第5部終了時点での登場人物
【一日一回】椎津光太郎【決めポーズ】
自称『勇者』コータロー。
異世界転移と同時にチート能力を身に付け、『勇者』を始めた元高校生。
転移の際に神様に会ったりはしていないけれど、チート能力があるのだから自分は『使命』を帯びてやってきたのだと考える。
リンゴさんはコータローの存在をまだ知りません。
ちなみに、コータローが森を荒らしたおかげでそれなりの数の肉食動物が森から逃げ出しました。そのうちの一部は、ハゲさん市長のガーナ市近くの森へも逃げ込み、元からの肉食動物と縄張り争いを始めることに。巻き込まれて被害者も出ました。『幕間1.ニルウィ・ラ・エルス・アスミニア』でリンゴさんが語ろうとした『森の主と三日三晩戦った話』はここに起因するものです。
彼の本質は善ですが、善良ではないです。
【『北部一の賢者』歴一年】アリサ・ジル・デュゴス【ペーパー賢者】
アリサ。
『北部一の賢者』だけれども、自称『北部一の賢者』はうじゃうじゃ居る。
一応、アリサは皇王が認める正式な『北部一の賢者』の一族の末裔……なのだが、知名度はゼロに等しい。くすん。
まあ、知名度ゼロだから人前で堂々と名乗っても問題ない、と割り切った模様。それはつまり、「ああはいはい、よく居る自称『賢者』ね」と自称『勇者』コータローと同じ目で生ぬるく見詰められていることなのだが、彼女はまだ気付いていない。
この世界における、正しい意味での魔法使いでもあります。
善か悪かでいえば、悪にあたる人。
以下、第5部以前に登場していた人物については、娯楽との関わり方をご紹介。
【ミケたちの】リンゴ・ジュース【たからもの】
リンゴさん。
娯楽を作る人です。
といっても、ちょっとだけ。この世界に、現代日本の文化を広める気はあまりありません。
では、何のために手を出すかといえば、自分とその周囲の人のため。
今でも孤児院やゲルモンド家には、リンゴさんお手製の絵本が何冊も残っています。
なので、ポチやミケは『日本昔ばなし』をそれなりの数覚えています。
リンゴさんが一番翻訳に苦労したのは「どんぶらこっこ」だった模様。
【一時間で】ハリランダ・ド・ゲルモンド【小都市の年間予算】
ハゲさん。
娯楽を開催する人です。
国内最大級の市の市長というだけあって、ちょくちょく街でイベントを主催します。
湯水のごとく流れて消えていくお金にも麻痺してきたらしい。
下手な芸人を呼ぶよりもリンゴさんに頼んだ方がよほど安くて面白いものができてしまうのが最近の悩み。
奥さんとの結婚十周年の記念日に、リンゴさんが打ち上げ花火でお祝いしてくれたのは忘れがたい思い出。
【趣味・資格】ニルウィ・ラ・エルス・アスミニア【リンゴ】
ニル。
娯楽を享受する人です。
王侯貴族といえば、流行を創造しお金を使うことで経済を回すものですが、そのへんの政治的なところから切り離されたニルはかなり自由。
そんなわけで、実は一番贅沢に娯楽を楽しんでいた人。
最大の趣味はなんといっても『不老魔術師リンゴ』の冒険譚収集……だったけれども、近頃は「リンゴが趣味」と言ってはばからない。
限られたお小遣いの中で、リンゴさんに着せたいもの飾りたいものを探して回るのがもっぱらの楽しみ。
【遊びに強いわけでは】ポートランド・ド・ゲルモンド【ありません】
ポチ。
娯楽をつまむ人です。
平民と比べればお金も教養もあり、大物貴族と比べればずいぶんと緩い家風。
そんな場所で育ったポチは、雅な芸事から路地裏の賭け事まで幅広く遊びを知っています。
リンゴさんも把握していないことですが、そういう背景もあって表現力が人一倍豊かです。
元々のスペックの高さも相まって、絵画や彫刻を任せればどこに置いてもそれなりの評価が得られるものを創ることができます。
その道を往くつもりはないようですが。
【正確には】アナーク・ド・ナスト【石いジりでス】
学園長。
娯楽と仕事が一体な人。
もともと地位もありましたがそれ以上に研究畑の人です。
専攻は地質学から考古学、鉱物学など……平たくいえば土いじり全般。
リンゴさんがこの部であの森を見付けたのは、アナーク学園長がサンプルとして入手した鉱物に出会ったからです。
「魔法学が専攻ではなくて良かったでス。リンゴサんの魔法を知って、何人の教師が自信を喪失シたことやら、でスよ……」
【いつでもどこでも】ミリー・ラ・エルス・アスミニア【妹優先】
ミリー姫。
娯楽を広めたい人。
主に妹に。
英雄譚に興味を持たせたのは大成功だったと自負するも、気付いたらおっかけかストーカーっぽくなってしまったのは頭が痛い。
でも、ニルが楽しそうなのでよしとした。
お姉ちゃんはニルが大好きなのです。
【静かにしねーと】ミーシェ・シャル【絵本読んでやんねーですよ】
ミケ。
娯楽を与えたい人。
自分はたっぷり報われたので、次は孤児院のお子様たちだと意気込む姉貴分。
楽しいことをいっぱい知って、いっぱい幸せになって、その幸せをたくさんリンゴさんに伝えて欲しいと願っています。
口下手な彼女ですが、『楽しい』を一番良く知るのは彼女かもしれません。