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第二の人生を得たので、自由に暮らしていこうと思います  作者: コル


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謎の少女

街から帰ってきて、一息つこうとした所でスライム達に小屋へ来るように促され、そこには髪色が赤でショートヘアでツノを生やした謎の少女がいたのだった。


「誰じゃ、妾の眠りを妨げるのは!」


謎の少女がそう発した。


「えっと、ここで何をしてるんですか?」


「妾がせっかくいい寝床を見つけたというのにお主らが邪魔をするせいで寝れんのじゃ!」


「えっと、ごめんなさい?」


特に悪いことはしてないが、勢いに負けてなんとなく謝ってしまった。


「そうじゃそうじゃ、謝るのじゃ。そもそもお主らは何者なんじゃ」


「俺達は、ここの住人なんですけど・・・」


「妾がこの家を見つけた時にはおらんかったじゃろ」


「5日間程近くの街まで行っていたので」


「なんじゃ、そう言う事か・・・でも、わらわが見つけた時には居なかったし、ここはもう、妾の家じゃ!」


(なんて理不尽な子なんだ・・・)


「ここは、スライム達の小屋なんで、困るんですけど・・・」


「なんじゃ?文句があるのか?ならば戦って奪い取って見せるのじゃ!」


と少女は言い、いきなり戦闘態勢に入ったのだ。


「くっふっふ、妾の力を・・・あっ!くしゃみ出そう」


「え?」


「ハックション!」


と少女がくしゃみをしたと同時に物凄い衝撃波と共に建物は吹き飛び俺達も吹き飛ばされた。


「ワタルさん!」

「コタケ殿!」


今の音を聞きつけてアリー達も家から出て来た。


「どうされたのですか?」


「スライム達の小屋にツノが生えた少女が・・・」


「ツノが生えた少女?」


先ほどの衝撃で舞い上がった砂煙が落ち着くと同時に少女も姿を現した。

先程までは、シルエットしか分からなかったが少女は赤いドレスを着ていてお姫様の様な格好していた。


「けほっけほっ、いや〜すまん、気を抜き過ぎて威力を間違えたのじゃ」


「貴様何者だ!」


エレオノーラさんが警戒して先頭に立った。


「なんじゃ?人が増えとるではないか?まぁ良いか、ほれ早くかかってこんかい」


「コタケ殿、あの少女は何を言ってるのだ?」


「俺たちが街に行っている間にスライム達の小屋を寝床にしてたみたいで、この小屋は自分の物だと言って、欲しければ戦って奪ってみせろと言われて・・・」


「かかって来んのか?なら妾から行くぞ!」


という言葉と共に猛スピードでこちらに襲いかかって来た。

エレオノーラさんが咄嗟に反応し剣で相手の拳を防いだ。

だが次の瞬間エレオノーラさんの剣が折れてそのまま吹き飛ばされてしまった。


「エレオノーラ!」


すぐさまアリーが駆けつけて、回復魔法を唱えた。

エレオノーラさんは、すぐさま起き上がり大きな怪我は無さそうだったが、動くことは出来なさそうだった。


「ほれほれ、そんなんじゃと死んでしまうぞ」


次にクロが重力魔法を唱えて、相手の動きを制限し他のスライム達が一斉に魔法を放った。


確実に相手に魔法は当たったものの、少女は全くの無傷だった。


「重力魔法とは珍しいスライムじゃのう、もしやそのスライム・・・まぁよい、体も温まってきたし妾も本気を出すとしようかのう」


と言うと少女は突如震え始めた。

そして光に包まれた。

眩しさのあまり目を開けることができなかった。


次に目を開けるとそこには、全長40mほどのドラゴンがいたのだった。


「どうじゃ、恐れおののくがよい」


そのドラゴンは、先程までの少女と同じ声をしていた。


「ドラゴンに変化したのか?」


「というか、先程までの姿が変化したものじゃな」


「どう言うことなんだ?」


「それは、妾に勝ったら教えてやるのじゃ!」


ドラゴンは腕を振り上げ襲い掛かって来た。


「ワタルさん危ない!」


俺は咄嗟に腕輪を盾に変化させた。

しかし、攻撃による衝撃は一向に来なかった。

盾から顔出してみると、ドラゴンの腕はすぐそばで止まっていた。


すると、ドラゴンのお腹からぐぅ〜という大きな音がした。


「うぅ、お腹が空いたのじゃ」


同時にドラゴンが光に包まれて、先程の少女の姿に戻ったのだ。


「ワタルさんご無事ですか?」


アリーとエレオノーラさんが駆けつけてきた。


「俺は大丈夫だったよ。エレオノーラさんは大丈夫でしたか?」


「あぁ特に問題なくピンピンしているよ。ところでその少女はどうしたんだ?」


「なんかお腹すいたらしくて・・・」


「うぅ、ご飯を恵んでくれぇ〜」


見ていて可哀想になって来たので、


「2人とも、この子に何か食べさせてあげてもいいかな?」


「まぁ、ワタルさんが言うのであれば」


ということで、少女を家に招き入れてご飯をあげることにした。


少女はいつも俺たちが食べているウサギの肉を10匹分、ペロリと平らげてしまった。


「ふぅ〜、ある程度満たされたのじゃ。助かったのじゃ」


「それで、君は何者なの?」


「聞くが良い、妾の名はティーフェン・ラーブルクじゃ!特別にティーと呼んで良いぞ」


自信満々でそう言った。


「よろしくねティー。俺の名前はコタケワタルだ」


「妾の名を聞いてもあまり驚かんのじゃな」


(なんだろう、有名人なのかな?)


と俺が思っていると、


「そのお名前は・・・もしかして龍王様ですか?」


とアリーが言った。


「そうじゃ!妾が龍王本人じゃ!」


「アリーはこの子の事知ってるの?」


「はい、お会いしたのは初めてですが、ラーブルク龍王国のトップにしてドラゴンの頂点に立つお方です・・・」


どうやら、とんでもない人が我が家に招き入れたみたいだった・・・











今回は一旦ここで区切って次回に続きます。

それと累計5000PV突破しました!ありがとうございます!

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