あれ?何かちがくない?
カァーカァー バサッバサッ
「・・・って、なんだココー!神様さっき平原って言ってたじゃん!どう見ても森の中じゃん。しかも、太陽もほとんど届いてないし・・・」
ガルルルッ
「ひっ!絶対危ない所じゃん!」
(とりあえず、安全な場所確保しないとな)
そう思うと、俺はさっそく例の腕輪を身に付けてオノをイメージした。
「よし、オノができたぞ。ひとまず、周りの木でも切って木材を確保するか」
そして、オレが木に目掛けてオノを振ると・・・
ズドーン
なんと一振りで木を伐採できてしまったのだ!
「えぇ・・・何この威力、絶対おかしいでしょ。」
その後、ある程度の木材を確保し加工まで行った俺は家の建築に取り掛かった。
「ていうか、家とかそんな簡単に作れないよな。どうすれば良いんだ・・・」
と悩んでいたが、実際に作り始めると3時間程で人1人が住むには十分な小家が完成していた。
(いや、俺DIYとかした事無いんだけど、よくこんなの作れたな?まさか隠れてた才能とか!?)
と考えていた俺だが、実は神様から貰った腕輪には、イメージした道具を使う職人の技術をトレースする隠された能力があったのだ。だが、俺がコレに気がつくのはもう少し先の事だった。
「まぁ、住む所も確保できたし次は食料と水を探さないとな。そういえば、微かだか近くから川のような音が聞こえてたな?周りを調べてみるか」
そこで、俺は腕輪を鉄の剣へと変えて周辺の探索を行った。
すると、家から割と近くに小川が流れているのを発見した。
「よし、これで水の確保は完了だな。ていうか、この水飲めるよな?透き通ってるし、魚も住んでるから、ある程度は大丈夫だよな・・・」
(じゃあ次は食料の確保だな。川の魚を食べるのもありだけど、量が少ないしなぁ、小動物なんかが居れば良いんだけど)
そう思っていると、近くの草むらからガサガサと音を立て小さなウサギが飛び出してきた。
(おっナイスタイミング!とりあえず今日はあのウサギを狩ろう)
そして、俺は手にしていた剣を握りしめてウサギに斬りかかり、獲ったと思った瞬間、カキンと弾かれる音がした。
なんだと思いウサギを見ると、なんとウサギの頭からツノが生えていたのである!
「お前只の動物かと思ったらモンスターじゃねぇか!」
俺に攻撃されたウサギは怒り襲いかかってきた。
「うぉ、あぶねぇ!」
なんとか避け切った俺は、後ろを向いた状態になったウサギを斬り倒した。
(はぁはぁ、死ぬかと思った。)
その後、俺は倒したウサギを家に持ち帰り、火を起こして焼いて食べた。
味は、まぁ美味しいとは言えなかったが・・・
そんなこんなで、なんとか寝床と食事にありつけた俺は食べた後すぐに眠ってしまったのであった。