表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢、亡命して国家魔術師になる  作者: 星空月夜
ルート1亡命の旅
9/23

オストル編☆

オストル君目線です

☆・・・番外編

僕の名前はオストル。カラン王国の公爵令息だ。先日、僕の姉上、レティーリアは王子と婚約破棄をして、いつの間にか国外へ亡命していた。まさか、挨拶もせずに出ていくとは思わず、僕と母上は父上に文句をひたすら垂れていた。


「はあ、マナ。何で姉上を引き留めなかったんだ」


僕はかつて姉上に仕えていた元暗殺者のメイドに質問する。彼女は表情を一切変えず、知らんぷり。僕の気持ちを知ってその態度を取るとは、随分度胸があるようだ。それはそうだ。元暗殺者だし。

僕は、姉上のことが一人の女性として好きだった。僕が三歳の時に姉上は我が家に来た。最初は本気で血が繋がった姉だと思っていた。諸事情により平民として暮らしていたが、魔力が予想以上に多く、ちゃんとした教育が必要となり、正式な子供として引き取った。父上達はそう言っていた。

しかし、姉上が十歳の時、父上に真実を教えられた。そして、本当の彼女の姿を。僕はその時、心底ほっとした。だって、姉に恋心を抱いていたのだから。でも、本当の姉弟ではないのだから。なら、結婚するチャンスもあるのではないかと。

でも、それは無理だった。姉上には、想い人がいた。想い人は色々あって、今は亡き人となっている。姉上はそれを引きずり続けている。


「オストル様。お嬢様はマギラ王国に亡命しました。その内、会えますよ」

「は?どういうこと?」

「秘密です」


マナは時々、変なことを言う。いや、今回は姉上と色々話し合っていたのだから、分かっているだけか。

あーあ。姉上にとって、僕達はどうでもいい存在なのかな。悔しいなあ。僕の初恋返せー


自室のベッドに腰掛け、ひたすら壁を見つめる。今頃姉上は何のしがらみもなく、旅をしているのだろう。何か、ムカつく。姉上はいつもそうだ。いつも僕を置いていく。いつも、僕の関心を奪っていく。いっそ・・・・・・


「閉じ込めてしまえばよかったか・・・?」


そこまで考えて、首を振る。ダメだ。これ以上は危険思考に偏ってしまう。まあ、姉上に会えたら、想いを伝えて、一度ぐらいデートしていただこう。それくらい、許されるよね?


その頃レインは・・・・・・


「ぶえっくしょん!」


うう、なんか寒気がした。誰か噂してんな?誰だぁ、噂話してんの。ぶん殴ってやろうか。

おしえて、オストルくん!

?「では、はじめまして、オストルくん」

オ「どうも」

?「異世界ものあるあるな設定だよね。義姉に恋するイケメン令息」

オ「悪かったですね、あるあるな人間で」

?「レインちゃんより怖いんですけど」

オ「あ?」

?「ごめんなさい、何でもないです。それでは皆さん、さよなら!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ