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第二の人生を得たので、自由に暮らしていこうと思います  作者: コル


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532/533

強化

「すまない、私の不注意のせいで」


「キュウ キュウ」


宝玉を飲み込み、9つの尻尾になった妖狐に体調の変化は無さそうだった。


「モフモフ、これには私の翼も負ける」


そう言って顔を尻尾に埋めるシエルさん。

皆んな代わりばんこに尻尾をモフっている。


「あの占いの結果はこの事を指していたんですね」


「うん、てっきり鳥のフンかで終わりかと思ってたけど、まさかだね」


「それでこれをどうするんじゃ?」


「今の所は尻尾以外に変化は無さそうですが、他にも何か起こらないとも限りませんし」


「ひとまず今から山妖館の若女将に聞いてみようか」


朝まで待って何か起こっても困るので、ゲートを開き山妖館に向かう。


「これはこれは、お早い再会でございますね」


俺達を見た若女将は驚く。


「少し困った事がありまして、何か分かればなと」


「私で力になれるのであれば」


「この子を預かったんですが、ついさっき不注意で尻尾が2本から9本に増えてしまって」


「おや?この子はもしや・・・・・・」


「この山妖館を作ったという妖狐の子供です」


「やはりそうでしたか。不思議な縁もありますね」


「あの、それでこの子の体に他に異変はありませんか?」


「私が見る限りは数日は問題はありません。ただ、この状態で長く居る事はオススメ出来ませんね」


「と言うと?」


「妖狐の尻尾は本人の力が増えていくに連れて生えてくるのです。当然その力を受け止めるだけの器、もとい体も成長させなければいけません」


「まだ子供であるこの子には、負担が大きい訳ですか・・・・・・」


「女将に連絡を取りますので、明日またこちらにいらして下さい」


すぐに何かが起こる訳でも無いそうなので、この日は一度家に戻る事にした。


〜〜〜〜〜〜


翌日。

山妖館に向かうと母狐が待っており、姿を見るなり子供は側に駆け寄って行く。


「大事な子を預かっているのに、こうなってしまって申し訳ないです」


「サトリから話は聞いているから気にするな。恐らく飲み込んだのは進化の宝玉だろう」


「それはなんですか?」


「魔物を1段階2段階上のステージに強化する物だ。本来ならここまでの力は無い筈なのだがな」


「Sランクダンジョンで得た物で虹色だったんですが、それも関係しているんですかね?」


「私も見た事が無いから相当レアな物だろう」


「それでこの尻尾はどうしましょうか?」


「まぁ見ているといい」


母狐が何かを唱えると、7本の尻尾が分離して宙に浮いた。


「宝玉を持っていたのは誰だ?」


「私だ」


レンダさんが前に出る。


「何か武器は使っているか?」


「えっ?あぁ、籠手を使っている」


「それを出すと良い」


言われた通り籠手を出すと、尻尾がそれに吸収されていった。


「これで良いだろう」


「何をしたんだ?」


「武器の強化をした。その籠手を使って妖力を扱う事が出来る」


「良いのか?」


「この子には自分の力で成長していって貰わないと困る。それに宝玉の持ち主は其方であろう?受け取るが良い」


「そうか、ありがたく使わせて貰う」


「私もしばらくはこの宿に残っているから、何かあればまた来ると良い」


こうして無事に増えた尻尾を取り除き、オマケに武器の強化もして貰う事が出来たのだった。




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