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第二の人生を得たので、自由に暮らしていこうと思います  作者: コル


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性能調査

「よーし、それじゃあいっくよー!」


そんなオルフェさんの声と共に俺の目の前に、大きな氷の塊が飛んでくる。

塊は勢いよく近づき、直撃するまで数十cmに迫るとガンッと何かにぶつかり粉々になって消え去った。


「守ってくれると分かってても、怖い・・・」


俺達は遺跡から帰って来て、早速盾の性能を確かめていた。


「やはり、私のシールドと似ていますね」


盾が魔法を防ぐ際に出現するドーム型の半透明のシールドを見て、メアリーさんがそう言う。


「これで、大賢者さんから貰った魔法を防ぐネックレスも付けたら、魔法攻撃には完璧だね」


「流石にそれは過剰すぎじゃろ」


「よし、次は物理攻撃で行くぞ!」


と続いてエレオノーラさんが、剣を構えて突撃してくる。

右手に持っている盾に力を入れ直す。

エレオノーラさんが剣を振り下ろすと、カキンと音を立ててシールドに弾き返された。

何度も何度も攻撃をするが、盾はその全てを弾き返した。


「流石だな、全く攻撃が当たる気配がしない」


「でも、この盾を持ってたら聖剣を持てなくて攻撃が出来ないんですよね」


盾は片手で持てるが、聖剣は両手で持たないと持ち上げられないので、これでは攻撃が出来なくなってしまう。


「恐らく神話通りなら・・・ちょっと盾を貸してくれるか?」


エレオノーラさんがそう言いながら、盾に紐をつけて背中にぶら下げた。


「よし、オルフェ。私に向けて魔法を打ってくれ」


「はーい」


さっきと同じ様にオルフェさんが氷の塊を飛ばすと、エレオノーラさんの目の前で粉々に砕け散った。


「やはり手に持たなくても問題無さそうだ。神話で使っていた戦士も、盾は背中に担いで両手剣を持っていたからな」


「なるほど、これなら俺も聖剣を持てそうですね。そういえば、この盾ってどんな人が持っても使えるんですか?」


エレオノーラさんが普通に使っているのを見て、そう思い確認してみた。


「あぁ、コタケ殿の聖剣は選ばれた者にしか使えないが、この盾は神器と言って誰でも使う事の出来る物なんだ」


「それじゃあ盗まれたりしたら大変ですね」


「普段はマジックバックに入れて、戦闘の時にだけ使うって感じにした方が良いな。突発的な物理攻撃は防げないが、魔法攻撃は大賢者殿のネックレスで事足りているから問題は無いだろう」


「これって自分しか守れないんですか?」


「神話では、広範囲の味方を守る描写があったから恐らく使い慣れれば出来る様になるだろう」


「ちなみにメアリーさんも似た様な事って出来ます?」


「そこまで広範囲には出来ませんが、少しだけなら広げる事が出来ますよ。方法としては自分でドームを広げるイメージをする事です」


「んーちょっと試してみたいですね」


「それなら・・・オルフェ、ちょっとこっちに来てくれ!」


エレオノーラさんが呼ぶ。


「ん〜?なになに〜?」


「コタケ殿の横2mくらいに立ってもらえるか?」


「うん、うん?よくわかんないけど横に立てば良いんだね?」


とオルフェさんが横にやって来た。


「よし、そこら辺だ・・・では、龍王様お願いします」


「任せるのじゃ!」


そう言いながらティーはオルフェさんに向けて魔法を放とうと構えた。


「えっ?ちょっと待って、待って、私じゃなくてコタケ君に向けるんだよね」


「オルフェよ、もし死んでも恨むんじゃ無いぞ」


「えー!ちょっと待ってよ!どう考えても私、ドームの中に入って無いじゃん!さっき1mも無かったよね!?」


「まぁ、なるようになるさ」


「いやー!ころされるー!こうなったら逃げるしか・・・って!何これ!?」


オルフェさんが逃げようとしたら、いつの間にか足元が茶スライムの土魔法によって固められていた。


「待って待って、心の準備が・・・」


「発射ー!」


ティーが、そう言うと大きな氷の塊が飛んできた。


「ぎゃーー!死ぬっ!死ぬー!」


叫ぶオルフェさんを他所に、俺はドームを広げる為に集中する。


「まだやりたい事が沢山あったのにー!」


そんな言葉と共に魔法はオルフェさんに直撃・・・する事は無く手前10cm程の所で粉々になった。


「何とかなった・・・」


俺は安心して一息付く。


「はぁ、はぁ、どう考えても私いらなかったよね・・・」


「守る対象がいた方が、コタケ殿もやりやすかっただろう?」


確かにそれはそうだ。


「そうなら、そうと言ってよ・・・って言われてもやらなかったけど!」


とオルフェさんは一気に疲れた表情をするのだった。


「とりあえずこれからは、範囲をもっと拡大出来るように練習だな」


「俺以外の人達にも使いこなせるように、練習もした方が良いかもしれないですね」


「そこは、おいおい進めて行くとしよう」


と言った感じで、盾の性能も分かり練習に励むのだった。

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