10.2
『ひでえ顔』
美容と無縁だった数日と泣きはらした目は私を相当老け込ませたらしい。
「祥平さんは?」
『いるけど、会うのは難しいと思うぜ』
「・・・そう。あのさ、私祥平さんが犯人ってやっぱり思えない」
『ほう、なぜ?』
「そもそも動機がない」
『動機ならあるぜ』
「え?」
『男はお前に気が合って言い寄ってきていただろう。女はお前を合コンに誘ったことはまだしも、下に見ていたし、陰でお前のことを悪く言っていた』
「そんなことで?」
『殺すには十分な理由だろ』
「わからない。それが理由ならなおさら分からない。あたしの為に殺人を犯したっていうの?」
『そうだとしたら?』
「彼にとって私はそこまでしてもらうほどの価値はないしそんな関係性でもない。だから絶対に祥平さんが犯人なわけがない」
『惚れてる女ってだけで理由なんじゃねーのか?』
「惚れてる?そんなわけないでしょ。彼から話は聞いている。彼はずっと心に思っている人がいる。その人の話をするときの目はすごく優しくて今でも特別だってこと伝わるし」
『まぁ、それはそうだが』
「祥平さんに会わせてほしい」
『案内することはできるが、話ができるかは分からないぞ』
「それでもいい」
『わかった』
死神さんの案内で家の中に入った。




