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初めての・・・

スライム達に仕事を与えて数日が経った。

彼らに拠点周辺を守ってもらっていると以前よりも安心感が違う。


そんなある日、今日は何をしようかと考えていると、突如外からドーンと大きな音が聞こえた。

音を聞いて慌てて外に出ると、クロが急いだ様子で駆け寄ってきた。

音がした方を見てみると砂煙が上がっている。


クロと一緒に音のした場所に到着すると、そこでは仲間の茶色のスライムと見知らぬ黒い髪の女性が剣を持ち戦っていた。

どうやら茶スライムの方が押され気味で魔法で土の壁を作っているが相手に剣一振りで破壊されている。

さすがにまずいと思った俺はすかさず腕輪を盾に変形させ茶スライムへの攻撃を防いだ。


「くっ、貴様何者だ」


黒髪の女騎士が話しかけてきた。


「俺はこのスライムの仲間だ!」


「仲間?なるほどつまりお前は魔族だな!スライム諸共葬ってやる」


といきなり魔族認定されてしまった!


「えっ!?いや俺はいたって普通の人間だ!」


「普通の人間がこんな森の中でモンスターと一緒にいる訳ないだろうが!」


(うっ、たしかに怪しいな・・・)


「覚悟しろ!」


と叫び俺に斬りかかってくる女騎士に盾を身構えていると、突如声が聞こえた。


「エレオノーラお待ちなさい」


女騎士はその声を聞くとピタリと動きを止めた。

声のした方を見ると金髪ロングの綺麗な女性とメイド服を着た女性2人が立っていた。


「お嬢様こちらは危険です。早くお下がりください」


と女騎士は金髪の女性に話しかけた。


「あちらにいる殿方は人間なのでは?」


「人間がこの様な森にいるはずがありません。それに奴はスライムを2匹連れていますので恐らくここを拠点に活動している魔族に違いありません」


と何やら話し込んでいる様だ。

ひとまずこちらから話しかけてみることにした。


「あの〜俺は魔族でもない普通の人間なんですが」


「エレオノーラ、彼はそうおっしゃっておりますが?」


「お嬢様惑わされてはいけません、魔族はああやって油断させ、その隙に攻撃してくるのです。」


「エレオノーラ、貴方が私を守ろうとしてくださってるのは分かりますが、あちらの方も言葉が通じる様ですので少しお話ししてみませんか?それに彼からは殺気などは全く感じられないでしょう?」


「分かりました。お嬢様がそうおっしゃるのであれば・・・」


「ふふふ、ありがとうエレオノーラ」


話がまとまった様で、金髪の女性が少し前に進んで来た。


「はじめまして、私の名はアリシア・ウッドフォードと申します。そしてこちらが私の騎士であるエレオノーラです。」



「あっ、はじめましてコタケワタルと申します。」


美しい所作で挨拶されて、思わず見惚れて挨拶が遅れしまった。


「失礼ですが、コタケ様はこの森で何をなさっていたのでしょうか?」


「俺はこの森で暮らしてるんですよ」


「えっ!?この様な危険な森で?」


(ん?危険?マジ?)


「えっと、この森はそんな危ない場所なのでしょうか?」


とアリシアさんに問いかけてみる。


「この森は、魔の森と言われモンスターが蔓延っているので普通の人は近づかない所なのですが・・・ご存じなかったですか?」


(ご存じなかったです・・・神様完全に転移場所間違えてるじゃん!どうしてくれるの!)


「そのご様子だとご存じなかった様ですね・・・」


「はい・・・」


「ひとまず外は危なそうなので、俺の家に寄りますか?」

と提案をしてみた。


「まぁ、ご自宅があるのですね!是非お招きして頂きたいです。」


「お嬢様!それは流石に危険です!何か罠があるかもしれません」


「大丈夫よエレオノーラ、コタケ様は優しそうなお方ですもの」


「しかしお嬢様・・・」


「それに私は元々死にに行く様なものでしたから・・・」


と何やら訳がありそうな話をしていたがひとまず我が家に案内することになった。


こうして俺は異世界に来て初めて他の人間にあったのだった。





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