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第二の人生を得たので、自由に暮らしていこうと思います  作者: コル


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先代メイド

皆様、お待たせして申し訳ないです。

今日から投稿再開です!

アンさんとリビアさんの昔話を聞いてから1週間。

今日は遂に、先代のメイドの人が来る日という事で先にアリーの実家に戻って来ていた。


「やぁ!アリシア久しぶり!」


相変わらずハイテンションのオーウェンさんが出迎えてくれた。


「お久しぶりです、お父様」


「いや〜少し見ない内に、また一段と綺麗に・・・」


「あなた、今日はその辺にしておいて下さい?」


「す、すまん」


アリーを褒めまくるオーウェンさんをクラニーさんが圧を掛けて止めた。


「見ない間に知らない方が2人とよく分からない生物が増えてますが、手紙に書いていたシエルさんとメアリーさんとドラちゃんですか?」


「そうなんです。折角なので紹介したいと思い全員で来ました」


「それじゃあ少しの間、座ってお話でもしておりましょう」


クラニーさんがそう言い、全員が入れるダイニングへと向かった。

その途中にオーウェンさんが


「ところでコタケ君、先日紹介した店はどうだったかな?」


と耳打ちして来た。


「とても良かったです。アリーも気に入ってました」


「そうかそうか、それは良かったよ。私の苦い思い出も役に立ったって事だ」


昔を思い出して落ち込むオーウェンさんに、なんて声を掛ければ良いか分からなかった・・・


〜〜〜〜〜〜


「なるほど、あの時の霧はそれが原因だったんですね」


「はい、ご迷惑をお掛けしたかと思います・・・」


「この地は霧が出ていただけで、運良く被害は無かったので大丈夫ですよ」


「確かにあの時はビックリしたな。朝起きたら外が真っ白だったからな」


とオーウェンさんが笑いながら言った。

ここ最近の出来事を話していると、使用人の1人が入って来て、オーウェンさんに何か伝えた。


「どうやら、丁度到着した様だ。皆で出迎えに行くとしよう」


再び玄関に戻ると、白髪でモダンなメイド服に身を包んだ女性が立っていた。

顔に少しシワがある程度で年齢は50代くらいに見える。

女性はこちらに気付き視線を向けて口を開いた。


「おやおや、こんなおいぼれを団体で出迎えとは嬉しい物だね」


「まぁ、お久しぶりです!」


アリーは姿を見ると駆け出して行った。


「これはこれは、アリシアお嬢様。ご結婚おめでとうございます」


「ありがとう」


「折角招待を頂いたのに、体が言う事を聞いてくれなかったものでしてね」


「参加出来なかったのは残念でしたが、こうして元気な姿でお会いできて嬉しいです」


「ところで、お嬢様のお相手の方はどちらに?」


「ワタルさん!」


アリーに呼ばれて側まで近づく。


「初めまして、コタケ ワタルと申します」


「これはどうも、私はノルシェと申します」


ノルシェと名乗った先代のメイドはジーッとこちらを見つめる。


「失礼ながら思ったよりも普通の方ですが、とても優しそうな方でこのおいぼれも安心しました。これからもお嬢様をよろしくお願いします」


そう言いながらノルシェさんは頭を下げた。


「はい、もちろんです!」


「そして、その後ろにいるのが一緒に暮らしてるっていう人達だね?後で沢山話を聞くとして・・・アン、リビア!」


2人はノルシェさんに呼ばれてビクッと肩を震わせた。


「「お久しぶりです」」


と2人は頭を下げる。


「久しぶりだね。元気にしとったかい?」


「はい、リビア共々大変良くしてもらっています」


「良かった良かった。1番大変な時に居てやれなかったのは本当に申し訳ない」


「あの時にはもう引退していたんですから仕方が無いですよ」


「それでも、もう会えないんじゃないかと思ったんだ。だから、こうして再び会えた事が嬉しいんだよ」


ノルシェさんはそう言って、2人をギュッと抱きしめ、2人も嬉しそうな顔をしてノルシェさんを抱きしめるのだった。


「さて!再会も果たした事だし昼食がてら、他の人達の話も聞かせてくれ!」


〜〜〜〜〜〜


「へぇ〜、そんな事があったのかい。こっち側には霧なんて来なかったね」


昼食を終えて、メアリーさんと出会ったところまで話し終えた。


「強そうな人達に守られてるみたいで安心したよ」


「ところでノルシェさんは、今日はどうしてこちらにやって来たんですか?」


「久々にアリシア様やアンとリビアに会いたかったと言うのもあるが、他にも用事があってね」


「あら?他にも用事が?初耳です」


どうやらアリーも知らなかった様だ。


「実はオーウェン坊ちゃんに言って、またここで雇って貰うのさ」


ノルシェさんがそう言うと、さっきまで笑顔だったアンさんとリビアさんの表情が固まった。


「坊ちゃんって・・・私も良い歳なのだが・・・まぁ、アン君とリビア君が減って人手が少し足りなかったからね戻って来て貰ったのだよ」


「隠居生活も悪かぁないけども、やっぱり私はこうして動いていた方が性に合ってるみたいでね」


「まぁ!それならアンとリビアもいつでも会いに来られますね!」


「まぁ、そういうわけだ。この屋敷に戻って来たらいつでもしごいてあげるよ!というか、腕が鈍ってないか今からチェックだよ!」


「えっ、ちょっと待っ・・・」


「問答無用」


何かを言おうとしたアンさんの言葉を遮り、ノルシェさんは2人を何処かに引っ張って行くのだった。


「なんか凄く元気のある人だね」


「今年で70歳ですけど衰えを知らない感じですよね」


「70歳!?全然そんな歳に見えなかったんだけど」


「メイドは美しくある事も大切だって言ってお肌のケアとかも欠かさないそうですよ」


「ケアでどうこうできるのか・・・?あっ、だからさっきオーウェンさんの事を坊ちゃんって」


「私の祖父の時代からこの屋敷に勤めてるみたいですから、父はいつまで経っても坊ちゃん扱いなんですって」


「それはまた・・・」


ノルシェさんの予想外の年齢に驚きつつも、ゆっくりしながら2人の帰還を待つのだった。


ちなみに2人が帰って来たのは辺りが暗くなった頃で、何故かボロボロな姿で疲れ果てており、アリーに介抱されるのだった。

今日からまた、いつも通りの投稿に戻ります。

コロナに感染したのは初めてだったので、こんなに辛いとは思いませんでした。

最近ジワジワと増えて来ているので、皆様もお気を付け下さい。

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