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第二の人生を得たので、自由に暮らしていこうと思います  作者: コル


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醤油作り

今回はちょっと短いです。

ラーブルク龍王国から帰ってきた翌日。

アンさんとリビアさんには、早速醤油を作ってもらう事にした。

というのも、発酵に5〜6ヶ月程時間を要するみたいで、それまでは店主からもらった1L分を大事に使わなければいけなさそうだ。


「コタケ様、私達も初めて作る調味料となりますので失敗する可能性もございますので、ご了承下さい」


とアンさんは言った。


「そこら辺は全然問題ないですよ」


レシピがあるとはいえ、そう簡単に作れる物でも無いと思うので致し方ない。


「一応材料は大量に買ってきてあって、今回は材料の3分の1くらいの量を試しに作る予定なのですが、それなりの量にはなるとは思うのですが完成したものを入れておく物が無いので作る事はできますか?」


(入れ物かぁ・・・木の樽に入ってるイメージがあるからそれで良いかな?)


「分かりました。入れ物に関しては俺がすぐに作るので心配いりません。他に何か手伝う事ありますか?」


「今の所はこれで大丈夫そうです」


というわけで、醤油作りは2人に任せて樽を作る事にした。

いつも通り近くの木を伐採し樽を作っていたのだが、これだけではやる事がすぐに無くなってしまうので、他に何か作る物は無いかと考えた結果、醤油を保存しておく為の蔵を作る事にした。


「とりあえず先に樽を作っておかないとな」


再度、樽作りを再開して1個20Lは入る樽を合計で10個も作ってしまった。


「流石に作りすぎたかな・・・まぁそのうち他の物にも使うかもしれないし大丈夫か」


樽を作り終えた所で、昼食の時間になったのでリビアさんが呼びにきた。


「コタケ様、今からお昼にいたしますが入れ物の制作はどうですか?」


「問題なく作り終えましたよ」


と完成した樽を見せるとリビアさんは驚いた表情をして、


「こんなにも醤油を作るのですか・・・?」


「いや、ちょっと勢い余って作り過ぎちゃっただけなので、これ全部が醤油の保存に使うわけじゃないですよ」


「これだけの醤油を作るのかと思ってびっくりしてしまいました」


「あはは、すいません。余った物には食糧でも何でも入れる事が出来ると思うので好きに使っても大丈夫ですよ」


「分かりました。アンにも伝えておきます」


それから昼食を食べて休憩した後、午後からは蔵の建設へと取り掛かった。

蔵は肉を置いてある倉庫の隣に建てる予定だ。


「そこまで大きいのを建てなくても良いかな?」


醤油を保管するだけなので樽を5個程、入れれるくらいの大きさの建物にする事にした。


「こっち側も壁の範囲広げておいた方が良いな」


以前、畑を作った際には一部分しか拠点の壁を広げてなかったので、蔵を建てると同時に茶スライムに壁も広げてもらった。


「よし!これで完成ッと!」


そんなに大きな建物でもなかったので2時間程で完成させる事ができた。

ちなみに建物の外観は前世でもよく目にした、なまこ壁と似た形にした。

本来で有れば漆喰を使っていたみたいだが、流石に用意できないので、木を加工してそれっぽい形にしてみたのだ。


「そろそろ醤油がどうなったか見に行ってみるか」


醤油の作製開始からそれなりに時間も経ったので、一度家の方に戻った?


「調子はどうですか?」


と言いキッチンを覗いてみると、大きい鍋2個に液体が入っているのが分かった。


「コタケ様、お疲れ様です。一応こちらも完成致しました」


「じゃあ早速、樽に移し替えますか」


そう言って樽を2個持ってきたのだが、


「まさか1個にも満たないとは・・・」


鍋の中の物を全て移し替えても樽1個の半分までしか無く、樽を作り過ぎてしまったと思った。


「残りの材料を使ったとしても、樽はまだまだ余りそうですね」


「まぁ、樽の使い道はおいおい考えていきます」


「そうですね、それでは早速蔵の方に運び出しましょう」


俺は醤油の入った樽を持ち上げようとしたのだが、樽の大きさ的に1人で持ち運びのはきつそうだった。

アンさんとリビアさんにも手伝ってもらおうとした時にちょうど、


「醤油が完成したとお聞きしたのですが?」


とアリーとエレオノーラさんがやって来た。


「うん、完成したよ」


「こちらの樽に入っているのですか?」


「そうだよ、それを今から蔵の方に運ぼうと思ってたんだけど、持ち運びにくくてアンさん達に手伝って貰おうとしてたんだ」


「それでしたら、エレオノーラにお手伝いして貰いますか?」


「コタケ殿、力仕事なら私に任せくれても良いぞ!」


「そういう事なら樽の片方持って貰っても良いですか?」


「これくらいなら1人でも問題ないぞ!」


エレオノーラさんはそう言って、醤油が入っている樽をバッと持ち上げた。


「これをどこまで持っていけば良いんだ?」


「こっちです」


と蔵まで案内した。

俺1人では持ち上げられなかった物をエレオノーラさんが軽々しく持ち上げたのを見て少し虚しくなった。


蔵の中に醤油を入れて戸を閉めた。


「それにしても、中々独特な建物ですね」


とアリーが言った。


「一応俺がいた国の蔵をイメージして作ったんだけど、やっぱり見た事ない?」


「王国では、まず見かけませんね」


「ラーブルクだったらあるのかな?」


「ん〜、王都の方では見かけなかったですけどね」


と話していると、


「たっだいま〜」


ちょうど狩りを終えたティーが帰ってきた。


「おっ?なんじゃこのへんてこりんな建物は?」


「おかえり。醤油を保管しておく為の蔵を作ったんだけど、その反応じゃあ、ティーも国では見た事ないんだね」


「妾はいろんな国に行った事あるが、こんな建物は見た事ないの」


「本当はこの継ぎ目の部分を漆喰で作るみたいなんだけど、今回はそれがなかったから木材でそれっぽく見せてるんだ」


「まぁなんか味があって慣れれば良さそうなのじゃ」


「そうですね、私も面白い形をしてるなと思ったのでいいと思います」


「そう言ってくれるとありがたいよ」


何はともあれ、醤油も一旦は完成したので熟成して食べる日が来るのが待ち遠しくなった。


遂に累計1万PV突破です!

これからも多くの方に面白いと思って貰えるように頑張っていきます!


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