拠点強化
新たに4匹のスライムが仲間になって数日が経った。
基本的にスライム達は拠点の周りをポヨンポヨンと跳ねているだけだ。
一度話しかけてみたが、どうやらクロみたいにこちらの言葉は理解できない様だが、クロを通して話すと俺の言葉はきちんと伝わる様だ。
「さすがにずっと何もしないで居てもらうのもあれだしなぁ・・・」
「そうだ!魔法が使えるんだしそれで何かしてもらおう!」
と思い立ち通訳係のクロと他のスライム達を呼んだ。
「ん〜でも何をしてもらうかな」
と考えているうちに一つの案が生まれた。
「よし、まず赤スライムは火が使えるから食事を作る時に薪に火をつけたり夜に松明に火をつけて灯りを確保してもらおう」
(何気に今まで自分の手で火を起こしてたからなぁ、あれは地味に大変だった・・・)
「次に水スライムだが、飲み水を出したり体を洗う時に水を出してもらう係に任命する」
(これも今までは、近くの川に行って水を飲んだり水浴びしていたから助かるな)
「次に緑スライムだが・・・ごめんすぐには思いつかなかったから、また考えておくよ」
(風を起こす魔法って何に使えるのかなぁ・・・)
「さて最後に茶スライムだが、君には1番重要な任務をお願いする。この拠点付近の土を盛り上がらせて高さ2メートルほどの塀を作って欲しい。」
(今まで木の家があったとはいえ周りに囲いがないと危険だったからな。我ながらナイスアイデア)
「それと最後にみんなには日中に拠点周りの警戒をしてほしい」
(いくら塀で囲っても接近に気付けなかったらダメだしな)
これらのことをクロが各スライムに伝えると了解したと言わんばかりにスライム達が飛び跳ねた。
緑スライムだけ若干寂しそうだったが申し訳ない。
「じゃあ明日からよろしくな!」
ちなみにこの後、緑スライムには水浴び後に髪を乾かしてもらうドライヤー係に任命したのだが、もうちょっとまともな仕事をくれといった感じで不満そうだった・・・
次回から新展開です!
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