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6.3

「・・からかうのはやめてください」


その後、奇異の目で見られながらもイベントという忙しさに乗じてバイトを終えた。

店を出ると、祥平さんが待っていた。


「お疲れ、腹減ってる?」


それが当たり前かのように私を食事に誘う。


「・・空いてます」


「からかってねーよ笑 何食べたい?」


「オムライス」


「それなら材料あるから今から作るか」


祥平さんの家に行くのも慣れた。


最近死神さんは話しかけてこない。


姿は見かけるけど、なにやら干渉してはいけない空気を感じる。


さすが手馴れているだけあって料理はすぐに出てきた。


「天才」


全てを許してしまうほどに美味い。ずるい人だ。

おいしそうに食べる私を見て祥平さんもオムライスを口に入れた。


「由紀さん、きれいな人ですね」


「なに?笑 嫉妬してんの?」


「今一番祥平さんに近い人じゃないですか」


「どこがだよ笑 昔の話だし、どう考えてもお前のほうが近いだろ」


「私抱かれてないし」


「でもあいつはここに来たことがない。俺の料理を店以外で食べたこともない」


「・・」


「過去は変えられない。ただこれから先あいつを抱くことはない。だから嫉妬すんな」


「嫉妬していません」


「本当かよ笑」


まぁ、そうだよね。

過去を気にしても仕方ないのは実際あたし自身もそうだ。

いつか自分の過去と向き合う日が来るんだろうか。


「お母さん、元気にしてるかな」


連絡も取れず、疎遠になった家族が恋しくなった。


「大丈夫。きっとまた会えるよ」


根拠もないのに、何でもできてしまいそうな魔法の言葉はいつも私の不安を消し去った。

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