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第二の人生を得たので、自由に暮らしていこうと思います  作者: コル


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結果

昼食を食べ終えて、午後からもそれぞれのやりたいゲームを好きなようにして貰っている。

俺はしばらくしてから、他の人達が何をしているのかを見に行く事にした。


まず1階を見て回ると1番初めに見つけたのはアリーとエレオノーラさんだ。

アリーがポーカーに挑戦したいと言う事で、まずはエレオノーラさんが手本を見せていた。


「まず、お嬢様は役は覚えましたよね?」


「えぇ、上から順にロイヤルフラッシュ、ストレートフラッシュ、フォーカード、フルハウス、フラッシュ、ストレート、スリーカード、ツーペア、ワンペアですよね?」


「その通りです。あとは攻めるか引くかを考えるだけです」


「初めての私には、そこが難しいんですよね」


「慣れてくれば相手の表情の少しの変化に気付けるのですが、初めは強い役であれば攻めていけば良いと思いますよ。ちなみに、私は今回降ります」


とエレオノーラさんは勝負せずに終了させる。

同じテーブルの他の参加者3人は更にベットしていきゲームを続行し、ベットが終わり手札の公開となる。

今回勝利したのは、3のフォーカードを持っていた人で、エレオノーラさんはツーペアで降りる選択は正しかった様だ。


「こんな感じですね。引く時は早めに引いた方が損失も少ないですから、その判断は経験で培っていくしかないです」


「なるほど・・・次、挑戦してみます!」


アリーはエレオノーラさんと交代で席に座る。

まず初めに手札に来た数字は、3、4、7、9、10で、3、4、7はスペードで揃っていた。

アリーは少し悩んだ後に、9と10のカードを捨て、2枚を新たに加える。


そしてやって来たカードは、5と6のスペードだった。

初戦でいきなりストレートフラッシュとなるが、アリーは表情を一切崩さず、少しずつ賭け金を増やしていく。


1人はゲームを降りたがあとの2人は続行し、手札の公開となる。


1人はストレート、1人はフルハウスだ。

当然ながら、アリーの役が1番強いので勝利となる。


「やりました!」


とこちらに向かってピースをする。

この調子なら大丈夫そうだなと、他の人を探しに行く。


次に見つけたのは、リッヒさんとメアリーさんだ。

お互い近くにはいるものの、別々のテーブルでポーカーをしている。


「へっへっへ、嬢ちゃんも、そろそろ運が尽きて来てるんじゃないか?」


とリッヒさんは他のゲーム参加者に言われている。

恐らくリッヒさんが勝ち続けているのだろうが、そんな事を言われても気にせず、コールと言う。


もう一方のメアリーさんのテーブルでも、そんな感じの話が聞こえてくる。


そして、全員が降りる事なくカードの公開となる。


まず、メアリーさんの役はフルハウスで他の参加者で1番強い役はフラッシュで、メアリーさんの勝利となった。

他の参加者は負けて、クソッと悪態をつく。


そして、リッヒさんの方はと言うと、他の参加者で1番強い役がストレートフラッシュだった。


「ほら、嬢ちゃんどうした?負けるのが怖いのか?」


沢山のチップを賭けているので、これで負けたらかなり痛いが・・・


リッヒさんは、ふぅと一息つきカードをオープンする。

それを見た他の人達は驚きの声を上げた。

なぜなら、リッヒさんの役はロイヤルフラッシュだったからだ。


俺も思わず、おぉと声を上げてしまう。


「クソが!こんなのイカサマだ!」


「証拠はあるのですか?」


「っ!」


文句を言った男はテーブルを叩いて去って行った。


「さっ、次に参りましょう」


リッヒさんは気にする事なくゲームを続けるのだった。


そして1階ではもう1人、周囲を騒がせている人物がいた。

それが、ベルだ。


「あの、何で大人に混じってやってるんです?」


子供用の場所でプレイしていた筈なのだが、何でここにいるんだろうと思い、付き添いのアンさん達に確認する。


「初めは子供用の所でやっていたのですが、その、無双し過ぎまして・・・周りの子供達が泣き出してしまったんです」


「えぇ・・・」


「その結果、こちらの大人側にやって来たのですが」


リビアさんはそう言いながら、ベルの方を見る様に促してくる。

ベルがやっていたゲームは、ブラックジャックだ。


このゲームは、ディーラー側との勝負でカードの合計を21に近づける必要があり、当然ディーラーよりも合計が少なければ負けだし、21を超えても負けとなる。

ちなみにディーラー側は17を超えるまではカードを引き続け、17を超えるとカードを引けなくなると言うルールがある。


そんなゲームなのだが・・・ベルは最初に配られる2枚のカードが3と6だったのを確認して、まだ行けると思い更にカードを追加し、来たカードは7で合計が16となった。

これ以上は21を超えてしまう確率が高くなるので、カードを追加するのはオススメしないのだが、ベルは更にカードを追加するのだった。


そして、追加されたカードの数字は5だった。


「おい、嘘だろ?これで5回連続じゃねぇか!」


と周りに居た人達が騒ぎ始める。


「5回連続で、21なんですか?」


「そうなんです。本人に何かコツでもあるのかと聞いたのですが、何となくでやっているそうです」


要するにベルの運がとんでもなく良いのだろう。

その後、ディーラーはカードの合計を20にしたが、当然ベルの勝ちだ。


「まぁ、この後もほどほどに続けてね」


「はい、そこはしっかりと見ておりますので」


2人のサポートもあるので大丈夫そうだ。


1階は一通り見終わったので、2階へと向かう。

ここには誰がいるんだろうと歩いていると、昼食をとったレストランにて、ティー、シエル、シェリー、レンダさんの4人がケーキを食べていた。


「あれ?4人してどうしたの?」


「負けた」


「負けました!」


「私も負けたんだ」


とティー以外の3人はそう言った。


「午前中までは、問題なかったんだよね?」


「運が無くなったんですかね?負けが続いて駄目になりました!」


シェリーはそう言い、他の2人も頷いている。


「それじゃあ、ティーも?」


「妾を一緒にするんじゃない。それなりに増えたから、早々に切り上げて暇そうな3人にケーキを奢ってやっておっただけじゃ」


「そうだったんだ。3人とも、ちゃんとお礼は言った?」


「言いまひた」


「これ、口に物を入れながら喋るでない」


シェリーがティーに注意される様子を見て和む。


「あっ、そう言えばルイン見てない?」


昼食の時に居たのは確認しているが、自由行動をしている時は透明なので見つける事が出来ない。


「確か、カジノで人生を狂わされて死んだ幽霊が居たから話を聞きに行くと言っておったのじゃ」


「なにそれ・・・」


そんな幽霊がここにいるのかと思いつつ、何をしているのかが分かったので、その場を後にした。


そして、2階を回り終えたのだがオルフェさんだけ見当たらない。

まさかと思い3階に上がると、


「こい、こい、こい・・・来たー!」


とそこでルーレットをしていたのだ。


「あっ、コタケくん、ヤッホー!」


「調子良さそうですね?」


「そうなの!金貨1枚分も貯めちゃった」


どうやら、想像以上に勝っていた様で10万円が100万円にまで増えていた。


「さっきから、ずっと予想が当たってるから、ここでドカーンと行っちゃおうと思うんだ」


「それは止めた方が良いような・・・」


「いやいや、いけるいける!」


最終的な判断は個人に任せるので、それ以上は何もいわないが・・・


「見ててよ〜」


オルフェさんは1番配当倍率の高い、数字1個ずつにチップを複数枚置いていき、賭けが締め切られ白い球が回り出す。


「こい、こい、こい、こい・・・」


結果は・・・オルフェさんの置いた数字の1つに球が止まった。


「いえーい!やったー!」


複数箇所に置いたとは言え、戻ってきたチップは賭けた分以上だ。


「う〜ん、やっぱり勝ってるオルフェさんって意外な感じがする」


「今日の私は絶好調だからね」


「でも、あんまり調子に乗りすぎない様にね」


「分かってるって〜」


そうして、オルフェさんはルーレットを続けるのだった。


みんなの様子を一通り確認し終え、俺ももう少しだけ稼いでおくかと思い、ビンゴやルーレット、ポーカーをして最終的に大銀貨1枚が3枚になるのだった。


〜〜〜〜〜〜


日が暮れ始めて、そろそろ終わろうと皆んなで1階に集合する。


「皆んなどうだった?」


「「楽しかった」」


全員が満足そうだった。


「予想外なのは、オルフェじゃな。絶対マイナスになると思っとったんじゃが」


「私もやる時はやるんだから」


あれ以降も稼ぎに稼いで、最終的に金貨3枚分も稼いだそうだ。


「やっぱり、私って才能あるのかなー」


なんて、調子に乗っているので、


「ルイン、いる?」


「はい!いますよ!」


姿は見えないがルインもきちんと帰って来ており、


「帰ってからで良いから、今日会った幽霊の話をオルフェさんにもきちんと伝えてあげてね」


「なるほど、了解しました!」


調子に乗ったらどうなるか、実際にそれで死んだ者の話を聞かせる事で危機感を持たせる。


「それで、これからどうしましょうか?もう帰りますか?」


「折角だから、私が皆んなに夜ご飯奢ってあげるよ。それも3階で!」


貴族用の高いレストランをご馳走してくれると言う。


「オルフェにしては気がきくのじゃ」


「オルフェさんにそんな甲斐性があったとは」


「もぉ〜、そんな事言ってたら奢ってあげないよ?」


そうは言いつつも、しっかりと皆んなにご飯を奢ってくれたのだが、会計にて金貨1枚の支払いと聞き、予想以上の出費に白目を剥くのだった。

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