表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
第二の人生を得たので、自由に暮らしていこうと思います  作者: コル


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

199/530

サプライズ

今日はアリーとマゼル王国の王都にデートにやって来ている。


「王城に行った時は外に出なかったから王都は初だけど、やっぱり人は沢山いるね」


「各地から商人など様々な人が集まりますからね」


「はぐれそうだし、手繋ごっか」


「はい!」



「それで今は何処に向かってるの?」


「お昼はお家で済ませましたし、腹ごなしに歩き回りましょうか」


しばらく商業区画を歩いていると、アリーが服屋の前で立ち止まった。


「気になった服でもあった?」


そう聞いて、アリーの目線を追ってみると子供用の服を見ている気がした。


「あっ、いえ、何でも無いです。先に行きましょう」


と先に進んだが、見ていた服をベルが着たとしてもサイズが小さすぎるのではと感じるのだった。


再び歩いていると、何処からか甘い匂いが漂って来た。


「あそこにカフェがありますね。何か食べていきましょうか」


カフェに入って紅茶とケーキを頼む。


「うん、美味しいね」


「私も王都のカフェには初めて入りましたが、とても美味しいですね」


「ケーキの販売もしてるみたいだし、皆んなの分も買っていこうか」


「私達だけ食べるのも申し訳ないですからね」


休憩を終えて全員分のケーキを買って店を出た後は、いつもの買い物の様に日用品などの必要な物を買っていた。


そして夜になり、アリーが予約したレストランに入る。

コース料理が次々と運ばれて来て、食材も旬の物を使っているそうで、とても美味しかった。

そうして料理を楽しんでいると、


「ワタルさん、大事なお話があります」


アリーは少しソワソワした感じでそう言う。

俺は何だろうと考え、


「もしかして、今の生活が嫌になったとか?」


恐る恐るそう聞く。


「いえ!全然そんな事はないですよ。私は今の生活が楽しいですから!」


と力強く否定する。


「それじゃあ、一体・・・」


「その、実は・・・赤ちゃんが出来たんです」


「えっ!」


俺は一瞬時が止まった様に感じた。


「あか・・ちゃん?」


「はい」


「それは子供って言う事だよね」


「そう言う事です」


「えぇーーー!」


「ワ、ワタルさん」


ここがレストランだったと言う事を忘れて、大きな声を出して立ち上がってしまった。

周りの視線がこちらに集まり、すみませんと謝って座り直す。


「いつ、分かったの?」


「先週です。少しの間、体調が悪く数回吐いてしまったんです。それで、アンとリビアに相談してみたら妊娠したのではと言われて、先生の元に行ってみる事にしたんです」


「先生?お医者さんの所?」


「いえ、オレイユ先生です」


「えっ、オレイユさん?じゃあ聖国に行ったって事?」


「はい。聖女には新たに宿った生命を感じ取る事が出来るのです。先生も元聖女ですから、まだその力は健在なんですよ。それで、ヒルズちゃんに連れて行って貰って先生に診てもらったら」


「妊娠してたと」


「はい、妊娠6週目と言われました」


「そうだったんだ・・・急で驚いたけど、凄く嬉しいよ!」


「サプライズした甲斐がありましたね」


「物凄いサプライズだよ。もしかして、今日の昼間に服屋で立ち止まってたのって」


「ついつい子供服に目がいっちゃって」


「やっぱりそうだったんだね」


「まだ産まれるのは先の話ですが、意識しちゃうんですよね」


「ちなみに性別は分かったりするの?」


「いえ、産まれるまでは分かりませんね」


どうやらそこは前の世界とは違う様だ。

それでも、前の人生では考えられなかった事だからとても嬉しかった。


「そっか、遂に俺もお父さんか・・・名前とか考えたといた方が良いかな」


「ふふ、ちょっと早いですね」


「そ、そうだよね」


「でも、その気持ち分かります」


「ちなみにこの事を知ってるのって?」


「アンとリビアには体調が悪いと相談していたので事情を話しましたが、他の皆さんは知りません」


「そっか、じゃあ帰ったら早速伝える?」


「はい、皆さんにもサプライズです!」


〜〜〜〜〜〜


「おっかえり〜」


家に帰るとオルフェさんが、丁度お風呂からあがって玄関で鉢合わせた。


「今って皆んな揃ってる?」


「皆んなお風呂に入ったからリビングに居ると思うよ」


「それなら丁度良いですね」


「なになに〜?なんかあるの?」


「それはお楽しみで」


そう言って家に入り、リビングへと向かう。

オルフェさんの言う通り全員集まっていて、おかえりと口々にする。


「皆んなに報告したい事があるんだけど、良いかな?」


俺がそう言うと、アンさんとリビアさん以外が不思議そうな顔をする。


「実は・・・俺とアリーの間に子供が出来ました!」


その言葉に皆んなポカーンとして、静寂が流れる。

そして次の瞬間、


「「えーーー!」」


と大きな声が森に響き渡る。


「お嬢様、本当なんですか!?」


「えぇ、本当よ」


「ドッキリとかじゃないじゃろうな?」


「そんな事するわけないじゃん」


「遂にお二人の子供が・・・」


エレオノーラさんとリッヒさんが再三確認したり、リッヒさんが感極まったりなど様々な反応する。

そこにアンさんがパチンと手を叩いて、


「皆様、まずはお二人になにか言う事があるのでは」


そう言う。


「そうだよね〜」


オルフェさんが何かを察して、せーのっと言うと、


「「おめでとう!!」」


と祝福してくれるのだった。


「皆んなありがとう」


「これから忙しくなる」


「そうですね、子供の為に色々準備をしないといけませんからね」


シエルさんとメアリーさんがそう言い、


「私、透けてますけど赤ちゃんに泣かれませんかね?」


「私もお姉ちゃんだー!」


とルインが悩んだり、ベルが喜んだりする。


そしてその日の夜は、早くも皆んなで名前の候補を出し合ったりと、我が家は大いに盛り上がるのだった。

遂に2人の子供がご懐妊です!


面白いと思ったら、是非ブックマーク登録なども投稿の励みとなりますのでお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ