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第二の人生を得たので、自由に暮らしていこうと思います  作者: コル


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授与式

爵位の授与が決まってから2週間が経過し、遂に式当日となった。


この2週間でオルフェさんに式とパーティー用のタキシードとドレスをそれぞれ1着ずつ作って貰ったり、シエルさんの翼を隠す為の魔道具を大賢者さんに作って貰っていた。

シエルさんの翼をを隠す理由としては、王妃様から他の貴族に翼人族だとバレると面倒事に巻き込まれる可能性があるとアドバイスを貰ったからだ。


「どう?何処か違和感とかない?」


「いつもある物が無いから凄く不思議。だけど問題は無さそう」


とシエルさんも言ってくれたので、大丈夫そうだった。



「それじゃあ、行ってくるね。今日は戻って来れないと思うから、お留守番よろしくね」


クロ達とドラちゃんは流石に参加出来なかったので、今回はお留守番だ。

いってらしゃいと見送って貰い、転移でアリーの実家へと向かう。


(クロ達には、お土産に美味しい料理を持って帰って来てあげよう)


アリーの実家から、馬車で2時間かけて王城に到着する。


「ようこそいらっしゃいました、コタケ様。どうぞ、こちらに」


執事長が、今日寝泊まりする為の部屋へと案内をしてくれる。


「式は午後3時からとなります。時間になりましたら呼びに参りますので、それまではお寛ぎ下さい」


執事長はそう言って去って行った。


「あと、2時間位か・・・もう着替えた方が良いのかな?」


「1時間前に着替えれば良いと思いますよ。このままの格好の方が楽ですし」


「確かにそうだね」


タキシードやドレスよりも、普段の洋服の方が楽で良い。

それから話していると、1時間が経過し持参して来たタキシードに着替える。

そして、式の30分前になったので執事長が俺達を呼びに来た。

ちなみにルインとベルは式には不参加だ。

ルインは半透明なので周りがパニックになるし、ベルにこの式は退屈だろうとオルフェさんが言い、2人は部屋で待機して貰う。


「すごく緊張する・・・」


「式自体はすぐ終わると思うので、頑張って下さい!」


そうして、謁見の間へと入って行くと、以前とは違い中には沢山の貴族が集まっていた。

扉が開かれた事でこちらに視線が集まり、チラホラとあいつは誰だといった声が聞こえてくる。

大勢の視線の中、集まっていた貴族達とは別の場所で待機する様に指示される。


「おい、あれってアリシア殿ではないか?」


「生きていたとは聞いていたが、あの隣の男は誰なんだ?」


「男の方はパッとしないが、周りは美女だらけだぞ」


と色々な声が聞こえてくる。

するとそこに、バンッと扉が開かれ国王と王妃が入室し、貴族達が静かになった。


「皆の者、今日は良くぞ集まってくれた。先に知らせを出した通り、今日は新たに貴族に加わる者の紹介と爵位の授与を執り行いたいと思う。気付いているとは思うが、そこにいるコタケ ワタルという者が、男爵の位を得る事となる」


国王の言葉により、再び俺に視線が集まる。


「コタケ ワタルよ、こちらへ」


名を呼ばれて国王の前に跪く。


「汝は、我が国の公爵家令嬢であるアリシア・ウッドフォードを窮地から救いだし、また魔物のスタンピードから街を守る際に大きく貢献した事から、男爵位を授ける事とする」


(そう言えば、アリー達に出会って間もない頃にそんな事あったけど、そんなに活躍してないよな?爵位を与える為の理由付けとして必要だったのかな)


「前へ」


俺は立ち上がって、1歩前に出る。

すると、隣に控えていた兵士が1つの黒い箱を取り出した。

箱を開くと中には直径5cm程の円形の中に2つの星があしらわれた金色のバッジが入っていた。

国王がそれを手に取って、俺の左胸に取り付ける。


「ここにコタケ ワタルを男爵と認める」


そう高々に宣言し、周りからは少ないながらもパチパチと拍手が起こる。


「これにて、授与式を終わりとする。午後6時からはパーティーも行う。参加する者は遅れぬ様に」


そう言い残して、国王達は退出して行った。

他の貴族達も退出して行くので、俺達も部屋へと戻る。


「これでワタルさんも家族の仲間入りですね」


「と言っても形だけだけどね」


「じゃが周りは、そんなに祝福しておらなんだな」


「他の者からしたらポッと出の平民がいきなり男爵になったんだからな、多少の反感はあるだろう」


「このままパーティーの参加者も少ければ良いんだけどね・・・」


「そう言えば、ルインさんはどうやってパーティーに参加するんですか?」


とリッヒさんが思い出したように言う。


「貴族のパーティーがどんな物か気になりますからね。私は完全に姿を消して参加しますよ」


「うっかり姿を見せるんじゃ無いぞ?大騒ぎになるからの」


「あははー、気をつけまーす」


などと話しながらパーティーの開始まで待つのだった。

授与式とパーティーをセットで書くつもりだったんですが、時間が足りず別々にしました。

ですので次回は、この続きになります。


それから、以前にもお伝えした新しい作品の1話目を明日のお昼頃に投稿しようと思いますので、是非そちらも読んでみて下さい!

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