短い時間香木を見詰めてから、それをもう一方の手で摘まみ上げ、鼻の下まで持って行く。その状態から火神は暫く動かなかった。渾神は状況を理解し、先に声を掛けた。

「分からないのね」

 渾神の問いに、火神は直には返事をしなかった。否、出来なかったのであろう。彼女の顔と神気が荒ぶる胸中を如実に表していた。

 ややあって、火神は香木を顔を離した。

「やっぱり私の鼻はおかしくなってしまっているのね。宮殿で使われている香とこの木は同一の物なの?」

「私は同じ臭いである様に感じるわ」

「零落した種族の里が、宮殿で使用されている物と同じ香木を所有しているのは明らかに不自然ね。虚勢を張る為に無理をしたのかもしれないけど、火神宮殿か火人族の王城の内部から横流しされた可能性もある」

「やはりオイロセの仕業だと?」

「いいえ、それはないわね。この香木、実際に使用されていたなら、多分最近手に入れた物の筈。だったら、やっぱりオイロセは無関係だわ。彼が死んだのはずっと昔だから。この手の品は流行り廃れがあって、数百年、数千年前の物が現代でも同じ様に使われることは殆どないもの。だから、きっとあの腰飾りも……」

 そこで、渾神は眉を寄せる。火神が今回の反乱とオイロセとの繋がりを何とか否定しようとしているのが分かったからだ。嘗ての恋人への情から来る無意識の行動に違いない。しかし、火神は自分の主張の粗に気付いていない。確かに日用品なら大昔に流行した物が現在も使用されることは珍しいだろうが、殊に祭祀や儀礼が絡む場合であるならば間々見られる事例だ。そして、火神は先程鍛冶の種族が香木を手に入れた動機として「虚勢を張る為」と政治的な要因を挙げていた。にも拘わらず、彼女は自分に都合の悪い事実から目を背けようとしている。事件の真相は現時点では不明だが、何にせよ今の彼女の姿勢は非常に危ういと渾神は判断した。故に、無理矢理話を進めた。

「ペレナイカ、今から言う条件を満たす者を集めてくれる? 誰が狙われているか調べたいの」

「『狙われている』って……」

「仮に、この香木を何らかの目的を持って火界に送り付けて来た者がいたとして、誰が対象となっているのかを知りたいのよ。多分、香木の臭いを嗅ぎ分けられるか否かで見えてくんじゃないかしら」

「まるで毒物を送り付けられた様な言い草ね。被害と呼べるものなんて、ちょっと鼻が麻痺したぐらいじゃない。それよりも、内通者の調査が先だわ」

 否定的な発言をするも、火神の表情は不安気だ。自分に都合の悪い事実を拒絶したがってはいるが、「それでは駄目だ」という意思も心の隅で働いているのだろう。

 渾神は火神の目を正視した。

「違う。これはそういう類の事件じゃない。これだけ大掛かりな仕込みをしておいて、目的が嗅覚を破壊するだけ? 有り得ないでしょう。必ず別の目的がある筈よ」

「それは、そうかもしれないけど……」

 火神は言葉を詰まらせて俯く。迷っている証左である。渾神は苛立ちを募らせた。

(とっくの昔に別れた男にここまで執着するなんて。今の思い人はどうしたのよ。果たして何時もの男狂いか、木界の思惑通りか。何にしても困ったものだわ)

 だが、構ってはいられない。身勝手な情に屈して、災厄の芽を身近に残しておくことは出来ない。乱暴に溜息を吐いた後、渾神は半ば強引に決定を下した。

「兎に角、貴女自身が私に調査を依頼したのだから、この件に関しては私の指示に従って頂戴。良いわね」

「分かったわよ。納得し難いけど」

 渾神の威圧に負けて、火神は渋々ながら了承した。続けて、彼女は尋ねる。

「それで、誰を呼ぶの?」

「とりあえず――」

 渾神は悩む様子を一切見せず、検証に必要な人材の条件を幾つか提示した。

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