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第二の人生を得たので、自由に暮らしていこうと思います  作者: コル


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お風呂

ティーが新たに加わった翌日、俺は昨日破壊されたスライム達の小屋を修復することにした。


「よし、じゃあ始めるとするか」


建物は木で出来ていたが、ほとんどが傷もなく再利用できそうだったのでそこまで時間は掛からなさそうだった。


「手がかかりそうなら妾も手伝うぞ」


ティーも壊してしまったお詫びとしてお手伝いとしてやって来ていた。


「じゃあ散らばった木材を運んできてくれるか?」


「うむ任せるのじゃ」


そう言うと、ティーは木材を軽々しく持ち上げて集め出した。

見た目は普通の少女なのに、人間ではあり得ない力を見せられると、やはりドラゴンなんだなと実感する。


「集めおったぞ。これからどうするんじゃ?」


ものの数分で全ての木材を回収し終わった。


「あとは俺が建て直すから大丈夫だよ」


「道具もないのにどう建てるんじゃ?」


「まぁ見てれば分かるよ」


そう言い、俺は腕輪を変化させ小屋を建て始めた。

そして、30分後には小屋は元通りになっていた。


「ほぉ〜、その腕輪なかなか面白いのう」


「この腕輪は色々な道具とか武器に変化させられる上に、それを使用する職業の技もある程度トレースできるんだ」


「3000年生きておるが、そんな魔道具、見たことも聞いたことも無いのじゃ」


「やっぱり珍しいのか?」


「珍しいも何も、そんな便利な物なら殺してでも奪いとってくる者たちもおるじゃろ」


「それは怖いな」


「うむ、特に貴族の前で使うのは控えた方が良いぞ」


「一応、俺が許可した人じゃないと使え無いようにはなってるみたいなんだけど」


「それは安心じゃが、万が一に備えて教えるのは最低限の者にしておけ」


「分かったよ。ところでティーもこれ使えるように登録しとく?」


「妾は特に使うこともないじゃろうし別に良いのじゃ」


「使ってみたかったら、いつでも言っていいよ」


ティーと腕輪について話していると、そこにアリーがやってきた、


「ワタルさん、もう終わられたのですか?」


「ついさっき建て終わったよ」


「相変わらず、その腕輪の効果は凄まじいですね」


「そうだね、この腕輪には大助かりだよ」


「そういえば、昨日街を出る際にお話ししてたお風呂を作る策は立ててあるというのをお聞きしてなかったのですが、どうなさるんですか?」


「そういえばそうだったね。とりあえずお風呂専用の建物を作るから、それができたらみんなを呼ぶよ」


「わかりました。期待していますね」


やはりお風呂は大事なので、アリーから期待の眼差しを向けられた。


「なんじゃ、また何か作るのか?」


「うん、今からお風呂を作ろうと思うんだ」


「風呂か、妾あんまり好きではないんじゃが」


「国にいた時とか、入ってなかったの?」


「入っておったぞ。というよりも無理やり入れさせられていたが正しいのじゃが、妾を無理やり風呂に入れさせてくるメイドがおったんじゃ。あいつには敵わんのじゃ・・・」


どうやらティーには優秀なメイドがついていたみたいだ。


「まぁここに住むのであれば最低限、水浴びとかはしてね」


「分かっておる、この姿で匂いがキツイとあれじゃしな。よし、このまま妾も風呂づくりを手伝うとするかの」


「それは助かる」


ということで、ティーには建材となる木と石を運んでもらった。

今回は、床は石作りにして、建物の壁と浴槽を木材で作ることにした。


まずは、石をタイルに加工し地面に敷き詰めた。

石を加工するのは初めてだったので、少し手間取った。

タイルを敷き詰めた頃にはお昼になっていたので、先に昼食をとった。


昼食をとった後、次に壁と屋根を作り、風呂場と脱衣所に分けるための仕切りも作った。

これで建物は完成した。

そして、肝心の浴槽を作る為に、木材を中に入れ作業を始めた。

浴槽自体は、あまり凝った作りにはしてないが、ゆったりとくつろげる様に4、5人は入れる様な広さにした。


こうして、遂に拠点にお風呂ができたのだ。

完成した、お風呂を紹介するために全員を呼んできた。


「これがお風呂用の建物ですか?」


「そうだよ。とりあえず中を紹介するね」


と言い早速中へ入っていった。


「まず、ここが脱衣所だね。この先の扉を開くとすぐに風呂場になるよ」


「この脱衣所の部分に鏡とか設置することはできますか?」


リビアさんがそう質問してきた。

街に出かけた際に、鏡を何枚か購入してきていたらしい。


「そうですね、脱衣所と風呂場の両方に1枚ずつ鏡を設置しておきましょう」


風呂を完成させることばかりを考えて内装についてはあまり考えてなかった。


「次に風呂場の部分ですが、髪を洗っている時などに座れるように椅子がいくつか置いてあって、体を洗い流すためのお湯を溜めておく場所と桶も作っておきました。そして肝心の浴槽ですが、くつろげる様に大きめに作っておきました」


「これは、確かにゆっくり出来そうな広さだな。しかし、ここからどうやってお湯を張るんだ?」


エレオノーラさんはそう質問した。


「それはですね・・・ここにいる赤スライムと青スライムにお願いします」


俺はあらかじめこの場にスライムを呼んでいた。


「スライムに火魔法と水魔法を一緒に発動してもらい、お湯を作り出して貰おうという作戦です!」


「なるほど、魔法でお湯を作り出すわけか。しかしうまくいくのか?」


「正直なんとも言えないですが、ひとまず試しにやってみましょう」


早速、スライムにお願いし魔法を詠唱してもらった。

火と水の二つの魔法が混ざり合い、浴槽が湯気の出ている水でいっぱいになった。

成功したかどうか手を入れて確認してみると、人が入るのに適した温度になっていた。


「これはなかなか良い温度だな」


エレオノーラさんも納得した表情だった。

こうしてお湯を作り出すことにも成功して、晴れて今日からお風呂に入ることが出来る様になったのだ。












意外とお風呂作るのが長くなっちゃったので一旦ここで区切って、次回入浴パートになります!

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