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第二の人生を得たので、自由に暮らしていこうと思います  作者: コル


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いざ、海の街へ

テンメルスさんが、国に戻った翌日にスライム達も含めて全員でラーブルク龍王国へ出発する為に準備をしていた。


「さて、明日には龍王国に向かう訳だけど、まず旅立つ前に1番重要な事で留守の間の家の守りをどうするか?という事なんだけど、ひとまず入口は前みたいに塞ぐとしても、想定してない入り方をする奴が来るかもしれないし・・・」


俺はみんなに問いかけた。


「そうですね。また留守の間に龍王様の様に空から入ってきたりする者がいるかもしれませんしね」


全員でティーの方に視線を動かした。


「妾みたいな奴はそうそうおらんじゃろ」


「それ、自分で言うのか」


「仕方がないから、妾がその問題を解決してやろう」


「どうするんだ?」


「妾お手製のお守りをやろう!」


「お守り?それ効果あるの?」


「案ずるな、妾が作るお守りは最上級の物じゃ。皆の者、テンメルスの奴が来た時に不思議に思ったことはないか?」


「そういえば、ここは魔の森なのに丸腰で帰って行った様な気がするな・・・」


とエレオノーラさんが答えた。


「そうじゃ、エレオノーラの言う通りあやつは武器なんぞ持ってきておらんかったのじゃ」


「それもティーのおかげなのか?」


「うむ、あやつには妾が作った魔物除けのお守りを渡しておったんじゃ。今回はそれを使って、この森を行き来したんじゃろ」


「それってどれくらい効果あるの?」


「あやつに渡したのは、発動すれば1ヶ月間は効果が持続して、妾より弱い魔物全てが近寄らなくなる物じゃ」


「絶大な効果じゃん」


「うむ、あれは作るのにかなり時間がかかったが今回はそんなに長い間離れる訳ではなかろう?」


「まぁ予定では1週間くらいだと思ってるけど・・・」


「それくらいの期間の物であれば今日中に作る事ができるから心配いらんのじゃ」


「ちなみに、そちらのお守りは魔物に対してだけなんですか?」


とアリーが聞いた。


「いや、魔物除けとは言ってはいるが、暗殺者とか盗賊とかの悪意のある者の攻撃も防ぐ仕様じゃ」


「それは、世界中の貴族が欲しがりそうな代物ですね・・・」


「これがバレると絶対に面倒な事になるから、あの国の王族にしか作っておらんのじゃ。じゃから、お主達もうっかりと口に出すんじゃないぞ?」


「それは絶対に気をつけるよ」


俺がそう言い、全員がコクリと頷いた。


「それで次なんだけど、目的地までどうやって向かうかなんだけど」


「それも妾に任せるが良い。妾がドラゴンの姿になってお主ら全員を乗っけてやるのじゃ!そうすればお昼くらいまでには着くことができるのじゃ」


「それは凄いありがたいけど、ティーの負担が大きくなっちゃうだろう?」


「妾の都合に付き合わせておるのじゃ、これくらいは良い。まぁ代わりと言ってはなんじゃが、今日の夜ごはんは豪華に頼むのじゃ」


「お任せください」


アンさんとリビアさんがそう答えた。

そんなこんなで問題も解決したので、ティーはお守りづくりに入り、俺たちは明日の為の荷造りをした。


「完成したのじゃ〜!」


夕方にティーの声が家に響いた。


「お守りできたのか?」


「そうじゃ、一応2週間くらいは持つ物にしたから少し遅れて戻ってきても大丈夫じゃぞ」


「助かるよ、疲れただろうし、先にお風呂に入ってきなよ」


「うむ、そうさせてもらうのじゃ」


その後、ティーがお風呂から上がってきたタイミングで夜ごはんを食べることにした。


「おぉ、いつもよりたくさんあるのじゃ!」


アンさんとリビアさんが言われた通り、いつもよりも腕によりをかけて、たくさんのご飯を用意してくれた。

これにティーも大満足なようだ。


そしてこの日は、明日に備えて早めに眠りについた。


翌日、いつもよりも早く起きて朝ごはんを食べ終えて、出発する為に外に出た。

まずは、茶スライムに拠点の入口を塞いでもらった。


「じゃあ早速変身するから、ちょっと離れておるのじゃ」


ティーはぶるぶると震え始め、光に包まれた。

すると初めて会った時のように、大きなドラゴンの姿になっていた。


「ふぅ〜、じゃあ背中に乗るのじゃ」


そう言い翼を降ろし、そこに乗りティーの体の方に移った。


「よし、全員乗ったかの?では出発するぞ」


ティーが翼を羽ばたかせると少しずつ浮上していった。

すぐに森の天辺まで到達し、そこからさらに浮上していき、ある程度の高さになったところで前進し始めた。

10分程で以前訪れた街の上を飛んでいた。

まさかドラゴンの背中に乗って飛ぶことになるとは思ってもいなかったので、俺はとても興奮した。

しばらく飛んでいると、


「風とかあんまり感じないけど、ティーが何かしてる?」


風圧などがあまり感じなかった為、ティーに確認してみた。


「お主達の体に負担がかからんような速度で飛んで、風もある程度は魔法で跳ね除けておるのじゃ」


どうやらティーが気を遣ってくれていたみたいだ。


「ありがとな」


「うむ、気にするな」


「そういえば、今から向かう所ってどんな感じなんだ?」


「ハウセンという名の王都で、海に面しておる街じゃ。眺めも良くて、魚料理なんかは絶品じゃ」


「海の街かぁ〜」


俺は前世でも海に行った事がなかったので楽しみになった。


そして出発から、5時間程が経ったところで海に面した街が見えてきた。

俺たちは目的地である王都ハウセンに到着したのだった。







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