3.2
今日のイベントの出場者は5組
一組50分で、入れ替わりや準備で10分、計5時間くらいのイベントだ。
毎週というわけではないが、イベントは土曜日に行われることが多く、5組出場が決まった段階で開催される。
集まることがないと延期して次の週になることもあるし、人数が超過すると毎週開催されることもある。
イベントの時は出場する人たちのファンが多いのでいつもよりとても賑わう。その分常連さんはあまり近寄らない。
仕事量としては通常よりもバタバタするので、ここだいたい土曜日は出勤することが多かった。
今日はとても珍しい休みなのだ。
「いつもはゆっくり聞くことはできないけど、こっちから見るとすごくステージが大きく感じるのね」
まだ人も少ない店内で、私はマスターの作ったファジーネーブルを片手にステージから近い柱にもたれながらのんびり佇んでいた。
徐々に人が集まる。
一組目の準備が始まり、店内もガヤガヤしてきた。
一組目は、過去にこの店のイベントにも出場しているベテランのバンドだ。
しっかり聞くのは初めてだけど、何度か見慣れた顔をこの位置から見るのは少し落ち着かなかった。
二組、三組目の人は初出場の人だった。
特に三組目の人たちは熱狂的なファンが多い様子で二組の途中から一気に店内が混んできた。
手作りのグッズを持っている人が多く、圧倒的に女性が多かった。
人気があることも盛り上がっているのもよく分かったけど、好みではなかった。
四組目は二回目の出場らしいが、私が働く前に出場したことある人なので私ははじめましての方だった。
女性ソロ。とてもきれいな人で、見た目以上に綺麗な歌声の人だった。




