増えちゃった
黒色のスライムが仲間になって1週間が過ぎた。
その間、一緒に周辺の探索などをした。そのおかげか、以前より仲良くなった気がする。
そんなある晩、就寝前の俺は
「黒色のスライムじゃ呼ぶ時に面倒だし名前でもつけてみるか」
と呟いた。それを聞いていたスライムは嬉しそうにしていた。
「ん〜何がいいかな〜?
黒色のスライム略してクロスラなんてどうだ?」
しかし、スライムは不満げにしていた。
「あ、やっぱりダメ?」
(呼ぶなら愛嬌のある名前の方がいいよな〜)
「クロスケはどうだ?」
次の名前の候補では、「ん〜」といった感じでスライムは悩んでいた。
(あと、もうひと押しと言ったところかな?)
「じゃあ、クロでどうだ?」
と次の名前を挙げると、この名前が気に入ったのか嬉しそうに跳ねていた。
「よし、決まったな!
今日からお前をクロ呼ぶ!」
そんなこんなでクロの名前を決め、俺はそのまま眠りに入った。
翌日、目を覚ますと普段横で寝ているはずのクロがいなかったのである!
何処かに散歩に行っているのかと思っていた俺だが、朝食の時間にも帰ってくる様子がなく、心配になり周囲を探すも全く見つからなかったのである。
そして、クロが見つからないままその日は夕方になり、ひとまず晩御飯の準備をしていると、家のドアが開く音がした。
その音を聞き急いで駆け出すとそこには、クロが帰ってきていたのだ。
嬉しさと同時に心配が安心へと変わり気が抜けてその場に座り込んだ。
心配そうにクロが俺に寄ってくる。
「まったく、今までどこに行ってたんだよ」
申し訳なさそうにクロがうつむく。
「まぁ、無事ならよかったよ」
クロが嬉しそうにジャンプする。
「晩御飯がもう少しで出来上がるから少し待ってろよ」
と立ち上がりその場を動こうとすると、
クロが玄関まで行き何度もジャンプをしていた。
「ん?なんだ外に何かあるのか?」
と問いかけると、クロは「そうだ」と言わんばかりにジャンプをした。
ひとまずクロに連れられて家の外に行き少し離れた所に作った倉庫の所まで歩いて行くと・・・
そこには何と、色とりどりのスライムがいたのだった・・・
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