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第二の人生を得たので、自由に暮らしていこうと思います  作者: コル


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新年

長らくお待たせ致しました。

本日より投稿を再開致します。

「あけましておめでとー!」


「「おめでとー!!」


遂に新年がやって来た。

今日は朝から豪華な料理が並んでいる。

この世界に"おせち"は存在しないが、新年初日にはいつもよりも高い肉や魚などを使って料理をするらしい。


「あら?こちらの黒い豆と黄色の粒々は・・・?」


とアリーが食卓に並んでいた2つの食べ物が気になった様でそう言った。


「そちらの2品は、コタケ様が用意した物です」


アンさんが答える。


「ワタルさんが?」


「そうだよ。俺の故郷で新年に食べていた物で、黒豆と数の子って言うんだ。この前、ヒノウラに挨拶に行った時に貰った物の中に入ってたんだ」


「そうなんですね、初めて食べます」


「それぞれ食べる意味があって、黒豆はマメに働ける様にとか邪気払い、数の子は卵の数が多いから子孫繁栄を願う縁起物なんだ」


「オルフェには黒豆がピッタリじゃな」


「え〜?なに〜?」


朝からお酒を飲みまくっているオルフェさんは、ふわふわした声で応える。


「新年初日からこの調子じゃ、心配だな」


とエレオノーラさんが呆れながら心配する。


「ママ飲み過ぎ、めっ!」


「は、は〜い」


ベルに注意されて、やっと飲むのを止める。


「じゃあ食べよっか」


新年初の食事をワイワイと騒ぎながら終えると、次は遊びの始まりだ。

折角だから、俺の居た世界での正月の遊びを教えて欲しいと言われ、その為の準備を前日までに済ませていたのだ。


カーン、カーン


家の外に出ると、木の板と羽根がぶつかり合う音が鳴り響く。

正月の遊びでまず思いついたのが羽根突きだ。

勿論、墨も用意してあるのでミスした方に罰を与えられる様になっている。


「2人とも上手いから全然落とさないな」


目の前で、シエルとメアリーさんはお互いに羽根を全く落とさずに打ち合っている。

メアリーさんが奥の方に飛ばそうものなら、シエルが翼を使って飛び上がり苦もなく打ち返す。


「こっちはなかなか決着着きそうに無いけど、こっちは・・・」


とその隣で打ち合っている、エレオノーラさんたティーを見る。


「よーし!次、いくのじゃ」


「はい!」


エレオノーラさんが返事をした瞬間に、羽根がビュンとい物凄いスピードで目の前を通過する。

それをエレオノーラさんが打ち返し、また凄いスピードで羽根が通過していく。


カンカンカンカンカンカン


羽根突きをしているとは思えない音と共に、ビュンビュンと風が巻き起こる。

ティーが羽子板に魔法でも掛けたのだろうか、普通の状態なら一瞬で壊れてしまう様な威力だ。


「2人とも、道具壊さないでねー?」


と呼びかけみたが、全く耳に入って無さそうだった。


外で遊んでいるグループを見た後は中へと戻る。


「うーん、こっちでしょうか?」


「アリシアお姉ちゃん違うよ、もっと右」


「いえ、アリシア様もっと上です」


「う〜、どっちが正しいのでしょうか〜?」


「アリシアちゃん、頑張れー」


リビングでは、目隠しをしたアリーが周りから指示を受けて目や鼻などの絵が描かれた紙を悩みながら並べようとしている。

家の中でやっていた遊びは、福笑いだ。

皆んな似顔絵をベルが描いてもらい、パーツ事に切って分けたのだ。


「最後は・・・形的に口でしょうか?うーん、これはココにします!」


全てのパーツを並べ終えたアリーは、目隠しを取り完成した顔を見た瞬間、


「ぷっ!」


と吹き出し、


「アハハ!何ですかコレ!」


大きな笑い声をあげた。

ティーの顔を作ろうとしていた様だが、口はおでこに鼻は右目の所に、右目は口の所にとグチャグチャな顔になっていた。

唯一合っているのは左目くらいだった。


「あはは、ティーおばあちゃん変な顔〜」


「ん?妾がどうかしたか?」


羽根突きを終えたティーが帰って来てテーブルを覗いた。


「妾の顔が!?」


「頑張ったんですけど、駄目でした・・・」


「これでは、エレオノーラの顔よりも酷いでは無いか」


ティーがそんな事を言うと、エレオノーラさんがコソコソと帰って来た。

すると、皆んなが顔を見て一斉に笑う。


「うっ、わ、笑うな!」


エレオノーラさんの目の周りと口の周りは墨で囲われて、眼鏡と口髭の様になっていたのだ。


「妾に挑もうなぞ、1000年は早いのじゃ!」


「恥ずかしい・・・洗って来ます」


「何を言っておるんじゃ、夕飯までその顔のままに決まっておろう」


「えぇ!?」


「ふふ、エレオノーラ・・・」


「み、見ないでください、お嬢様」


「メルローズさんにも見せてあげたいわね」


「それだけは絶対やめて下さい!」


母親に見られたく無いエレオノーラさんは、慌てて止めるのだった。


「よーし、次は私が挑戦するよー」


「ママ、頑張れー!」


オルフェさんが目隠しをして、福笑いを始める。


こうして、我が家の新年は笑いに包まれて行くのだった。

皆様、改めまして新年明けましておめでとう御座います。

元日の地震から2週間が経ちました。

能登半島程では無いとは言え大きな影響を受けて大変なでしたが、少しずつ公私共に落ち着きを取り戻して来ました。

新年早々この様な事が起きてショックでしたが、これ以上悪い事は起きない事を祈り、今年も頑張ってまいりますので応援よろしくお願いします!

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